女装子愛好クラブ

女装小説、女装ビデオ、女装動画、女装記事などを紹介していきます。

印象に残った本~私の読書記録から

2023年12月31日 | 私的読書日記
2023年もあと1時間ですね。
1年間、ご愛読ありがとうございました。
毎日、1000人近くの方のお読みいただきましたことに熱く御礼申し上げます。

みなさまの2023年はいかがでしたでしょうか。
私は今夏に国立国会図書館に行き、昭和時代の『風俗奇譚』『くいーん』を読むことができました。
そのなかで私の心に刺さったことを令和の女装子さん&女装愛好者に発信させていただきました。
温故知新、みなさまのお役に少しでも立てば幸いでございます。

恒例の読書記録でございます。
「趣味は読書」ですので、2023年もかなりの量の本は読んでおります。
ただ寄る年波には勝てず電車のなかで活字の小さい本は読めなくなってきました。
それにもめげずに本は読み続けてきました。
そのなかで印象に残った本を挙げてみます。
これは、私自身の2023年の読書メモの意味もありますので、書評・紹介は省かせていただきます。
どんな本かリンクをたどっていただければ幸いです。

仲蔵狂乱
天路の旅人
ジュリーがいた 沢田研二、56年の光芒
ドリフターズとその時代 (文春新書 1364)
社会の変え方 日本の政治をあきらめていたすべての人に
ヤラセと情熱 水曜スペシャル『川口浩探検隊』の真実
李王家の縁談
決定版 戦略プロフェッショナル 戦略独創経営
僕とジャニーズ


そのなかで沢木耕太郎の『天路の旅人』は読みごたえがありました。
お薦めです。


そして読書ではなくスポーツです。
wbcの大谷の活躍は確かにすごかった。
しかし個人的には、浦和がアジアナンバーワンのクラブになったことです。
前年の全北現代との死闘。
決勝はサウジの強敵、アルアハリ。
完全アウェイのリヤド、そしてホームの真赤に染まった埼スタ。
2023年のスポーツ十大ニュースには取り上げられませんが、これは偉業です。
そして地元の人間として浦和をサポートして本当によかったです。
心が震える体験をプレゼントしてくれた浦和イレブンに感謝です。

【浦和レッズがACL制覇!|浦和×アル・ヒラル|ハイライト】浦和レッズが後半のオウンゴールを守り切り、史上最多となる3度目のアジア王者に輝く!|AFCチャンピオンズリーグ2022 決勝第2戦



皆様の2024年がよい年でありますことをお祈りいたします




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男を女にする「調教師」③

2023年12月31日 | ★女装子さんのHP&ブログ
承前です。

新宿寄りの中井に1LDKのマンション借りて。あそこらへん歌舞伎町に勤めてる水商売の人がけっこう住んでいる。そのマンションもホステスやフーゾク嬢が多い感じ。奈津美もいずれそうなるわけですからね。物件決めるときも、契約のときも、しっかりケバい化粧させてミニ・ワンピース姿で不動産屋に連れて行きました。あ、自分が保証人です。服は、引っ越しする時に、男物は全部処分。俺が立ちあって全部捨てさせました。何も残さず。

ここまで徹底するのですね。退路を断つ。
諸葛孔明の赤壁の戦いと同じである(ちゃうちゃう、パリピ孔明の見過ぎあるよ)

インタビューの第3回はこちらです。
「続・たそがれ日記」アーカイブ(性)→★
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男を女にする「調教師」②

2023年12月30日 | ★女装子さんのHP&ブログ
三橋順子さんのインタビューは続きます。

調教ってね、なにも力ずくで無理矢理やるわけじゃないんです。そういうふうに仕向ける。たとえばアナルを拡張するときも、俺が無理矢理太いプラグを突っ込むわけじゃない。そんなことしたら壊れてしまいますしね。自分で極太プラグを入れるように誘導するわけです。

調教師さんの言葉、怖いですね。

第2回はこちらです  「『続・たそがれ日記』アーカイブ(性)」→★
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男を女にする「調教師」①

