両手を広げて(6)

2020-08-31 06:39:59 | 童話
『お母さん、僕ね、また夢の中で空を飛んでいたよ。今度はね、携帯電話に乗って飛んでいたんだよ。』
『あらっ、すごいわね。』

お父さんが
『なんだそれは、携帯電話の電波に乗って飛んでいたのかい?今の技術ではできないよ。』
と言った。

僕は、携帯電話で声が届くのだから僕も飛んで行けると思う。

両手を広げて(5)

2020-08-30 07:19:38 | 童話
僕は段々とスピードの速い乗り物になっているのに気が付いた。
次はどんなに速い乗り物になるのかなぁ。

『お母さん、僕ね、また夢の中で空を飛んでいたよ。今度はね、ロケットに乗って宇宙旅行していたんだよ。』
『あらっ、すごいわね。』
お父さんが
『もっともっと努力しないとなれないよ。』
と言って、
『ガンバレ、ガンバレ』と言った。

僕はもっともっと努力してロケットに乗ろうと思った。

両手を広げて(4)

2020-08-29 07:14:12 | 童話
『お母さん、僕ね、また夢の中で空を飛んでいたよ。今度はね、ジェット旅客機を操縦していたんだよ。』
『あらっ、すごいわね。』

お父さんが
『いっぱい努力しないとなれないよ。』
と言って、ガンバレと言った。
僕は努力してジェット旅客機を操縦しようと思った。

両手を広げて(3)

2020-08-28 10:06:16 | 童話
『お母さん、僕ね、また夢の中で空を飛んでいたよ。今度はね、ヘリコプターを操縦していたんだよ』
『あらっ、今度はすごいわね。』

お父さんは
『そうだなぁ、努力すれば可能性のある夢だな。』
と言ったが、すごいねとは言わなかった。
僕は大きくなったらヘリコプターに乗ろうと思った。

両手を広げて(2)

2020-08-27 07:06:23 | 童話
『お母さん、僕ね、また夢の中で空を飛んでいたよ。今度はね、パラグライダーを付け飛んでいたんだよ。』
『あらっ、すごいわね。』

お父さんは『少し現実味のある夢になったな。』
と言ったが、すごいねとは言わなかった。
僕はできそうな気がする。
そして、今晩はどのようにして空を飛ぶのか楽しみだ。