お話君のお話

2013-10-31 21:45:44 | 童話
お話君はお話が大好きです。

お話君は、僕がお母さんとお話しする時も、お父さんとお話しする時も、そばに一緒にいます。
僕がポチとお話しする時も、タマとお話しする時も、ずっとそばにいます。

お母さんやお父さんとお話をしている時に、僕が笑うとお話くんも笑います。
お母さんやお父さんにしかられて、 僕が泣いている時にはお話君は、僕のそばにはいません。

学校で先生や友達と話している時も、お話君はそばにいます。

お父さんが会社でお話をしている時には、お父さんのそばにお話君はいません。
お母さんが美容院やスーパーでお話をしている時には、お母さんのそばにお話君はいません。

僕が寝ている時には、お話君も寝ています。
僕がくしゃみをすると、お話君もくしゃみをします。

僕が病気で寝ている時は、お話君はおふとんの中で僕を暖かくしてくれます。
僕が元気になって外で走っている時に、お話君も僕といっしょに走ります。
僕が自転車に乗っている時に お話君は、僕がころんでけがをしないように、いつも注意してくれます。

運動会で僕が一等になった時、お話君は、よくがんばったねとほめてくれます。
僕がビリの時、お話君は、今度がんばろうねと励ましてくれます。

僕のところにいるお話君は、友達のところにもいるのかなぁ。
友達みんなのところに、お話君がいるといいね。
ねえお母さん、友達みんなのところにお話君はいるの?
ええ、みんなに一人ずつお話君がいますよ。

ねえお母さん、お父さんにはどうしてお話君がいないの?
そうね、お父さんも子供のころにはお話君が一緒にいたのよ。だけどね、お話君は沢山いないので、小さな子のところへ行ってしまったのよ。

お~い、みんなで遊ぼうよ (学校)

2013-10-30 21:24:11 | 童話
お~い、学校く~ん、学校く~ん、遊ぼうよ。
あれ、返事が無いや。
お~い、学校く~ん、遊ぼうよ。

あっちの大きな学校君、
こっちの小さな学校君、
あそこの新しい学校君、
そして遠くの古い学校くん。

みんなみんな元気だね。

あれ、生徒が誰もいないね、そうか、今日は日曜日だからだ。
ちょっとさみしいね。
だけど、明日からまたみんなが勉強しにやってくるから、今日だけガマンだね。

おやっ、誰もいないと思ったら、机君やイス君、そして黒板君が歌っている。

みんな楽しそうに歌っているね。
でもチヨョッピリさみしそうだな。
やっぱり生徒がいないからだ。

だけど、明日からまたみんなが勉強にやってくるから、今日だけガマンだね。
ガマン、ガマン。

また明日ね。バイバイ。

お~い、みんなで遊ぼうよ (水)

2013-10-29 21:20:02 | 童話
お~い、水く~ん、遊ぼうよ。
あれ、返事が無いや。
お~い、水く~ん、遊ぼうよ。

海では波がザブーン、
 みずうみでは波がキラキラキラ、
  小川では波がサラサラサラ。

みんな楽しそうだね。僕も仲間に入れてよ。

ザブーン、うわっ、頭からビショビショだ。
 キラキラキラ、うわっ、まぶしいなぁ。
  サラサラサラ、うわっ、きもちがいいなぁ。

あれっ、この川の水君はよごれているね。
そうだ、みんなでこの川をきれいにしょうよ。

ワッセ、ワッセ、
 まだだ、まだだ、
  ワッセ、ワッセ。
やぁー、きれいになってきた。

きれいだときもちがいいね。みんな川をよごさないようにしょうよ。
きれいじゃないと、水君がかなしんじゃうよ。
海も、みずうみも、小川も、この川も、みんなきれいでいたいね。
ずーと、ずーと、ずーと、きれいでいたいね。

お~い、みんなで遊ぼうよ (光)

2013-10-28 21:03:37 | 童話
お~い、光く~ん、光く~ん、遊ぼうよ。
あれ、返事が無いや。お~い、光く~ん、遊ぼうよ。

キラキラとひかっている光君。
ボワッとひかっている光君。
太陽のように大きな光君。
ホタルのように小さな光君。

おやっ、あの木には小さな光君がいっぱいいるよ。
そうか、クリスマスツリーの光君だ。

太陽の光君は昼間で、ホタルの光君は夜。
みんないっしょに遊べたらいいのになぁ。

そうだ、太陽の光君は小さくなって、ホタルの光君は大きくなって、みんな同じ大きさになればいいんだ。

みんないいかい、一緒に同じ大きさになるんだよ。
よ~いどん。やぁ、みんな同じ大きさになった。
これでみんないっしょに遊べるね。

ワイワイ、ガヤガヤ、楽しいなぁ。

お~い、みんなで遊ぼうよ (風)

2013-10-27 11:17:08 | 童話
お~い、風く~ん、風く~ん、遊ぼうよ。
あれ、返事が無いや。
お~い、風く~ん、遊ぼうよ。

ビューとふいている風君、そよそよふいている風君。
南からふいてくる暖かい風君、北からふいてくる冷たい風君。

おやっ、この風君はいいにおいだなぁ。
そうか、お花畑からふいてくる風君だ。

こんどは海のにおいがする、遠くの海からふいてきている風君だ。

あっ、風君いたずらしたらダメだよ、僕の帽子が飛んでいっちゃった。
コロコロ、コロコロ、コロコロ、ずいぶん遠くまで飛んでいっちゃった。

あれっ、遠い空にたこが浮かんでいる、そうか、高いところは風君がいっぱいふいているからだ。
よく見ると高い空にたこがいっぱいだ。
風君が楽しそうに遊んでいるんだね。

こっちの風君がんばれ、あっちの風君もがんばれ。
みんなみんな、がんばれがんばれ。