カピバラさんの2泊3日(6)

2019-01-07 05:30:27 | 童話
『これでみんなで遅くまでお話しができるね。』
とお姉ちゃんが言いましたが、お父さんが
『今日は疲れたから早く寝るよ。』
と言って、夕食の後、お風呂に入りました。お風呂はいつ入っても気持ち良く、ウトウトとしてしまう。
そして、僕達家族全員で風呂上りの牛乳を飲みました。
『美味しいねぇ、お姉ちゃん。』
『うん、美味しいね。』
お父さんも
『風呂上りの牛乳は、本当に美味しいね。』
お母さんも
『そうね、幸せね。』
と言って目を細めていました。

この家のカピバラは両親と男の子の3匹で、子供は僕と同い年です。
僕はその子と遊びたかったのですが、お父さんの言う通り早く寝ました。
『おはよう。』
と男の子のカピバラが言った。
僕達のお父さんとお母さんとお姉ちゃんも起きていました。
『あれっ、僕が最後か。』
『朝ご飯だから、早く歯を磨いて顔を洗ってきなさい。』
『はぁ~い。』
僕は家の外に有る井戸の水で歯を磨いて、顔を洗いました。ぶる、ぶるっ、冷たくて気持ちいい。スッキリと目が覚めました。
『ご飯だ、ご飯だ、楽しいなぁ。』
お母さんに
『早く座りなさい。』
と注意されました。僕達4匹と、この家の3匹の全員で
『いただきま~す。』
僕は柔らかい草をモシャモシャモシャ。
『田舎の草は美味しいねぇ。』
『キュウリやトウモロコシも、とっても美味しいわ。』
お姉ちゃんはコリコリ、コリコリ。お父さんもお母さんも大満足。
『こんなに美味しい食事は久しぶりね。』
『そうだね。』