自分の仕事が好きな義父

痩せて小柄な義父には、
ジュラルミンケースで運ぶお金の重さは、
相当な重さだったと思います。

1000万で大体１Kgですから、
3億ですと30Kgですものね～、若くても重いですよ。
車が付いたケースで運んでいたようですが、
それも殆んど毎日で、多い時は2～3回有ったようです。

こんな話も有りました。
倒産した会社の株券の受け渡しです。
倒産した会社の株券も、
完全に取引が無くなるまで値段が付きます。

最後は０円で紙屑ですが、1円、2円と最後の最後まで動きます。
この1円のサヤを取るために株券が動き回る訳です。
100万株、100万円です。
この100万株、200万株を数えるのが大変だと話していました。
そしてこの株券を会社に持って来るのも、
一仕事だったと思います。
『鼻紙にもならないよ～』と、笑いながら話していました。

好きな仕事ですから、
口では『重い』だの『疲れる』だの言っていましたが、
心の底では楽しんで笑顔でした。

義父に限らず、仕事が多い事は嬉しい事です。

仕事が多ければ多いほど、
人に当てにされ、頼りにされ、
好かれ、愛されている事だと思います。

たとえそれがお金にならなくても、
無駄働きの「無」は必要な「無」なのだと思います。



今日は、桃の節句です。