蒲田耕二の発言

コメントは実名で願います。

3Dプリンター

2013-03-13 | 文化
3Dテレビ(古い!)はコケてしまったが、こっちの方はいま凄いことになってるらしい。

普通のプリンターは誰でも知ってるように、紙やプラスティックの平面に絵や文字を描く。3Dはインク代わりにプラスティックや金属粉末などを使って、立体を造形する。

昨夜のNHK・クローズアップ現代によると、レディー・ガガの奇抜なコスチュームやEVの車体から人工骨、人工血管まで、さまざまなものを超高精度で創り出せるそうだ。年賀状作りや書類のプリントアウトがせいぜいのインクジェット・プリンターとは比較にもならない。

これ、日本にとって脅威じゃないの?

これまで、高精度の金型成形は日本のモノ作りの土台だった。経験の長い職人さんが精密技術で削り出す金型なしには、車も家電もスマホも安定した品質の商品を作れなかった。日本製品の高評価は、彼らの金型のおかげなのだ。

つまり、町工場の職人たちの経験に基づくカンと腕があったから日本は、いくら中国や韓国に追い上げられても、長年貿易黒字を続けてこられた。近年のバカげた円高環境下では別だったけどね。

ていうか、中国と韓国のモノ作りも基礎部分は、多くを日本の技術に依存している。いまのところは。

しかし、3Dプリンターが普及すれば金型は要らなくなる。特別高度な職人芸は要らなくなる。だってさあ、パソコンとプリンターさえあれば、だれだって精密部品が作れちゃうんだもの。日本じゃなくても、ヒマラヤの高地でもアフリカの砂漠でもシベリアのツンドラでも。あ、あと電気も要るけど。

これって、なんかデジカメとCDがフィルムカメラとLPに取って代わった経緯と似てない? 次元が違う話だけどさ。

3Dプリンターは、世界にとって福音に違いない。そうには違いけど、これがぐんぐん性能を上げ、何年か後に世界の隅々まで行き渡ったとき、日本は相変わらずアベノミクスとか言って浮かれてられんのかね。
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