僕は自転車(3)

2014-05-20 19:56:15 | 童話
『ほらほらっ、前を見て、遠くを見て。』

お父さんの声は聞こえるが、顔が自然に前の車輪の地面を見てしまう。

急に僕がグラグラして転んでしまった。
お父さんが手を離したのだ。

男の子は血のにじんだひざを見ながら泣くのを我慢している。


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