女装子愛好クラブ

女装小説、女装ビデオ、女装動画、女装記事などを紹介していきます。

「1972年の秘密女装パーティ@新宿 後記的なこと

2024年11月30日 | ★女装体験記
この週刊ポストの記事コピーを手に入れましたが、50年以上のものでしたので、黒く字がつぶれています。
人の目では読むことできますが、OCRスキャンしてみたら全く認識できません。
拡大コピーしてみたり、白黒反転させてみても、これは全くダメでした。

とはいえ、これだけ面白い記事をボツにするのはもったいない。
Wordの拡張機能である音声入力で、自分の声で吹き込みました。
認識率70%くらいだったでしょうか。
校正をしながら改めて熟読してみると、この記者さんの取材力の高さ・描写力の上手さを再認識しました。

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「1972年の秘密女装パーティ@新宿 ③

2024年11月28日 | ★女装体験記
さすが、週刊誌の記者さんですね。
臨場感あふれるルポを書かれています。
秘密パーティのスナック会場、床にはギリギリと縛られた和装麗人・ユリさんが転がされています.....。

一角の照明が上がり、真紅の絨毯に逆エビ後ろゾリに縛られた和装の女。
太ももの白さが緋縮緬を割る。つけ根が影になって、どう見ても女体。
みんな無関心な「てい」でグラスを傾、脇の女性(?)と濃厚なたわむれ。
転がされた和装は紅潮した顔で、猿轡の下から苦しげに息を弾ませ、のたうつ。
その拍子にたくましく怒張したものが、むき出しになる。

「縛られて、無視され、苛められるほど最高なのよ」
オリエさんがそっと耳打ちし、ハイヒールの先で猿轡のあたりをグッとこじ開ける。
「さあ、こんな人ほっといてみんな帰りましょう」
この一言が決定打。目が虚ろになり四肢がブルブルふるえたかと思うと、鮮やかなシルシが、緋縮緬にパァと散って生臭い匂いがムッと鼻をつく。
「さあ、これでユリは一巻の終わり。洗濯代が、また大変ねえ」
オリエさんは戒めを解きながら笑った。

女房にバレるのがこわい
「女装マニアのタイプはさまざまですが、ナルシズム(自己愛)というのが共通点。しかし変態とは絶対違います。女装が進むと男に抱かれたいと思う。S(サド)とM(マゾ)とホモがこれですね。だいたい女装の90%がM型で、Sは10%ぐらい。(会長・佐川一夫=仮名)

年齢別では、10代=3人、20代=5人、30代=8人、40代=10人、50代以上=6人(うち8人が独身)。
職業別では会社役員=7人、自営(開業医が多い)=4人、管理職=6人、公務員(助教授を含む)=6人、サラリーマン(財閥系大企業M社・S社を含む)=7人、学生=3人

女装マニアの段階は(助教授の)ユミちゃんは第一期。
次は外出しないが女装をクラブのだれかれに見せたい。
第三期は女装して、一般の女性に近づいてみる。
このときは2、3人連れ立って外出。男に声をかけられたらそれだけで暴発。
進んで第四期になると男が欲しくてたまらない。
ホルモン注射をしたり整形まで行く。
こうなるともう男に戻れないんです(佐川会長)

<11時30分頃>
この時間になってもまだ誰も席を立たない。
男と女のカップルから外れた女たちも、ほとんどメロメロになり絨毯のあちこちでゴロゴロ転がりながら、裾もあらわに、うめいたり、あえいだり。

僕もマユミさんとオリエさんの2人に翻弄され、頭はボーッとなり、身体がいうことをきかない。
マユミさんは火のような息づかいでオリエさんの裾に手を入れ、オリエさんは僕の膝に顔を伏せ、頭をふるわせる。
そのうちオリエさんが「アーっ」と声を上げてくずれる。
「あたし、着道楽だから」というエイコ(会社社長・47)さんも着物の裾を崩したまま、あえいでいる。

「わたしプリーツスカートを着て、はじめて喫茶店に入ったの。そしたら男の人が後ろからスカート引っ張るの。『女に見られたって』 カ――と火照っちゃって、それでも振り向けないのよ。思いきって歩いたらドサッと植木鉢が倒れて、勘違いってわかった時の恥ずかしさったら……。(カズコ・小児科医=40)

