「ウチの奥さまはオレのケータイの番号を知らない」
先月につづいて2度目の出張なんだけど、前回はことあるごとにあ〜だこ〜だと連絡を送ってよこしたのに、今回は何ひとつ連絡がない。仕事終わってラインしてみたけど既読にならない。
「なんだろか?スマホをウチに忘れてったんだろか?」
ウチに帰って見てみたけど無い。相変わらず既読は付かない。
「こりゃどっかにスマホ忘れてきたんだろか?」
暇さえあればゲームに小説にスマホでしてる人なのに…電話してみても出ない。
「これはいよいよ本格的に怪しいな。もしやあたふたしてるんじゃなかろうか?」
泊まる場所は聞いていた。試しにホテルに電話してみた。
「そちらに今日◯◯という者が泊まってると思うのですが、呼び出してもらうことってできますかねぇ?」
「呼び出しはご本人様から直接していただいております」
ビジネスホテル、このご時世、そりゃそうだわな。電話を切った。
懲りずにもう一度電話してみた。
「呼び出しはダメでも伝言くらいはできないですか?」
「あのぉ、どういったご関係で?」
「家の者なんですけど」
「当館部屋に電話がありませんで、親族の方でも泊まっている方の情報はお知らせすることができません」
全くもって真っ当なご対応。どうすりゃいいろっか…
はぁ〜、関東でスマホ紛失って、このあと面倒臭いことになるな、、、などと考えていたら電話が鳴った!
「ゴメン、飲みに行ってた。」
いやぁ、紛失じゃないならそれで良いわ!
で、そのあとラインが来た。
「電話切った直後にホテルに着いて、ホテルの人に『◯◯さま、電話が…』とか言われて、笑った」
だって。
「あのホテル、外からの不審な電話には毅然とした対応を取って、客に伝えるべきはちゃんと伝えてくれたんだ…」
などと考えていたら、なんだかすごくいい気持ちになりました。
これ、当たり前のオペレーションなんだろうけど、その当たり前がちゃんとできてるってのがスバラシイなぁと思って。正月の日航機だってそう、当たり前のことを当たり前にやったからこそあれだけの生命を救えたんだから。
そんなことで感動してるようじゃダメだよ、などと言われそうですが、そんなことに感動してしまったわたしは、それをいいことにこれからいつもより多めに一杯いただこうと思います。