2015年1月刊 四六判並製262頁 定価 1700円+税
ネット上に蔓延し、路上に溢れ出したヘイトスピーチ。ようやくTVニュースなどでも社会問題として取り上げられるようになり、法規制への議論も進んでいるが、被害当事者の声は届いているだろうか?
在日コリアン2.5世の著者は、ネット媒体などで活動するフリーライター。著者は、ネットに書いた記事が発端となり、次第にネトウヨのターゲットに、そしてツイッターで連日集中砲火を浴びせられるようになり、さらにはリアル世界でも「在特会」会長ほか「行動する保守」のメンバーらの標的となって、深刻な被害を蒙ってきた。
本書は、底知れぬ憎悪をむき出しにし、ヘイトスピーチを撒き散らす差別扇動者たちに応戦しつつ、「心を殺され」ながらもカウンター活動に、京都朝鮮学校襲撃事件の裁判傍聴に、そして「在特会」会長等を訴える民事裁判提訴(14年8月)へと疾駆してきた著者の、およそ2年わたる活動記録に、家族や人、街にまつわる「在日の歴史」を重ね綴った初の単行本。
〈著者紹介〉
李信恵(リ・シネ)
1971年生まれ。大阪府東大阪市出身の在日コリアン2.5世。フリーライター。
大学在学中から記者としての活動を始め、女性誌や地域情報誌で記事を執筆。
現在はインターネットのニュースサイト(アジアプレス、ガジェット通信)をはじめ、
新聞(日刊ゲンダイ)や月刊誌(解放、ヒューマンライツ、イオ)、
ラジオ(ラジオフォーラム)など各種媒体でライター、取材記者として活動。
日本国内の差別問題、従軍慰安婦問題、教育問題等に取り組んでいる。
また、韓国のニュースサイト(JPNEWS)やテレビ局(KBS、MBC)などとも提携し、
日韓や在日、ヘイトスピーチなどの問題についての記事や番組を制作し、発信している。
2014年やよりジャーナリスト賞受賞。
日本人の夫、息子、愛犬のキムチ♀と暮らす。