武器はガチャ、そして(25)

2016-11-23 09:12:09 | SF小説
これによりブラックホールが呑み込むものは、ホワイトホールから吐き出されたものであり、外部への影響が無くなり、衝突による閃光も呑み込まれること無く外部へ放出されたものであった。

その閃光が終わった時に、管制センターの全員がモニターに映し出された映像に注目した。

それは期待していたとおり暗黒の部分が無くなり、重力レンズによる画像の歪も無くなっていた。
ブラックホールは消滅できないが、無害化することに成功した結果であった。

直之は父の新二郎と目の前で起きた現象を振り返りながら

「やっぱり黒点はブラックホールの赤ちゃんだったんだ。家の中でこぼしたご飯粒やイクラはこの赤ちゃんブラックホールが呑み込んでいたんだね。」

「そうだね。天体のブラックホールは大きくて危険だけれど、発生したばかりのブラックホールは危険性が低いと思うが、いつ巨大化するかわからないから、注意しないといけないね。それにしても、遠い宇宙の現象が地球上で起きていたことには驚いたね。もっとも、地球上も宇宙の一部だからな。」

「もう黒点は残っていないのかなあ?」

「残っているかもしれないし、また宇宙から飛んでくるかもしれないね。」

「今度も見つけたらガチャの容器で捕まえるよ。」

「ああ、だけれど危険だから注意をしないといけないよ。」

「うん、分かった。」


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