4月26日のブログで、相手の男性の妻の服を着て抱かれる書き込みを紹介して「背徳感ありすぎですね」とコメントしました。
きのうたまたまツーショットチャットのメッセージをながめていましたら、『百合みだら五つひらいてみなみだら』という句を載せているシニア男性がいました。他のメッセージは直接的な表現で女性を求めるものでしたから、これは目を惹きます。
『百合みだら五つひらいてみなみだら』は川柳作家・時実新子(ときざねしんこ)の句です。
1929年生まれの彼女は17歳で結婚、主婦として女としての情念を川柳で表現しています。
彼女の句集『有夫恋』 (朝日文庫) から引用します。
百合みだら五つひらいてみなみだら
覚めている人を想うて覚めている
嫌い嫌い嫌い二の腕まで洗い
心読む目でまっすぐにみつめられ
強がりを言う瞳(め)を唇(くち)でふさがれる
爪を切る時にも思う人のあり
明日逢える人のごとくに別れたし
孤独ではない恋人を見た孤独
妻をころしてゆらりゆらりと訪ね来よ
愛咬やはるかはるかにさくら散る
凶暴な愛が欲しいの煙突よ
瞳の端で女の情が青く燃え
手が好きでやがてすべてが好きになる
ののしりの果ての身重ね 昼の闇
どうぞあなたも孤独であってほしい雨
何でも二つ並べてしまう淋しがり
一生に一度のいいえですあなた
瞳の端で女の情が青く燃え
かなしみは遠く遠くに桃をむく
去ってゆく足に乱れのない憎さ
靴の紐 男の帰心見ていたり
逢いたしと秋風に鈴吊るしけり
悲しさにぐしゃぐしゃぐしゃと顔洗う
慕われているしあわせの髪を梳(す)き
包丁で指切るほどに逢いたいか
困らせて泣かせてみたいそれも愛
箸重ねて洗う縁(えにし)をふと思う
自信ほろほろと崩れて夜をひとり
男の嘘に敏感なふしあわせ
さびしいと言えぬ寂しさ爪を剪る
愛はそのとき物乞いに似たるかな
夫がある身の女が別の男を愛する、焦がれる、嫉妬する。
女装子さんはこれらの句の中で、どの句が刺さりましたでしょうか。
嫌い嫌い嫌い二の腕まで洗い
凶暴な愛が欲しいの煙突よ
ののしりの果ての身重ね 昼の闇
私はこの3句が好きです。
きのうたまたまツーショットチャットのメッセージをながめていましたら、『百合みだら五つひらいてみなみだら』という句を載せているシニア男性がいました。他のメッセージは直接的な表現で女性を求めるものでしたから、これは目を惹きます。
『百合みだら五つひらいてみなみだら』は川柳作家・時実新子(ときざねしんこ)の句です。
1929年生まれの彼女は17歳で結婚、主婦として女としての情念を川柳で表現しています。
彼女の句集『有夫恋』 (朝日文庫) から引用します。
百合みだら五つひらいてみなみだら
覚めている人を想うて覚めている
嫌い嫌い嫌い二の腕まで洗い
心読む目でまっすぐにみつめられ
強がりを言う瞳(め)を唇(くち)でふさがれる
爪を切る時にも思う人のあり
明日逢える人のごとくに別れたし
孤独ではない恋人を見た孤独
妻をころしてゆらりゆらりと訪ね来よ
愛咬やはるかはるかにさくら散る
凶暴な愛が欲しいの煙突よ
瞳の端で女の情が青く燃え
手が好きでやがてすべてが好きになる
ののしりの果ての身重ね 昼の闇
どうぞあなたも孤独であってほしい雨
何でも二つ並べてしまう淋しがり
一生に一度のいいえですあなた
瞳の端で女の情が青く燃え
かなしみは遠く遠くに桃をむく
去ってゆく足に乱れのない憎さ
靴の紐 男の帰心見ていたり
逢いたしと秋風に鈴吊るしけり
悲しさにぐしゃぐしゃぐしゃと顔洗う
慕われているしあわせの髪を梳(す)き
包丁で指切るほどに逢いたいか
困らせて泣かせてみたいそれも愛
箸重ねて洗う縁(えにし)をふと思う
自信ほろほろと崩れて夜をひとり
男の嘘に敏感なふしあわせ
さびしいと言えぬ寂しさ爪を剪る
愛はそのとき物乞いに似たるかな
夫がある身の女が別の男を愛する、焦がれる、嫉妬する。
女装子さんはこれらの句の中で、どの句が刺さりましたでしょうか。
嫌い嫌い嫌い二の腕まで洗い
凶暴な愛が欲しいの煙突よ
ののしりの果ての身重ね 昼の闇
私はこの3句が好きです。