ほんわか村(1)

2018-09-13 21:16:05 | 童話
ここは南の島のほんわかとした村です。
村長さんはカピバラさんです。
村人は、ゾウさん、キリンさん、カバさん、アライグマさん、ナマケモノさん、ミーアキャットさん、そしてチンパンジーさんです。
村長のカピバラさんは、いつもボーとしていているノンビリ屋さんです。
野菜を食べる事と、お風呂に入ってボ―としているのが大好きです。

ゾウさんは、どっしりしたおとなしい性格で、みんなに信頼されています。
暑い時は鼻でみんなに水をかけてあげます。

キリンさんは、村一番のノッポさんで、その長い首でいつも村全体を見て、村の平和のために頑張っています。

カバさんはいつも川の中にいて、暴れん坊のワニから村の動物達を守っています。

アライグマさんは料理が上手で、村の動物達を喜ばせています。
もちろん料理をする時は手をきれいに洗います。

ナマケモノさんは、うん~と、何しているのかな?
でも、みんな集まって相談する時は、いろいろな意見を言ってくれるので居ないと困ります。

ミーアキャットさんはダンスが上手なので、みんなが集まってダンスをする時に、ダンスを教えてくれます。

チンパンジーさんは、道具を持つのが上手なので、道具を使ってみんなの家を作ってあげます。

村の動物達が最初に相談したのは、村に名前を付ける事でした。
それぞれの動物から代表が集まり名前を相談しました。
いろいろな意見が出ましたが、ナマケモノさんが
『私はみんなと同じように早く動く事ができないが、ここは危険な動物が居ないので安心して暮らせて、ほんわかとしていて良い所だよ。』と言いました。それを聴いたチンパンジーさんが『ほんわかして良い所だから、【ほんわか村】にしたらどうだろうか。』
と言いました。他の動物達もみんな
『いいね。』、
『いいよ。』
と言ったので、村の名前は【ほんわか村】にする事にしました。
そして、村の入口に『ここは、ほんわか村の入口です。』と、チンパンジーさんが書いたカンバンを取り付けました。
そのカンバンを見て、全員の動物が手をたたいて喜びました。ゾウさんは鼻を高く上げて、キリンさんは首を大きく振って、カバさんは口を大きく開けて、みんなと一緒に喜びました。

僕はどっちかな?(2)

2018-09-13 05:37:50 | 童話
ある日、僕は寝そべっているタロウに寄り掛かってお昼寝をしました。
そして、僕は体が重たくて目がさめると、タロウが僕に寄り掛かっていたので、僕は
『ワン』
と言いました。するとタロウが
『なぁに?』
と言いました。
あれっ、前の夢の時と同じだなぁ、と思いました。タロウが
『何して遊ぶ?』
と言ったので、
『今日は駆けっこをしようよ。』
と言いたかったが
『ワンワンワン』
と言いました。また夢の中と同じだと思いました。

そして、僕とタロウは公園へ行き、駆けっこをしました。タロウが『
早くおいでよ。』
と言ったので、僕は
『ワンワン』
といってタロウを追いかけました。
近所のおばさんが
『二人とも元気ね。』
と言ったので、僕は
『ワンワンワン』
と言いましたが、タロウは
『そうだよ、二人とも元気だよ。』
と言いました。
僕は夢の中ではないのに変だなぁと思いました。

家に帰るとお母さんが
『あらっ、おかえり。』
と言ったので、僕が
『ワンワン』
と言うと、タロウは
『ただいま。』
と言いました。
タロウが居ない時は普通なのに、タロウが居る時は僕が犬になっているのは変だなぁと思いました。
そして、このまま、僕が犬でタロウが人間になってしまうのかなぁと思いました。

ある日、タロウの
『ワンワンワン』
と言う声でお昼寝から目がさめました。タロウの方を見ると、タロウが人間の僕になっていて、『ワンワン』
と言っていました。そして、僕の姿を鏡で見ると犬のタロウになっていて、人間の言葉を話していました。
あれっ、いつの間に反対になったのかなぁ?
そして、お外へ行くと、近所のおばさんが
『タロウは今日も元気ね。』
と言ったので、僕は
『うん、元気だよ。』
と言いました。
人間になったタロウは毎日お母さんに注意されます。
『ちゃんと歯をみがきなさい。顔を洗ったら顔をブルブルッしないで、タオルで拭きなさい。お風呂ではよく洗うのよ。お野菜も食べるのよ。』

人間になったタロウが注意されなくなったある日、僕とタロウはお昼寝の夢の中で
『ワンワン』
『なぁに』
とお話しをしている時に目がさめました。
今度は、タロウが
『ワンワン』
と言って、僕が
『なぁに。』
とお話しをしました。

今は夢の中なのかどうか、僕は分かりません。
そして、僕とタロウは、また今度交代するか分かりません。
分かっている事は、僕とタロウは、いつまでも仲良しだという事です。

おしまい