蒲田耕二の発言

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テレビ業界人の傲慢

2022-01-26 | 社会
かつてテレビがエンタメの王座にあったころ、業界人の傲慢が目に余った。随分と昔のことだが、オレのところにも日テレのディレクターだという女がいきなり電話を掛けてきて、シャンソンとは何か教えろと言う。縁もゆかりもないアカの他人である。

そんなこと電話で簡単に説明できるか、と思ったが、まあ困ってるんだろうからと思い直して順々に成立から説き始めたら、簡単にまとめてくれ、とヒステリックな声を出す。まるで要領の悪い部下を叱りつけるパワハラ上司みたいな態度である。他人の知識をタダで利用しようとしながら。

テレビの人気がネットに奪われたいまも、業界人の傲岸不遜は尾を引いているようだ。

最近、電車内でタバコを吸っている男に高校生が注意したら、逆ギレした男に暴行され、重傷を負うという痛ましい事件が栃木で起きた。新聞報道によると、この事件に関する羽鳥某とかいうアナウンサーのコメントがひどい。

「話が通じるような相手じゃないでしょうし、……閉じこもって相手にしないというのが一番」

何をバカ言ってるんだろうね。これではまるで、電車内の喫煙という明らかな社会規約違反に異議を申し立てた高校生の行動が間違っているように聞こえるではないか。

大体、大人が「閉じこもって」ルール違反に知らん顔しているから政界には憲法違反がはびこり、社会ではモラルの低下が進行しているんだろうが。

栃木の事件でも、高校生が10分にわたって暴行を受けているあいだ同乗の乗客は知らん顔だったという。羽鳥の発言は、こうした乗客たちの「閉じこもり」行動を肯定している。

みずからが特権的地位にあると錯覚し、毒にも薬にもならない、どころか有害きわまりない発言を平気で垂れ流す。テレビ人間のこういう無神経な傲慢さには、つくづくヘドが出る。

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