今日は文化の日です。私はいつも明治節が頭の中に
あります。明治天皇がお生まれになった佳き日です。
夫の長兄は11月3日に生まれました。
みんな大喜びだったそうです。
頭が良くて、気が優しい、可愛い面差し。
みんなに愛された子どもだったそうです。
次兄は元気でやんちゃだったので、父方の祖母は
Mは確かに我が家の孫でござりす。と言ったとか
次兄は孫と認められなかったそうです。
仙台の武士の誇りがあったのでしょう。
昔は旗日と言ってお祝いの日は、国旗を立てました。
長兄は、自分の誕生日だから、みんなが祝って
日の丸を立ててくれるのかと、母に聴いたそうです。
母は説明したそうですが。
なんて可愛いンだろうと思ったそうです。
その兄は戦争中、中学生でした。真夏の軍事教練で
日射病、いまの熱中症でしょうか、倒れて長い
入院生活の後17歳で亡くなりました。
仙台の大学病院に入院していましたが、父の転勤で
一関に連れてきたそうです。
その後、仙台の大空襲がありました。
敗戦を知らずに逝って良かったと夫は言っていました。
写真を見ると、何か哀しそうな目をしています。
私はいつも話を聞いていたので、臨終の時に
立ち会ったような気がしてしまいます。
今日はお兄さんお誕生日おめでとう。と写真に
向かって声をかけました。
今は何処にも日の丸が出ていません、我が家の
小さな日の丸でごめんなさい。
あの世で次兄も末っ子の夫もみんな揃って日の丸の話を
しているでしょう。