ミクロもマクロも

心理カウンセラーが気ままに書き続ける当たり前

雑踏の中へ・・・フ~~~

2005-10-13 10:38:45 | Weblog
 早々とお洗濯物を干して、久しぶりの青空と乾燥した空気に恵まれた昨日。
お仕事をお持ちのコタクン(シーズー)の飼主さん。その彼女と、ここ私がちょ
っと遠出という時にだけ会う不思議。あとは、ま~ずお会いしない。
「マダム、今日はどちらへ?」
「今日?たまには教養もつけなきゃねって。フフ・・・絵画展」
「また、きょうはシックに決めて。見るからにマダムね」
「ありがとう。イヨー、旦那。どちらへ?じゃなくて良かったわハハハ・・」

2枚のチケットを持って、出かけました。
もう、全然気にならなくなった横浜駅の改装工事。ええ、あれは未完成がい
いのよ。ガウディ設計のサグラダ・ファミリアのように。(かなりヤケ!)
そして、とうとう、呪いがとけて(?)、優勝したあのレッドソックスのように
なる日は、設計者の頭の中にはあるのでしょうけどね。すっごい変な例えだけど。
もう、かの球団のファンのように、勝つな!みたいに、そのままそのまま!の
気分になりそうな。そのくらい、いつも工事中の横浜駅構内。

東海道線で、東京駅。向かうは『大丸』百貨店。う~ん、前回がいつだったか
記憶にないほどの久しぶりのそこ。さっさと(ここまで2~3回聞いたけど)、
12階のギャラリーへ。
『巨匠デ・キリコ展』と銘打った、イタリア人画家、ジョルジョ・デ・キリコの
作品展。メタフィジカ(形而上絵画)と呼ばれる画風。フッと、ダリのシュール
絵を思い出したけど、そのシュールレアリストたちへ、大きな影響をあたえたと
いう不思議な作風。油彩・素描・ルネッサンスの絵の模写、彫刻と、110点の
作品群は、不思議で、そして、圧倒的な存在感をかもし出し、その空間にいました。

さて、昼食をと思って、デパートとくれば大食堂のイメージのそれは最早なく、
都会のデパートには、なんでもありのそれは、ないのじゃないかしら?
ウロウロと歩いてみれば、聞いた事のある(知っているまではいかない)屋号の
店が、和食・中華・洋食と、立ち並んでいる。場所代を含む、高い和食の昼食。
まあ、こんなものでしょうの味。やっぱり私が作るお料理の方が上って、チラッと
思ったり。そのどうでもいいような料理の調味料は、『ガブリエル・アンジェリコ
の恋』クリスティン・ヴァラ著、中川あゆみ訳の本。
ケイコサンから、ゲバラの本と一緒にお借りしてた本よ。少し、鼻の奥がツンとする
お話。
お行儀が悪いことは、言うに待たないわ。けれども、それなくして純粋に味を楽し
めない料理と向き合うなんて、悲しすぎるじゃない? 
まあまあ、の味のコーヒーで、どうにか終わりにして、又東海道線よ。

降りた駅は『川崎』。川崎『市民ミュージアム』に行きたいけれど、チケットの
裏面には川崎と言う文字は印刷されていない。駅員さんに聞けば、南武線で『武蔵小杉』
まで行って、そこからバスでって。
そのとおりに出向いて、着いたそこは広大な敷地に、様々な設備が。
野球場・テニス・プール・子どものための遊技場ETC.こんもりとした森もあって。
その中に、ひときわ大きな建物。それが『市民ミュージアム』常設の歴史資料室や、
マンスリー(なぜ、月決めと言わないのか?)展示物やら、どの部屋も広い。そして、
『浮世絵名品展』。私が目指す展覧絵画。
版画、肉筆画のそれは、北斎・歌麿・広重他。お馴染みの浮世絵が並ぶ。
東海道中、宿場・宿場の当時のたたずまい、人々の姿。
歌舞伎役者、風景、庶民の生活、などなどが、こまかく描かれて、遠くヨーロッパの
画家達、印象派の画家達へ与えた大きな影響をもつ浮世絵の世界に、しばし浸って、
思うは、『アール・ヌーボー』。あの曲線は、浮世絵の影響だったのよね、なんて。

着物の図柄に魅入ってしまって、一人、その日本人の『美意識(センス)』に、
ーーでしょ!--。何に?誰に? いいのよ、自己完結なんだから。

帰路を、どれで?
バスで田園都市線に、小田急線に乗り換え。相鉄線、タクシーでやっと我が家へ。
今日の階段数は、金毘羅様のあの階段に匹敵するくらいだったわね、なんて思ったわ。
だって、階段しか使わないって思ってるから。
帰ってみれば、セニョール・ダンは、晩酌も終わりになってて、片付け出してたわ。
私は、お夕飯はカット! お茶を入れて、慌しかった1日を振り返って、しみじみ、
大勢の人がいる所が苦手って、再確認したものよ。やっぱり田舎人ってね。

フフフ、けれど、来週末は『ユトリロ展』に出向くのよ。これは横浜。人出も何する
ものぞ!のお楽しみよ。何しろ好きなのですもの。ただこの一言。そのためにイソイ
ソ出かける私だと思うわよ。その上に、久しぶりにお会いできるケイコサンとご一緒
なんてね。
ランチを取りながら、本の話に、もちろんユトリロからパリの話へ。そして、年明け
草々にモロッコへお出かけのケイコサンなので、そのお話もね。スペイン語が通じる
かの地なのですって。モロッコ、その突端がスペイン領なんて。複雑なヨーロッパと
それを取り囲む国々の歴史は、興味深いでしょ? ゆっくりと話すケイコサンの口か
ら出てくる言葉は、私をひきつけて離さないのよ。

ああ、しかし、浮世は騒がしく、物が溢れ、その中で、人々が溺れそうに見えたわね。
飽くことのないさまざまな事・物への探求・欲求。ウ~~~疲れる~~!の私。
All or Nothing の女には、な~んにもいらない欲しくないの今時の巷よ。

チューリップの球根は、とりあえず40球を土の中へ。あと10球はどこへ植えよう
かしら? まもなくユリの球根も届く筈だし、友人に頼んだパンジーの苗も間もなくね。
そして、フラッと写生なんかに出かけようかしら?
やっぱり、こんな事が似合ってる私のようです。