2023年12月29日 | ★女装子さんのHP&ブログ
女装家でジェンダー論研究者の三橋順子さんのブログにすごいインタビュー記事がありました。
pinkチャンネルの既婚女装スレにどなたかが紹介されていたものです。
2007年に男を女にする「調教師」という男性へのインタビューです。

詳しくはブログ全文を読んでいただくとして、その最初の部分を引用してご紹介します。

J「そんなことないです。こちらからお願いして話していただくのですから。どうか気楽にざっくばらんにお願いします。では、まず、『調教師』ということから」
T「まあ、普通はシロウトの女性をマゾ女に調教したりするのが調教師なんです。でも自分の場合は、男を女に調教するわけです。ただ、いろいろコストばかりかかって、まずほとんどペイできない、大赤字ですよ。風俗に飛ばしたって、今時、支度金、払ってくれる店なんて少ないですしね。まあ、働かせて稼ぎを吸い取るヒモみたいなことすれば別だけど、自分はそういうの好きじゃないし。と言うより、男を女にするのが面白いわけで、調教終えて、すっかり女になっちゃったらもう興味なくなるんです。調教師と言ったって、誰かから依頼されてるわけじゃないですから。競馬(の調教師)と違って誰も調教料や賞金なんてくれないですし。だから、自分としては趣味だと思ってるわけです」

J「調教師って言うより、調教趣味ってことですか」
T「そう。その方が合ってる。(写真を見せながら)姐さん、この娘、知ってますか?今、歌舞伎町の〇〇〇〇(NHヘルス)で働いてるけど、自分が2年かけて女にしました。今は〇〇って名乗ってますが、その頃は「奈津美」って名前でした。いくつに見えます? 28? もっと上、33。自分と知り合ったのが30。〇〇〇〇って一部上場の食品会社、知ってるでしょう。そこに勤めてました。大学は慶応出てるから、まあそこそこエリート。女装はだいぶ前からしていたらしいです。姐さん、よく知ってるでしょ、〇〇〇〇っていう会員制の女装クラブ。元はあそこの会員。知り合ったのはネット。メールを何回かやり取りして、ああこいつは行けるって思った」

(※引用者注 奈津美は仮名とのことです)

「ああ。こいつは行けるって思った」
調教師に目をつけられれば逃げられない....。
その後の奈津美さんへの行動は、三橋順子さんのブログ『「続・たそがれ日記」アーカイブ(性)』→★をお読みください。
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十六夜と仕事納め

2023年12月28日 | 女装子愛好日記
仕事納めの日。
コロナで自粛していた仕事場での納会も復活。
普段は真面目に仕事をしている場所で飲むビールはまた格別ですね。
事務パートの奥様たちに注いでいただく、思わず頬が緩みます。
熟女好きなんですよね、私。
「Kさんはお正月はどうされるんですか」などど仕事ではあまり話さない奥様たちとの何気ない会話にすこしゾクっときます。

ほろ酔いで家路を歩いていると東の空にはきれいなお月さま。
昨夜が満月でしたから、今夜は十六夜ですね。
「一年間、おつかれさまでした」とお月さまが労ってくれたようです。

みなさまも良い年末年始の休暇をお過ごしください。


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1973年の女装子&愛好男性のクリスマスパーティー

2023年12月26日 | ★女装体験記
おはようございます。
小川麻美さんの外出記はいかかでしたでしょうか。

すみれさん、お元気になられたことでしょう。
同じく国立国会図書館から研究資料としてコピーしてきた『風俗奇譚』に、その夢野スミレさんがクリスマスパーティの模様をレポートしています。
いまから50年前のクリスマスイブに富貴クラブで開かれたパーティです。

パーティーより愛をこめて 夢野スミレ  風俗奇譚 1974年4月号

 ●Xマスパーティーより
 あたしのことを見つめてくれるかたがいるかいないか。だって、こんな大ぜいのかたがただもん、おひとりぐらいは……。そのために今日は、初めてのロング・ドレスよ。(美樹のミニはまた短くなったけど)

