カピバラさんの2泊3日(3)

2020-02-12 06:32:35 | 童話
3時になったので僕達は休憩をして、残り半分のキュウリとニンジンを食べ、水筒の水を飲みましだ。
『疲れたね。』
『そうね。』
『もうじきだから頑張れ。』
そして、僕達はまた歩き始めました。

暫くしてからお父さんが
『あそこを曲がるよ。』
と言って細い道に入っていきました。
今度は道幅が狭く、所々に草が生えていて歩きやすかったです。
道の右側に池があり、アメンボがスイスイと走っていました。
『楽しそうだね。』
『水の上は涼しいし、スイスイ走れるので楽しいよ。』
向うから耕耘機がやって来て、運転していたおじいさんが、
『気を付けて行きな。』
と言いました。
お父さんが田舎に住んでいるカピバラさんの家を聞くと、
『まっすぐ一時間ほど行ったら森が有り、その森の前の神社を右に曲がって十分位行った所の、大きな杉の木のある家だよ。』
と教えてくれました。
『やっと近くまで来たのね。』とお母さんが言いました。

僕たちはここで最後の休憩をして、水筒のお水を飲み、十分ほど休憩した後で歩き始めました。
僕が
『もうじきみんなに会えるね。』
と言うと、お母さんが
『そうよ、みんな頑張ったわね。』
と言って、僕とお姉ちゃんに声をかけてくれました。
お父さんが
『さあ、頑張って行くよ。』
その合図でみんなが一列になって歩き始めました。
僕は、
『楽しいな、楽しいな。』
と何度も叫びながら歩いていきました。