「このクラブのおかげでわたし会社勤めができるのよ。もちろん会社では秘密よ。誰だって私のことモーレツ社員だと思ってるわ。(エリコ・会社課長38)

<12時10分>
ようやく三々五々、席を立ち始める。
別室の化粧室、文字どおり『化粧落とす』室へけだるくのろのろと集まる。
さすがに、どの顔も鼻先の化粧がまだらにはげて、心なしか歓楽の後のむなしさが漂う。

外国ではもっとおおっぴらにこの種のクラブがあるそうだが、僕が見た限りでは、まだジメジメした感じは隠しきれない。
階段を上がって一歩踏み出すと、いつもの雑踏。先刻のことが夢のように思う。

「先ほどは…」と不意に声がかかる。
メガネと鞄の中年の紳士。まじまじと見るとこれがオリエさん。
「女房にバレないように化粧おとして、匂いが残ってないか、ものすごく気を使うんです。離婚騒ぎでも起こされちゃっあコトですからね。でも正直言って化粧落とすのが惜しくって、その時が一番つらいですね」
オリエさんは肩を落として人ごみに消えていった。
   出所 『週刊ポスト 1972年4月14日号』


いかがでしたでしょうか。
52年前に行われて女装パーティですが、私が出ていたピーチ倶楽部の集会とあまり変わらないな、というのが私の感想でございます。それと和装美人が多かったようですが、これも52年前という時代だからでしょうか....。



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1972年の秘密女装パーティ@新宿 ②

2024年11月27日 | ★女装体験記
昨日の続きをアップします。


闇の中にもれる熱い吐息

<午後10時過ぎ>
「ねえん、おじさま」
マユミさんの手が僕のジッパーにかかる。妖気と水割りで変になりかけたとき、一段と照明が暗くなる。
奥の壁にするすると白い幕。
映画はカラーで海浜の松林。ロープをむしられ真紅のセパレーツの水着の胸が派手にひきむしられ、むちむちした乳房が飛び出す。
ヤクザ学生に抵抗する良家の娘その太もものクローズアップ。
這いまわる男の指がついに下の方にかかる。
「つまんない、普通のフィルムなんて…..」
闇の中で不満の声が上がった。
(普通というのはシロ・クロなのだ)

ところが、どっこい「普通」じゃないんだ、これが…..。
上の方は確かにボインなのに、男が思いっきり股を割るとピョンと飛び出したのが、サーモンピンクの巨大なペニス。
そのタケリ具合に、僕はたちまち劣等感。
男同士でもこんなになれるかと疑うぐらい、執拗な愛撫とスーハーが延々と続き、大写しのカメラは女役の濃厚な表情をなめ、指の動きを追う….。
闇の中は熱い吐息、あえぎが渦巻き、いつの間にかマユミさんの指が画面と一緒にデリケートに這い回って、僕の呼吸も荒くなる。
隣では和服の裾へ男の手が潜り込み、ほおずりと接吻と接吻。
その隣でも男の肩にがっくりと顎を乗せたカクテルドレスの子が、眉をしかめて、鼻声を出している。


クラブの入会金は、女装の人2000円。女装しない人5000円。月会費1500円。
都内にクラブ(マンションの一室)四か所あり。
そこへ行けば、化粧品、衣装(和洋)、履物(靴・草履)、アクセサリー、かつらが完備。
使用料一回2000円を払えばいつでも女装が楽しめる(ただし学生は半額)


危うく暴発しそうになったがようやく踏みこらえたとき、やっと映画がザ・エンド。
11時ごろ解散と、聞いていたのでホッとしてたちかけると「まだよぉん」とマユミさん。

「あっ、いやっ、いやっ」
奥の隅で悲鳴があがる。
5、 6人が群がる中で、ムチッ、パチッと肉を打つこもった音。

「ユリちゃんっていつも縛られないとだめなの」
大柄なカズコさんが楽しげにいう。
カズコさんの瞳がキラキラして唇が半開きになっている。興奮しているのだ。



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1972年の秘密女装パーティ@新宿 ①

2024年11月26日 | ★女装体験記
週刊ポスト 1972年4月14日号に「女装パーティ潜入ルポ」が掲載されていました。
いまから52年前です。
当時、女装はまったくのアンダーグランドでありました。
そのころに行われた女装愛好者の集まりはどのようなものだったでしょうか。
記事のコピーを入手しましたので、再録します。クラブの秘密パーティに記者が潜入したものです。


