犬のタマと猫のポチ(5)

2015-01-31 11:30:51 | 童話
その時、ポチが
『僕もタマという名前がいいなぁ。』
と言いました。

タマも
『僕も名前はポチがいいなぁ。』
と言いました。

僕は
『犬の名前がタマで、猫の名前がポチはおかしいよ。』
と言いましたが、2匹は『人間はおかしいと思っていても、僕達、犬と猫はおかしいとは思わないよ。』
『そうだよ、おかしくないよ。』
と言って、タマとポチの名前が気に入っていました。

僕もそうだなぁと思ったので、首輪に付ける名札を作ってやりました。
「僕は犬のタマです。」
「僕は猫のポチです。」

この名札を付けて公園に行くと、みんな
『面白い名前ね、かわいいわね。』
と言ってくれるので、猫のポチと、犬のタマはうれしそうにしていました。

そして、タマもポチも大きくなりましたが、今も2匹は仲良く犬小屋にいて、時々僕とお話しをしています。

                おしまい

犬のタマと猫のポチ(4)

2015-01-30 21:18:38 | 童話
『ポチ君、わたしを飼ってくれるようになったので、ずっと一緒にいようね。』
『ああ、良いよ。だけど、君の名前はなんて言うの?』
『まだ名前は付けてもらっていないよ。』
『名前が決まったら教えてね。』
『ああ、いいよ。』

子猫に家で飼うことにしたことを話していないのに、子猫はうちで飼うのを知っていました。

子猫の名前は、テレビまんがに出てくるかわいい猫の名前のタマが良いと思いました。

『お母さん、子猫の名前はタマでいい?』
『おまえが子猫の世話をするんだから、おまえの好きな名前でいいわよ。お父さんもそう言うと思うわ。』
『よしっ、タマに決めた。』

僕は犬小屋に書いてあるポチの文字の横にタマと書きました。

『2匹仲良しの家になったね。』
すると、タマが
『よろしくお願いします。』
と言ってペコリと頭を下げました。

『やっぱり、タマはお話しができるんだ。』
すると、ポチが
『本当は僕もお話しができるんだよ。』
と言いました。

『なんだ、みんなお話しができるんだね。』
『そうだよ。』
『うん、そうだよ。』

犬のタマと猫のポチ(3)

2015-01-29 21:12:23 | 童話
その夜、僕の夢の中に子猫が出て来て
『わたしを飼ってちょうだい。』
と頼まれました。

それで、お母さんに夢のことを話して
『あの子猫を飼っていいでしょ?』
と頼みました。

すると、お母さんが
『わたしも夢の中で子猫にたのまれたわ。』
と言いました。

そして、お父さんも
『私も子猫に夢の中で頼まれたよ。』
と言いました。

お父さんとお母さんは、
『3人とも子猫にたのまれたから飼ってやるか。』
『そうしましょうか。』
と言ったので、僕は公園へ子猫を探しに行きましたが、子猫はいませんでした。

だけど、家に帰ってポチの犬小屋をみると子猫が入っていて、2匹でお話しをしていました。

犬のタマと猫のポチ(2)

2015-01-28 21:04:38 | 童話
『ポチ、もう帰るよ。』

僕がポチを連れて帰り始めましたが、子猫も一緒についてきました。
『子猫さんはおうちに帰りなさい。』
と言いましたが、僕の家までついてきました。

『うちは犬がいるのだから、猫は飼えないわよ。』
とお母さんが言ったので、ポチを庭の犬小屋に入れてから、その猫を公園に戻してきました。

次の朝にポチの犬小屋を見ると、あの子猫がボチと一緒にいたので、僕は子猫がかわいそうになり、エサをやりました。

そうして何日間が経った時にお母さんに子猫が見つかり、子猫をまた公園へ戻してくることになりました。

犬のタマと猫のポチ(1)

2015-01-27 21:09:48 | 童話
僕の家には小さな犬がいます。
名前はポチです。

ポチの毎日の運動は、僕がやっています。

ポチの運動の時にはポチのウンチを入れるビニール袋を持って行きます。

ある日、ポチの運動で公園に来た時に、後から『ポチ君、遊ぼうよ。』と聞こえてきました。

後に振り向くと小さな猫がポチの所にやって来ました。
だけれど他には誰もいませんでした。

そして子猫が『ミャ~ミャ~。』とポチのそばに来て、すぐ仲良しになり、一緒に公園の中で遊んでいました。