 それにクラブのおじ様がたはみんな気前のいいかたばかりで感激。30センチもあるXマス・ケーキや、シャンパン、ワイン、アイスクリーム。そんなさし入れで長いテーブルの上はいっぱい。大人のムードで今夜はと思ってたのに、もうダメ。バイキング料理が出たら、麻美や美樹につられて乙女のわきまえも忘れちやったの。陽気なジングル・ベルもいけないのかもね。

 お食事が一段落ついて、皆さん、さすがにその気勢にうたれたのか、知らないまに消えてしまうの。アレレと思ったら奥のお部屋のここかしこ。クリスマス・サービスかしら。゛
 暗くなったお部屋のすみずみにキャンドルがともって、いつのまにかできたカップルがひっそり。クリスマスは本来、静かなものですものネ。

 でも、中には、フッと灯を消して何やら、ホワイトではなくてピンク・クリスマスだわ。でも、このほうがいいの。皆さんがそうなら、あたしだってはばかりなく……だもの。

 夜もふけて、皆さんが帰ってしまうと、残った私たちはトランプでまたわいわい。でも、ひょっとみると、カーテンでかこまれたソファーに一人、悦子がキャンドル見つめてぼんやり。何を考えてるのかしら。
でも、それもいいわ。私たちだって、するのはエッチなことばかりじゃありませんものネ。
                                   73・12・24(クリスマス・イブ)


夢野スミレさんです↓↓↓↓



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1974年の女装外出記③~虚構の女~

2023年12月24日 | ★女装体験記
おはようございます。
こちら関東地方は快晴の日曜日、そしてクリスマスイブです。
でも日本海側は大雪ということ。
お気をつけてお過ごしください。

富貴クラブの華・小川麻美嬢、女装したまま伊勢丹でワンピースを買い、そして女装子仲間のすみれさんのお見舞いに向かいました。

“彼女”にまちがわれる
 すみれの好物のバナナの包みを片手に、それに、とうとう買わされたワンピースをたいせつに抱いて、彼女の下宿に着いたころは、冬の夕暮れは早くも日の沈むころでした。
 ドアをノックしても返事がありません。風邪で寝ているはずなのに、と思いつつノブを回すと、ドアは開くじゃありませんか。閉め切った部屋の中はまっ暗、眸(ひとみ)を凝らしてよく見つめる。部屋の片すみに、ふとんにくるまって寝ているすみれがぼんやり見えます。

 電気をつけて驚いたこと、部屋じゅう足の踏み場のないほどの散らかしよう。新聞、雑誌、ラーメンのどんぶりは食べっぱなしでころがっているし、洗うばかりの食器は台所にうず高く捨てておかれ、チリ紙は使い捨てたまま畳の上に。クラブの花と言われるすみれも、自室ではなんとだらしのないこと、病気で寝こんでいるにしても、ひどすぎる。
 その中で、口を半開きにして眠っているすみれの寝顔のなんとかわいいこと。Mさんが夢中になるのも無理はないわねえ。

 少しでもお部屋をきれいに、とおそうじを始めたら、
 「あれ、誰なの?」
 物音で目をさましたすみれの、とんきょうな声。
 「なによ、私よ、麻美よ」
 「なんだ、麻美ちゃんか。びっくりしたなア」
 「びっくりしたもないもんよ。なに、この部屋のきたないことったらないわ。まるでゴミ箱みたいな所によく寝ていられるわネ。おそうじしてあげようと思って」
「アー、悪い悪い、ごめんネ」
 と、それが癖の、両手で頭をボリボリかくの、その格好のあいきょうのあること、
「あんた、風邪ひいて寝てるって言うんで、好きなバナナ買ってお見舞いに来てあげたのよ」
 「いよいよ悪いなア。だいぶよくなって来たので、明日ごろから起きられると思うの」 「じゃア、今日は何か、おいしいものでも作ってあげる、何がいい?」
 「ボク、まだあまり食欲がないんだ」
 「そうなの。よくないわネ。このバナナでも食べたら」