潜入ルポ 医師・会社役員・高校生・助教授が集まる女装パーティの痴態
15歳から68歳まで「愛好者」たちがみせた変身と恍惚の一部始終

とにかく「パーティ」をのぞいてみていただきたい。カクテルドレスの中年紳士、ミニスカートの青年、和服姿のでっぷり太った初老の男…。場内に流れる妖しいリズムにのって踊り、もつれ合う。目をそむけ吐き気を催すのはオクれている証拠か。なにしろ「脱自己」をめざす 果敢な試みなんだそうだから--。



化粧をするとボーっとなる
「私って子供の時から母の化粧品なんかいじって、いつも叱られてたの。女の下着つけたらどんなに気持ちいいだろうなんて、本気に思い詰めていたわ それでいっぺん女装してみたらもうやめられなくなって….」(会社員・22・クラブではカヨコと名乗る)
「鏡を見ながら化粧するでしょ。下地からクリーム、アイシャドウ、頬紅、ルージュ。ええ普通の女の人の手順よ。衣装をつける頃にはもうボーっとなっちゃって、下着がつっぱっちゃって、一度なんか帯を締め終えて ポンとお太鼓を叩いた途端、いっちゃったわ」「大学助教授・32・ユミちゃんが会員名」
<3月中旬土曜日・午後7時40分>
黒いレザー黄金のノッカーの扉をして一歩踏み込む。内部が暗く、数分--目が慣れると赤と紫のミラーボールが先着の会員(20人くらい)を照らす。いる、いる。和服の服装が9人、ミニスカートが3人、キラキラしたカクテルドレスが5人、男の服装そのままが4、5人。
手前のカウンターに腰を下ろすとセーラー服の子がスッと脇に座る。「新しい会員のかた?」
早速ビールを抜いてくれる。
「君いくつなの?」
「17よ。真弓って呼んで」
「マユミちゃんは、そいじゃ高校生?」
細い襟首から背にかけてのゆったりとクセのない長い髪。鼻にかかった声が甘い。
「僕、女装じゃないけどいいのかな」
「ええ、男の人が少ないから大歓迎じゃない」
全く調子が狂う。あどけないマユミちゃんをはじめ、掛け値なしのオトコばかりと途中で何度も自分で確認していないとオトコが不明になってしまう。
「お願い、離してぇ」
「かわいいね、僕とお話ししようよ」
隣のボックスで、黒のパンタロン、胸に白いリボン、赤いブラウスの子が嬌声を上げる。
「あの子なんて、名前?」
「エイコよ、大学生なの」
相手は財閥系のバンカーだという。バンカー氏がエイコを膝の上に抱きすくめ、ほおずりしている。
一方の隅では、白地に大輪の菊花模様の和装が、赤いミニスカートとしゃべっている。
「今日のカズヨさん、おきれいねぇ。ミニがすごくかわいい….」
「あーら、オリエさんだってお色気いっぱいよ。あたし、おねえさまにキスされたい」
カズコさん(会社員・28)とオリエさん(開業医・46)の粘っこいやり取りの向こうでは、着流し、薄いサングラスの中年男がカクテルドレスと抱き合って、熱い口づけの最中。音楽のボサノバがけだるく流れ….。

高校生から助教授、会社社長の女装マニアが「月一回、都内某所でマル秘パーティーを開く」という噂を聞き、僕はこの目で見たいとさる筋に依頼。やっとOKが取れて、指定の喫茶店(新宿三越裏・H)で呼び出しを待つことしばし。
かねて打ち合わせどおりの仮名で、店へ電話があり、そこから別の場所を指定される、という厳重なチェックぶり。
女装ファンなら誰でもOKとはいえ、入会には紹介者が必要で(「芙蓉クラブ」はマジメな女装ファンであることが第一条件)、秘密保持が厳しく守られている。
やっと指定のクラブ(新宿コマ劇場付近にあるビルの地下室。普段は普通のクラブ)にたどりついて、そこでまた2度目のチェックをされたのである。

