苦い旋律 (1982年) (集英社文庫) | |
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このブログでも何回も書いているから、
読んだことのある人はスルーしてください。
アマゾンで、この本が中古で出品されていました。
高度経済成長の真っただ中で、大衆小説家の梶山氏は超売れっ子でした。
そして部数を上げたいという編集部の要請で、ポルノ小説を書きまくったのです。
しかし、それはただのエロ小説ではない。
そこには最新の性風俗と企業小説を絡めてきちん読み物にしているのです。
そして、この『苦い旋律』
日本に進出する外資系下着メーカーが舞台。
社長はパリで女装術を身に付けた。
主人公の女性秘書は生け花の師匠にレズの快楽を教えられる。
いまから40年前の小説とは思えません。
そしてたぶん、今みたいに女装の情報や読み物がない時代、
女装愛好者、そして女装男子愛好者は、この梶山氏の小説を必死に読みこんだはずです。
私はぜひ20代30代の若き女装愛好者にこの本を読んでもらい、
昭和の時代の女装の状況を知っておいてほしいと思います。