 寝ているすみれは生地の男のコですから、どうしても「ボク」が出てくるのです。最近のクラブの様子や、私が今日、新宿で買い物した冒険談? など、気の合う二人には話題は尽きません。夢中でおしゃべりをしていると、誰やらドアをたたく音に、二人は一瞬、顔を見合わせながら、誰かしら、困ったわ。
 一間きりのすみれの室では隠れる所もないし。といって押し入れにまで入るのは、ちょっとみじめな気もしたので、ままよとドアを開けたら、下宿のお母さんが立っているじゃないの。以前、男姿の時一時会ったことがあるので、思わず休を堅くしていると、
 「アラー 岡田さん(すみれのこと)、ぐあいはどうなの。荷物が届いたから、ここに置いていくわよ。あんたもすみにおけないね、こんな彼女が介抱に来てくれるんだもの、風邪なんかどこかへ飛んでいっちゃうのじゃないかえ。いつまで、おじゃましていると、気の利かない小母さんだとしかられるから、私は退散しますよ」
と一人合点で、笑いながら降りてゆくのです。足音が聞こえなくなると、二人はこらえ切れずに、わき腹が痛くなるほど笑いこけたものです。

「ボク、ほんとうにヒヤッとしたよ」
「私もよ。前に一度、男で来たことがあるんで、バレやしないかと、下ばかり向いてたわ。でも、彼女が介抱には、よかったわネ」
 二人はまたしても、安堵感に満足の大笑いです。荷物をほどいてみると、故郷のお母さんからの心づくしがいっぱい。その中に手編みのセーターが一枚、風邪をひかないようにとの親心です。
 すみれ、いいお母さんがあって幸せね、もう、これで、すみれも風邪をひくことはなくなることでしょう。だって、愛情より暖かい着物ないでしょ。

 麻美にも、暖かい着物をプレゼントしてくれる人、早く現われないかしら。女として麻美を幸せにしてくれる人が。
 しゃべり疲れたすみれが軽い寝息をたてたのを見て、私はクラブに帰りました。現実に戻るため。
 そう、麻美は虚構の世界の女なの。ふだんは背広にネクタイの平凡な姿で、電車の中ではあなたの隣にすわっているかも知れません。 


>そう、麻美は虚構の世界の女なの。ふだんは背広にネクタイの平凡な姿で、電車の中ではあなたの隣にすわっているかも知れません。
私は、この体験手記のなかで、この言葉が一番好きなんですね。
虚構世界と現実世界を女装してトランスしていく麻美さん。
私も多くの女装子さんたちとお会いしてきました。
もしかすると、現実世界のビジネス場面でお会いしていたかもしれません。

虚構の世界の淑女の皆さん、良いクリスマスを♪


小川麻美さんのお写真です↓




文章、写真の出所は『風俗奇譚』1974年10月号
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1974年の女装外出記②~虚構の女~

2023年12月23日 | ★女装体験記
富貴クラブの華・小川麻美嬢は女装して、女装子仲間のお見舞いにいくことにしました。
その前に新宿伊勢丹でお洋服を見ることにしました。

伊勢丹の試着室

 満員の地下鉄で新宿へ。でも、電車の中にはどうしてこう痴漢が多いのでしょう。麻美が一人で電車に乗る時、必ずといっていいくらい、一、二回は不愉快な触感を昧わうのよ。
「このド助平、僕は男なんだぞ」
 ってタンカを切ったら、どんな顔するだろうな。でも、せっかく若い女のコになっているのに、とてもそんな勇気はないわ。
 日曜は歩行者天国なので、メーン道路は、家族連れ、アベック、友達連れがあふれています。スナップを撮っているアベ。ク、コーラを立ち飲みする若い男、ヒッピー風の街の詩人。人だかりを後ろからのぞいてみると、演劇らしい若い男の集団、新宿の街は生き生きと若者の街、親しみがあって、私、大好きよ。