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寝台特急「はつかり」

2024年11月25日 | 女装以外の情報いろいろ
おはようございます。
いい天気です。でも寒さも厳しくなりました。

静さんのお話を読んでいて、私も鉄道マニア(乗り鉄)でしたので懐かしくなりました。
よく利用したのは、上野~青森の電車寝台特急「はつかり」。
北海道が好きでしたが、学生時代は飛行機利用は夢の夢。
そこでのるのが「はつかり」。
この列車は下段がベスト。
2人掛けの椅子がベットになりますので、ひろびろとして居住性がいい。
しかし、みんなここに乗りたいですから、競争率は高い。
下段に乗れたのは、1.2回でしょうか。

それ以外は中段・上段は狭い蚕棚で丸くなって寝ていました。
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『女性としてすごす旅へのアドバイス@1993 』②

2024年11月24日 | ★女装体験記
静さんは鉄道マニアだったんですね。
いまから30年前、寝台特急が活躍していたんですね。
私も懐かしく思い出しました。

つづきです。

食事 
 おそば屋さんや喫茶店等は相席にならない程度に空いていないと入りにくい。ガラ空きも暇な店員の視線が気になるし。高級レストランでは絶対に相席にならず、席の間隔も広く他人と接近しないのがいいわ。
 一般的に和食の方が席と席の間隔は扶そうね。いずれにしてもテーブルマナーをきちんと守って、お行儀よく振る舞っていれば大丈夫よ。

身のこなし 
 私の声は男としては高い方だったけれども(過去形、声もトシをとるのよ)、やはり練習すればかなり女らしい発声ができるわ。高低よりも女らしい発声としゃべり方が大切。女らしく振る舞っていれば声が少し低くても平気。ただし、一朝一夕にはできないから、日頃から周囲の女性を細かく観察し研究しておくこと。近頃の若い女性はお手本にならないかな。テレビドラマ等の女優の仕ぐさを研究し、自分も役者になったつもりで練習してね。指先の表情なども大切なポイントと思うわ。行きずりの人とお話できると後で大きな満足感にひたれるわよ。

身仕度など 
 服装は少し頑張って上から下までコーディネートして、きちんと決めていれば、まず径しまれません。着替えも持っていければ楽しさ倍増。持ち物を軽くするために、化粧品等液体は総て小型軽量容器に入れ替えて持つ。海外旅行用品専門店には軽薄短小の品々、殊に化粧用品等女性関係の物がいろいろあるから、これらを活用することね。

旅への誘い 
 昔を思い出してみると、あたしもずい分緊張していたわ。それがかえって不自然に見えることはわかっていても、緊張するなという方が無理だったわね。まだ初心者だった頃、松江の街で夕暮れ時、通勤者の列の中に入って歩いてみたの、皆さん家路を急いでいるから誰からも無視されて足早やに駅に向かっていたわ。札幌の街も初めて歩いたのは夜だったわ。
 旅を重ねて今では我ながら大胆になったと思います。緊張しないためには、女らしさを演じる日頃の訓練と、いろいろな形の万一の場合にあわてない対応の仕方を自分なりに考えておくこと。
 あとは、今日は私は女ですよと思いつづけながら、ある程度開き直っていることね。誰でも初めは初体験から、いろいろ研究しておいて、お金が貯まったら、お休みをいただいて、貴女もいかが……

    出所 『くいーん 1993年12月号』

>今日は私は女ですよと思いつづけながら、ある程度開き直っていることね。
奥行きのある言葉です。
さすが女装旅行のベテランの静さんです。



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『女性としてすごす旅へのアドバイス@1993年』①

2024年11月23日 | ★女装体験記
おはようございます。
勤労感謝の日です。
晩秋の晴天がきれいです。
どこか旅にいきたくなりますね。
前回に引き続き、『くいーん』1993年12月号から女装旅行のお話を紹介します。
お書きになられたのは静さん。
女装旅行の大ベテランで、編集長さんが執筆を依頼したようです。


女性としてすごす旅へのアドバイス 

 エッ、あたしが書くの? 
 あたしは旅ばかりしているけれど、特殊な条件での旅だから参考にならないわ。
と辞退してみたものの、編集長さんにお会いしてしまえば断わりきれません。
さらに、紙面の制限がとても厳しいの。具体的な例でお話する余裕はないわ。

