オストメイトで山賊と海賊・・・銀座のコテコテ周旋屋のよもやま話

去年は100の山を愛し、今年は108の山に恋をする。
夏は太平洋の大波で泳ぎ続け、日本の自然を愛して66年。

銀座の周旋屋に年末も新年も無い

2022-12-28 10:56:40 | 銀座の周旋屋
 
 

 自営には、社会の動きとは違う日々がある。

 サラリーマンらが呑気に年末だからと休暇に入っていても、31日・1日も仕事が入っている。

 逆に間抜けなサラリーマンや公務員らがせっせと組織の歯車になって単調な仕事に精を出している時に、悠々と空いてるところに出掛けて、安く遊んでいる。

 これは30年以上も前からそんな感じだ。

 群れの傍で仕事はするが、群れに入ったり染まったりすることは、無い。

 鹿の群れの傍で、一匹の狼が獲物を狙っている、そんな感じだろう。

 俺は社員を抱えても1週間でクビにする手の偏屈な爺ィだから、なんでも自分でやらなければ気が済まない。

 そういう自分を解ったうえで、最初から会社は大きくするつもりもなく、その代わりに古臭い軽薄間抜けな身内とは縁を遠ざけて、新しい身内を増やして来ている。

 困った時だけ寄って来る古い身内なんざ、その怠惰な日常では吹っ飛んで、居所はなくなってしまうだろうよ。

 新しい身内はみな、それぞれに資力も社会的にも、色んな力を持っている。

 メディアには靡かず、個であっても、力強く生きている獣しか、俺は興味が無い。

 

 当社は、他社をいっさい入れない都心商業地の売買がメインの周旋屋だが、それ以外にも賃貸や管理や内外装の工事や、不動産業の全般の仕事をこなしておって、他にも老舗の辣腕弁護士事務所の先生たちからの依頼の不動産仕事もやってたりする。

 そんな絡みで身寄りの無い、独り暮らしの高齢者たちが住んでいる古いアパートの管理も都内ではあちこちでやっておって、毎年何人かは、そこで死んで逝っている。

 発見が遅れないようにと、仕事の合間に顔を出すようにはしているが、顔が腐ってしまっていた遺体を発見したり、時々はそんなこともある。

 孤独な高齢者は人付き合いを避けるように、暮らしているケースが多い。

 生活保護受給者だったり、区の福祉や介護、包括支援センター、警察・消防とも連絡を密にして、動いているケースも多い。

 これらの仕事は大きな売買をこなして得た収入を使って、文字通りのタダ働きになっている。

 誰もやらないから、俺がやっている。

 昨日も、そんな高齢者の一人が、動けなくなっていたので、福祉の方と打ち合わせをして、施設に転入させる動きをしていた訳だが、出て行くにしても、部屋の鍵すら紛失しておって、鍵の付け替え大工仕事までやっておった。

 管理しているマンションでは、防犯カメラをつけて、WI-FIでその画像を確認できるようなシステムも導入して、事件や事故を事前に防ぐような動きもしているが、新しいシステムを理解するのも老いぼれには大変ではある。

 今年も、そんな管理物件で何人かの高齢者が逝き、残務整理をやってやり、高い山の頂から天に還してやった。

 すべて身銭を切ってやっている。

 だからこそ、政治家や大企業経営者やらがいても、俺は 邪魔だから、どけ!! と威張って生きて居る。

 弱みを持たずに、他人や社会の為に生きて居る日常に、絡んで来る奴がいるとしたら、よほどの阿呆だろう。

 失脚・倒産・破産・夜逃げに離散、俺が種を撒いておくだけで、みみっち~奴らは淘汰されて行くだけだ。

 それだけの信用と人脈と子飼いにしている忍者も、あちこちに放ってある。

 周旋屋を、舐めんなよ、だ。

 

 関東近郊に住まっておられる代々の資産家・財産家の古い顧客には、銀座にマンションやビルを所有しておられて、それを当社が管理させていただいているというケースも多い。

 大手や他社に比べて、その管理料や費用についても、当社はそれを儲けだとは考えていない為に、格段に安い。

 あくまでも不動産業の儲けは土地建物の取引で頂く、これが本業であり、近親者や身内で儲けるというような、姑息な営業もやってない。

 メンドクサイ、ということもある。

 利益をあげようと思えば、幾らでも名目はつく些細な日常の広範囲に渡る営業は、あくまでもサービスにしている。

 世間一般では、御用聞きのルート・セールスのことを営業と呼んでいるが、本当の営業・セールスとは、常に新規の開発に専念して、狩猟に出るのが日課で、守りに入るようなことは決してしない。

 そんなその日暮らしも長く続けると、自由自在な余裕が身について来る。

 一朝一夕で真似のできるものでもなく、口だけ言葉だけ恰好だけネットだけでは、出来ない芸当だろう。

 

 新しい年になっても、もっと凄いことをやってやろうと、ほくそ笑んで、年末の街を走り回っている。