 その間を縫って、伊勢丹に入ると、中も大混雑。特にヤングのファッション・コーナーは若い女のコが群がっているの。女装の私にはこのほうが気楽、店内がガランとして、女店員にジロジロ観察されるのはあまり気持ちのいいものじゃないわ。
 人込みにまじってアレコレ手に取っているうちに、パステルカラーのすてきなワンピースが目にとまりました。思わず見とれる私のかたわらに、かわいい女店員が近寄ってきます。
 「よろしかったら、試着室へお持ちになってください」
 と熱心に勧めるのです。つり込まれた私もつい、「そうね」と返事をしてから大あわて、もう遅いのです。

 彼女に案内され、試着室に入ってびっくり。
 細長い廊下をまるでカーテンで仕切っただけみたい。正面に大きな姿見があり、入り口も簡単なカーテンだけなんです。各試着室は満員で、十人くらいの若い女の子が、思い思いのお洋服を持ちこんで試着をしているのがまる見えなんですもの。
なかには、スリップだけの姿になっている子もいたの。こんな所で、脱いだり、着たりするのかと思うと、心臓がドキドキ、顔まで赤くなってしまった。脱ごうか、どうしようかともじもじしていると、
 「どうか、されましたか」
 とカーテンを明けて店員さんが入ってくるでしょ。ほんとうに因ってしまうの。で、しかたなく、できるだけ声を絞り、女らしく、「これ、私に似合うかしら?」
 「ええ、これならよくお似合いになりますとも」
 営業用言葉が返ってきます、そのうえ、「さ、どうぞ、おためしください」と言うなり、私のコートに手をかけてくるじゃありませんか。これは大変だわ、助けて。

 もし、男がバレた時、店内はどんな騒ぎになるかしら。きっと新聞の特ダネものよ。と内心は震えているものの、体つきが女らしいのと、肌が柔らかいのがせめての救い。どうにでもなれと居直った気持ちで努めて自然に、コート、ブラウス、スカートと脱いでいくものの、さすが手が震えているの。そして、そのパステル調のワンピースに着替えました。
 それなのに、彼女、全然知らん韻で平然としているのです。わかっていても営業だから黙っているのかしら。それとも、私の女っぼい肌にゴマカされたのかしら……。

 少し肩からつい以外はビックリと麻美の体にフィットし、スカートのヘムラインの柔らかさが女らしさを強調し、スカートの長さも最近の傾向の膝下まであり、全体に落ち着いたワンピースがすっかり気に入りました。
 「少し肩のあたりがきついけど、どうかしら」
 と店員さんのほうに振り返りました。彼女は少し肩のあたりを触れてみて、
「そうですわ、お客様は少し肩幅がありますから。でも、このくらいだったら心配ないほどですよ」
 ですって、その言葉の下から、
「何かスポーツでもなさっているのですか」
 これが商売上のお世辞というものかしら。気にしているところをちょっとはぐらかすのです。でも、口数の多い女店員さんね。
「ええ、少しレスリングを」
 とでも返事したら、どんな顔するだろうかと、一人で思い出し笑いです。


昭和50年代、日本経済が伸び始めてきたころの新宿。
麻美さんの文章を読んでいると、改装前の古い伊勢丹の催事場を思い出します。
その日は家族の買い物に付き合って伊勢丹にいったのですが、催事場フロアで先輩女装子さんに連れられた新人女装子さん2人がドキドキしながら歩いている場面に出会わせたのです。
そのころから、伊勢丹は女装子さんにとってあこがれの場所だったのでしょうね。


小川麻美さんのお写真です



文章、写真の出所は『風俗奇譚』1974年10月号
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1974年の女装外出記①~虚構の女~

2023年12月22日 | ★女装体験記
急に寒くなりました。
日本海側は大雪とのことです。
皆様、お気をつけてください。

先日、永田町の国立国会図書館で研究用資料としてコピーしてきた『風俗奇譚』をようやく整理いたしました。
そのなかに、富貴クラブの華といわれていた小川麻美さんの外出記~虚構の女~があります。
1974年の富貴クラブそして新宿伊勢丹の雰囲気がよくわかる佳作です。
今日から数回に分けてご紹介いたしますね。