 旅のハウツーはその目的で道うんだけど、何せ、気苦労の多い旅ですものね。
 私の場合 あたしには悪い条件が多すぎると思っているのよ。もちろん家には内緒なのだけど事情があって、どこに居ても毎日家と交信しなければならないの。悲しい宿命だわ。だからホテルのチェックインは本名でないとダメ。
 一さい合さいを詰めたE亀戸店のロッカーの中にある重たい鞄は前夜、駅のコインロッカーヘ。
 元来鉄道マニアだから列車の旅。私の基地となるホテルヘ男装でイン。着替えて外出。翌日は日帰りの旅。といっても今は速い列車があるから、かなり遠くまで行けるわ。チェック・アウトも男姿なので同じホテルに二泊以上しないと遊んでいる時がないの。
 旅にはお金と暇が必要。私はこの点だけば恵まれているから、有利な点で不利な点を補っているわけよ。

ホテル 
 例外のない話はないけれど、一般的に高級シティーホテルはショッピングアーケードやレストランなどがあり、宿泊客でない人々も多数出入りしているから目立たないし、ルーム・キーを預けないで出入りするのには好都合。イン・タイムは早く、アウトータイムは遅い傾向もあって、雨でもホテルライフを楽しめるわよ。但し、いわゆる観光ホテルは全くダメ。小さいホテルほどイン・タイムが遅く、掃除係が遅くまで廊下を右往左往していて外出しにくいこともあるわ。

乗り物 
 特急列車等は座席が全員前向きだから気楽だわ。窓側の席に座ると通路側の客が景色を眺めながら至近距離で、横顔をじっくり観察してくれるかもしれません。自信のない人は要注意。トイレは性別がないわけだから、なるべく車内で利用しておく。
 近頃の寝台特急は個室があるから、車掌さんの検札が済んだら変身してロビー等で楽しむ。A個室なら室内に洗面台もあるわよ。
 ローカル線や地下鉄では混んでいても案外平気。空いている方が視線を浴びやすそう。でもラッシュアワーとなると、スリルも楽しめるけれど目的駅が待ち遠しい。それと注意するのは下校時間帯。女子高生の集団が最もイヤラシイ相手だわ。
 タクシーは声を克服できれば気楽な乗り物ね。

写真 
 セルフタイマーで苦心していると「撮ってあげましょうか」と声をかけてくれる人(老若男女)が意外に多い。カメラによっては、セルフの解除を忘れると相手もあわてるし、当方も「アラッ、セルフのままだわ。ごめんなさい」とかけより、顔と顔。指と指が触れるようにして解除することになるのでご用心。私も前のカメラの時やっちゃったけれど、これでバレたという気配はなかったわ。
 アベックを見つけたら「お二人で……お撮りしましょうか?」と積極的に声をかけて撮ってあげれば、その後で「私のもお願い……」と頼みやすくなるわ。これは私も毎度やっているの。写真は末永く楽しめるから放の思い出にぜひ。


 続きます




執筆者の静さん
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読者旅行記『一粒で二度美味い』②

2024年11月18日 | ★女装体験記
姫路ではホテルが取れなくて大変だった恵美さん。
なんとか切り抜けて、姫路城に向かいます。

5月3日。
てなことで、旅館を後にした私は、一路姫路城へ。今日も今にも振りだしそうな空。「いけずやなあ」。それにしても、さすがに人が多い。時期外れの修学旅行かしら。学生さんがちらほら。
「ちょっとそこのお姉さん,一緒に入らへんか」と声をかけられ、ついVサインで写真の中に入ってしまう私。「お姉さん、こっちも」とまた何処かで。私はきっと、彼らの卒業アルバムに載ってしまうんですね。
 姫路城を後にした私は、姫新緑で一路津山へ。信州の山並みのように、そびえ立つといった感じではないのですが、山間をぬって走る車窓からの風景は、中国山地独得な良さがありますよ。「今度皆さんも、きんちゃい」。列車にゆられること2時間。この日は、津山で一泊。

 5月4日、やっと晴れて、初夏の日差しが心地好い。駅のコインロッカーに荷物を預けて、市内をぶらぶら。8年ぶりに訪れる地は、思っていたほど変わってなく、素朴さを残していました。津山を後にした私は、姫新緑で本竜野へ。竜野は醤油の里と同時に、播磨の小京都と呼ばれた古い城下町。駅前のレンタサイクルで自転車を借りた私は、市内をサイクリング。良く晴れたせいか、日向はだいぶ暑くなって来ているものの、素肌にあたる風は、まだ冷んやりしていてサイクリングには最適。自転車に乗って明治、大正にタイムスリップした気分。醤油樽の前で写真を一枚。

