朝日新聞 土曜be の悩みのるつぼに、こんな相談がありました。
悩みのるつぼ)我が家と世間のずれを感じる
■相談者:男性 30代
■回答者:歌手・俳優 美輪明宏
〈相談〉
世間の人の認識と、我が家の認識とのギャップを強く感じることがあります。
私は三男で、現在両親と3人で住んでいます。私は両親から大事に育てられたと思います。
母は完璧主義な所があり、曲がったことは嫌いです。世間の人から見たら「え? そこまでやるの」と感じると思います。
金銭面、食生活、道徳マナー……。間違ってることを教わっているとは思いません。しかし、30歳を過ぎた今、時々それが少し疎ましく感じる時もあります。そんな時、私は世間の人と比べてしまいます。
完璧主義な母に比べたら、世間の人って自分の人生を大雑把に生きてるなとか、「あ、この人、間違ってる」とか「デリカシーがないな」「マナーが悪いな」と感じてしまうのです。いい加減に生きているんじゃないのかと、最近強く感じるようになりました。
一つの例で言うと、我が家は毎日必ず朝食をとります。食べない日はありません。しかし、世間では食べない人もいると聞きます。そういう人に対して嫌悪感を抱きます。食というものを軽視してるのではないかと感じてしまいます。我が家では考えられないことなのです。
しかし我が家と世間の感覚を比べる時、我が家はなんでも完璧に奇麗にし過ぎてるんじゃないかと感じる時もあります。私はどう対処すればよいですか?
〈回答〉
■価値観を比べてはいけません
自分の家の価値観と、他人の価値観とを、比べることこそがいけません。人間はそれぞれ容姿、容貌(ようぼう)が異なるように、内面も全部違います。バラはバラ、ユリはユリ、菊は菊……とそれぞれの花が咲く土壌は違うのです。バラの花は、スイレンが咲く泥の上では育ちません。個性の違いを認めるなら、その土壌の違いも理解すべきです。
すべて自分たちと同じでなければおかしいのではないかと、同じ生活、同じ服装、同じ給料、同じ思想……と、「同じ」を求めていくことこそがおかしい。軍国主義や社会主義ではないのですから。そのような考え方ではうまくいかないことは歴史が証明していて、中国も内情は資本主義の国になっています。人はそれぞれ異なるのが当たり前の状態だからだと思います。(後略)
私も美輪さんの意見に賛成です。
価値観は人、それぞれのもの。
優劣はありません。
正邪もありません。
女装子さんもそれぞれの価値観をもって女装しているのです。
その価値観は認められるべきものです。
私が2丁目の女装バーに行かなくなった理由もこれで、自分たち以外の女装子がいかにダメであるかを延々と話していることに嫌気がさしたからです。
悩みのるつぼ)我が家と世間のずれを感じる
■相談者:男性 30代
■回答者:歌手・俳優 美輪明宏
〈相談〉
世間の人の認識と、我が家の認識とのギャップを強く感じることがあります。
私は三男で、現在両親と3人で住んでいます。私は両親から大事に育てられたと思います。
母は完璧主義な所があり、曲がったことは嫌いです。世間の人から見たら「え? そこまでやるの」と感じると思います。
金銭面、食生活、道徳マナー……。間違ってることを教わっているとは思いません。しかし、30歳を過ぎた今、時々それが少し疎ましく感じる時もあります。そんな時、私は世間の人と比べてしまいます。
完璧主義な母に比べたら、世間の人って自分の人生を大雑把に生きてるなとか、「あ、この人、間違ってる」とか「デリカシーがないな」「マナーが悪いな」と感じてしまうのです。いい加減に生きているんじゃないのかと、最近強く感じるようになりました。
一つの例で言うと、我が家は毎日必ず朝食をとります。食べない日はありません。しかし、世間では食べない人もいると聞きます。そういう人に対して嫌悪感を抱きます。食というものを軽視してるのではないかと感じてしまいます。我が家では考えられないことなのです。
しかし我が家と世間の感覚を比べる時、我が家はなんでも完璧に奇麗にし過ぎてるんじゃないかと感じる時もあります。私はどう対処すればよいですか?
〈回答〉
■価値観を比べてはいけません
自分の家の価値観と、他人の価値観とを、比べることこそがいけません。人間はそれぞれ容姿、容貌(ようぼう)が異なるように、内面も全部違います。バラはバラ、ユリはユリ、菊は菊……とそれぞれの花が咲く土壌は違うのです。バラの花は、スイレンが咲く泥の上では育ちません。個性の違いを認めるなら、その土壌の違いも理解すべきです。
すべて自分たちと同じでなければおかしいのではないかと、同じ生活、同じ服装、同じ給料、同じ思想……と、「同じ」を求めていくことこそがおかしい。軍国主義や社会主義ではないのですから。そのような考え方ではうまくいかないことは歴史が証明していて、中国も内情は資本主義の国になっています。人はそれぞれ異なるのが当たり前の状態だからだと思います。(後略)
私も美輪さんの意見に賛成です。
価値観は人、それぞれのもの。
優劣はありません。
正邪もありません。
女装子さんもそれぞれの価値観をもって女装しているのです。
その価値観は認められるべきものです。
私が2丁目の女装バーに行かなくなった理由もこれで、自分たち以外の女装子がいかにダメであるかを延々と話していることに嫌気がさしたからです。