虚構の女~ある日曜日の女装外出記~  小川麻美
  『風俗奇譚』1974年10月号

土曜の”部屋”泊まり
 カーテンのすきまからさし込む日の光のまぶしさに、やっと目をさます。土曜日というと、どうもクラブに泊まる癖がついちゃうのね。昨夜も、集まった人たちの間で、おしゃべりの種もつきると、さっとマージャンが始まるんですもの。女装のまま、女の子になってするマージャンは、すごく楽しいものなの。皆さんも、そのムードが忘れられなく、誰ともなく、やらない、ことが合言葉で、すぐメンバーが集まっちゃうの。Kお姉さん、M子、Y子、それに私。皆、女装のまま始めるのです。
 初めの間こそ、おしとやかに「アラ、それボンよ」「あたりだわ」品よく遊ぶのですが、勝負がエキサイトしてくると、つい男の生地が出るのはお笑いの種、K子お姉さんのようにベテランになると、どんな場合でも女の姿勢をくずさないのは、さすがキャリアの相違ね。

 勝負をやると皆さんの性格が出るものね。人物が堅いと信用絶大なオリエ姉さんの手堅い打ちぶり。感のいい美樹、楽天家のためかときどき冒険をする私。
 そこへいくと男性がたはおおらかね。勝負に関係なく、マージャンのふん囲気を楽しむかたが多いよう。Iさんなど、ベテランのはずなのに、よく負ける。
 「またやられたナ。今日はいくら払うんだ」
 きっと女性陣に花を持たせているのね。
 昨夜は幸運にもだいぶもうけさせてもらったわ。といっても、このお金は各自のものにならない。勝ったお金は積み立てて、ときどき皆でごちそうを食べる時の用意なの。いいルールでしょ。

 ここ南向きのお部屋は春のように暖かい。ぬくぬくするふとんを離れがたく、隣を見ると、昨夜、まくらを並べて寝たはずのK子姉さん、L子、Y子のふとんはもぬけの殼。私ってほんとうに寝坊なのね。
 起き上がるとすぐお風呂へ、朝湯、朝酒、朝寝で身上(しんしょう)をつぶした人の気持ち、よくわかるわ。朝酒こそやらなくても、朝寝、朝風呂は最高の気分。
 お風呂から上がると美容体操を十分ほど、マンションの十階から町の景色をながめながら、イチ、ニッ、サンッは私のプロポーションを美くするため、大切な日課なの。

 さあ、日曜の午後をどうしようかしら、そうだ、すみれの病気見舞いに行こう。昨日もすみれから電話があって、ここ一週間あまりクラブにごぶさたしているのは風邪引きのせいよ……とこぼしていたから。
 ふと、私のちゃめっ気が出ました。ヤボったい男の姿で行くよりは、いっそ女になって訪問したら、すみれがどんな顔するだろうな。

 思い立つと、すっかり自分のアイデアにうれしくなってしまう。昨夜、パックで肌を整えたせいか、今日はお化粧のノリがよくて、至極ごきげんです。今日のルージュは何色?
 ウイッグはロングね。黒のブラウスに黒のスカート、赤紅のニックがアクセント。黒のコートに合わせて黒のブーツ。これで今日のおしゃれは決まったわ。大鏡の前でファッション・ショーでも見物が一人もいないのは寂しいわ。


  富貴クラブの土曜日の喧騒、日曜日の気怠さがよくわかります。

小川麻美さんのお写真です



文章、写真の出所は『風俗奇譚』1974年10月号



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浦和、決勝進出ならず!

2023年12月20日 | 女装子愛好日記
サッカークラブW杯準決勝(共同通信)

浦和 負けました
マンチェスターシティに0対3の完敗です
3時に起きて応援してましたが、 やはり 相手は強い
金曜日の 3位決定戦 頑張ります
眠いけどこれから仕事です
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