「あれ、私何でハンドバックとカメラしか持ってないのかしら?。あっ‥ 津山のロッカー」。そしてまた一路津山へ。スゴロクをしている気分です。津山に着いたのは、3時を回っていました。もう帰りの列車を待つしかなく、ベンチに腰を落とし、うなだれていました。すると、一人の女の子が、足早に近寄って来ました。そして私を見るなり、「ねえ、男の人ですよね」といきなり。私は不意を突かれて言葉にならず、ただうなずくと、「やっぱりそうじゃ。いゃ~私、前からこうゆう人に会ってみたかったんやわ」。てなわけで岡山までの1時間半、質問の嵐。
 「性転換しようとは思わないの」の究極の質問に、「女性が好きだし、自分の子供が欲しいので、しようとは思わないけど、どうしても好きになってしまった女性が超レズで、男を受け付けなくて、でもお互いどうしても好きになってしまって、『お願い。ねえ、お願いだから、私のために女になって……』てせがまれたら、性転換してしまうかも知れません」て答えたら、飲んでたジュースを噴いてしまうほどうけていました。

 彼女とは、岡山の駅で別れ、新幹線で帰路に。ところが、ゴールデンウイークも終わりにさしかかっていることもあって、車内は超満員。途中乗ってきた子連れのお母さん。荷物に腰掛け、こっくり居眠りを始めました。子供がたいくつそう。そこで、持っていたパンフレットの紙で折り紙をして、遊んであげました。特に、紙鉄砲や、兜が気に入ったみたいです。ニコニコ笑って遊んでいたけど、彼の目に私はどう写っていたのかな。

 東京駅に、無事到着。とうとう最後まで、立ちっぱなしでした。こうして今回の女装一人旅も、無事幕を閉じました。天気にはあまり恵まれませんでしたが、旅先で出会った皆さん、暖かい方々ばかりでしたので、楽しく旅を終えることができました。心から感謝しています。

 今回で、女装の旅は5回目ですが、4日間全て女装で通したのは、初めてでした。終わった後、「もう女の子なんてなりたくない」て思ったのに、またすぐに…。
エピローグ
 カラオケもしたいし、大好きなプロ野球も見に行きたい。映画にも行きたいし、旅にも出たい。買い物もしたいなあ~。もちろん女の子にもなりたいし。
 でも、多忙な私には時間がない。さてどうする!?
 「え~い、女装でやっちゃえ!」
 というのが、そもそもの始まりです。皆さんも困った時は、趣味と趣味の組み合わせをやってみては。そこからきっと、何かが生まれますよ。(了)
               出所 『くいーん』 1993年12月号


この大沢さんの旅行記、自然体のところがいいですね。
そしてオープンマインドで旅で出会った人たちと気軽に話しています。
こうした肩の力を抜いた女装旅行記も大いに参考になります。






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くいーんの読者旅行記『一粒で二度美味い』①

2024年11月17日 | ★女装体験記
どうも私は男子が女装して「女性」として旅行することに魅かれるようです。
このブログでも、九州旅行、鬼怒川旅行、京都旅行と『くいーん』誌に掲載された女装旅行体験記を紹介してきました。
普段は男性として生活している人がまったく別の人格となって旅行する。
そのドキドキ感とそこからの体験や新たな気づきを得る。
こうしたことが好きなんですね。

ということで、今回も1993年の『くいーん』誌に掲載された大沢恵美さんの旅行記をご紹介します。
大沢さんはすらりとしたスリムな美人です。
ショートの髪形もお似合いです。
大沢さんは懐かしい大垣行夜行鈍行に乗って、姫路・津山など中国地方を女性として旅をしました。
読者旅行記『一粒で二度美味い』です。 『くいーん』1993年12月号に掲載されたものです。

「やった! 上がり」「おっと! またですかい。お姉さん強いね。あれ、そりゃないぜ。え? やだやだ、うそ!」
 と言っている間に、あれよあれよと大貧民への下り坂を転がり落ちて行く私(トランプの最中)。熱くなり、男言葉に戻ったり、女言葉になったり、一度大貧民に落ちた私に、容赦無く襲ってくる彼女達の弱い者いじめ。

 私、大沢恵美は、5月1日の夜から4日にかけての4日間、全て女の子で旅をしてまいりましたので、今日はその報告をさせていただきます。
 5月2日、0時7分、霧雨の降るちょっと寒いJR横浜駅の東海道線ホームから、大垣行に飛び乗った私。ちょっぴり不安。なぜってそれは、数日前に誤って切り過ぎてしまった髪の毛のせいです。すっかり男の子になってしまったため。気になる周りの反応。ところが、心配御無用でした。ほとんどの人が気付いてないみたい(ただ単に無視していたのかな)。混んでいるんで、皆それどころじゃないのかもね。ちょっぴり残念。でも、案外入れ替えが激しかった事もあって、茅ケ崎駅で座ることができました。やれやれ 一段落。安堵の気持ちとともに睡魔が襲って来て、不覚にも寝入ってしまいました。

ふと気が付くと、列車は静岡駅に到着した所でした。何だか団体さんが乗って来たらしく、戸が開くと同時に一気に騒がしくなりました。「あの、すみません。こちら空いてるでしょうか」と声をかけて来たのは女の子4人組。「え、ええ……」と答えるが早いか、荷物を網棚に乗せ、さっさと座ってしまいました。驚いた事に、私の前の席には、詰めて3人座ってしまったではありませんか。私は圧倒されて、窓際で小さくなっていました。彼女達には、向かいのボックスシートにも、男3人、女1人の仲間がいました。さて、皆で何人でしょう?。なんてことは、平成教育委員会でないので、さして重要ではありませんね。

本題へ戻ります。それから、彼女達はトランプを始めだしました。私がやりたそうな目をしていたのを察してか、入るように誘ってくれました。「シメシメ、気付いてないな」と思ったその時、仲間の一人が不思議そうな目をして見つめているのに気付きました。もう限界だと察した私は、とっさにウインクとVサインを贈ってしまいました。と同時に驚きと爆笑の渦。

 「えっうそ! 男の方なんですか。へえ! 似合ってますよ。足だって奇麗だし、その胸本物?」てなわけで、足は触られるわ、胸はもまれるわ、握手は求められるわで、しばらくは大変。トランプどころではありませんでした。でも、これがきっかけで、すっかり打ち解けられて、楽しい一時を過ごす事ができました。

 大垣から各駅停車を乗り継いで大阪へ。この日は曇りだったこともあって、梅田の地下街で軽いショッピングなどをしてゆっくりした後、向かいました。
「実は私の弟も女装願望があるみたいなんです」と打ち明けてくれたのは、姫路  に行く途中の列車の中で、知り合った女の子2人組みの内の一人。どうやら彼女、弟可愛いさに、幼い頃の弟にスカートを履かせてみた事があったそうです。弟さんは現在高校3年で、来春大学受験を控えているので、姉としてはとても心配な顔で、悩みを語ってくれました。私も当時は、弟さんとちょっと似た境遇でしたし、弟さんの今の状況が大体想像できました。そこで、彼女には、「今の所その程度なら、さして問題はないし、逆に問い詰めて、頭から止めさせたりしたら、かえっておかしい方向に向かってしまいますよ。聞けば成績も良いみたいなので、ここは一つ、お姉さんとしては、来春受験が終わるまで、黙って暖かく見守ってあげて下さい。そして、大学受験が終わった時に、優しい口調で問いかけてみては」とアドバイスして、クイーン誌の存在を教えてあげました。彼女素直にうなずいてましたけど、この時、皆さんでしたら、どう答えてましたか。 

 姫路駅についたのが、夕方の6時。
 大変! 何処も満室。泊まる宿がないが‥ 雨の降りしきる中、隈無く探して、 十数件目にやっと見つかる。ところが、これが旅館。旅館と言うのは、ホテルと違って大体がバス、トイレ、洗面所全て部屋と別ですよね。旅館の人は私が女だと思っているのか、案内された風呂が女湯だったのにはビックリしました。おまけに、仲居さんが食事、布団と、ちょくちょく見えるので、おちおち化粧も落とせない。結局、夜寝る前に、こっそりと洗面所へ行ってメイクを落とし、翌朝一番で、仲居さんが食事を運んで来る前に、メイクを仕上げました。(続く)


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1週間のごぶさたでございました

2024年11月16日 | 女装子愛好日記
おはようございます。
土曜日です。
ブログを月曜日から書いていませんでしたね。
忘れておりました。
出張やお休みではありませんので、ご安心ください。

また明日から、コツコツ書いてまいります。

ではでは♪
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