異教の地「日本」 ~二つの愛する”J”のために!

言論宗教の自由が保障され、ひとりひとりの人権が尊ばれ、共に生きることを喜ぶ、愛すべき日本の地であることを願う。

8/9・10川内原発再稼働阻止!ゲート前大行動~首都圏から応援を!チャーター機2機用意してます

2015-08-08 16:01:06 | 案内 情報 デモ 集会 逮捕

※ 首都圏から応援を!チャーター機2機用意しています。

川内原発ゲート前行動チラシ1



◆具体的スケジュール

 飛行機の搭乗時間だけ守ってください。あとは引率者がすべて取り計らってくれます。

 第一陣と第二陣に分かれて出発します。参加者は、何か分らないことがあれば、下記にお尋ねください。

 引率事務局──沼倉潤さん、携帯電話080-1012-4661

  ○主催:「原発現地へ行く会」

  申し込み方法など、詳細は TEL 070-5019-5907



 ※第1陣(2泊3日)

 出発8月8日(土)──18:00(夕刻6時)までに羽田空港第一ターミナル南ウィング、2階出発ロビーの団体受付カウンター付近に集合。「のぼり」を立てておきます。

            夜19:10(JAL655便で羽田出発)

 鹿児島空港20:55着→空港バス→鹿児島市内へ→たんぽぽ舎が予約したホテルに宿泊

 8月9日(日)──現地行動→予約したホテルに宿泊

 8月10日(月)──現地行動、午後2時まで→チャーターバス→鹿児島空港

        17:25発のJAL652便→19:10羽田空港着→解散



 ※第2陣(2泊3日)

 出発8月9日(日)──朝7:00までに羽田空港第一ターミナル南ウィング、2階出発ロビーの団体受付カウンター付近に集合。「のぼり」を立てておきます。

            朝8:15(JAL643便で羽田出発)

            鹿児島空港9:55着→空港バス→薩摩川内市へ→現地行動→たんぽぽ舎が予約したホテルに宿泊

 8月10日(月)──現地行動→予約したホテルに宿泊

 8月11日(火)──現地行動午後2時まで→チャーターバス→鹿児島空港

        17:25発のJAL652便→19:10羽田空港着→解散



 参加の費用は、現時点ではカンパがまだ300万円ぐらいしか集まっていないので、航空機3万円のほかに、バス代と、ホテル代(2泊で1万円前後)が必要ですが、ひょっとして全国から多額の熱血カンパが集まれば、減るはずです。

 

 

http://hibi-zakkan.net/archives/44941482.html

【広瀬隆】川内原発の現地に乗りこもう!

全国のみなさま・・・広瀬隆です──2015年7月30日

 今日は、時間がないので、大至急の呼びかけをさせていただきます。

 つい先日、鎌田慧さんの呼びかけで、8月8~11日に、二陣に分かれて、「首都圏から  大集団を出して、川内原発のゲート前行動に参加しよう!」との決断がなされました。

 どうして現地へゆくのかって? だって、おかしいでしょ?

 鹿児島の現地では、川内原発の再稼働を阻止しようと、“住民による必死の活動”が展開されているのですよ。しかも、九州電力の計画では来月8月10日に制御棒を引き抜いて、核分裂をスタートさせる、ついにその「再稼働Xデー」まで10日余りしかない。

 というのに、首都圏の新聞では「川内原発の再稼働を許さない」という新聞記事がどこにも見えない日々ですよ。今朝の朝日新聞では、「原発時代への回帰はおかしい」という論調の社説はあったが、あまりに抽象的で、軟弱すぎる。これは、全国問題なのです。

 こういうことなのです。ようく、聞いてください。

 現在の日本の報道では、衆議院で強行採決された安全保障関連法案に対する怒りの反対世論がクローズアップされている。それは大変好ましい。だが、安倍晋三に大ショックを与えた「安倍政権不支持51%」(共同通信・毎日新聞の世論調査)より、同日の共同通信アンケート結果では「原発再稼働反対57%」の数字のほうが、ずっと大きいのですよ。勿論、いずれも重大な問題であり、この「戦争」と「原発」の両方に、安倍晋三個人がファシズム政治をおこなっていることに、すべての淵源がある。

 その件について昨日、山本太郎議員が国会質問をして、「安保関連法案と川内原発再稼働は、矛盾のきわみではないか! なんだこれは! 答えろ!」と、安倍晋三と原子力規制委員長・田中俊一をつるしあげ、激しく非難したのです。安倍晋三と田中俊一は、たじたじとなって、真っ青になった。下記にその記録があります。

https://www.youtube.com/watch?v=W01U_IE71-w



 ちょうど昨日、その頃、私たちは衆議院議員会館で、鎌田慧さんを中心に、「川内原発へ行こう!」の院内集会を開いていました。ひょっとすると、原発に反対する人たちが、そして報道機関も、「8月10日に制御棒を引き抜いて再稼働スタート」はもはや動かし難いスケジュールだから、行きつくところまで行け、日本は終りだ、などと下を向いているのではないでしょうね。

 トンデモナイ! 超保守的と言われる鹿児島県内で、周辺の市町村の怒りが日を追うごとに高まっているのです。6割から7割の県民が、再稼働に絶対反対、というところにきているのです。鹿児島のすぐ南の沖縄で「辺野古基地反対」の沖縄県民と同じ構図です。

 東京霞が関の経済産業省前でテントを張ってきた「経産省前テントひろば代表」の淵上《ふちがみ》太郎さんは、なんと無謀にも〝川内原発の目の前〟に広がる久三崎《ぐみさき》海岸にテントを張って、昨年9月から今日までほぼ一年近く、「川内原発を廃炉にしろ!」と叫び続けてきたのです。

 昨日の院内集会にその淵上さんが来て、「地元では、つい先日、6月28日に、数百人が4キロの道を歩いて、壮烈なレジスタンスを展開したんだよ。8月10には、首都圏からも、大量の応援頼みますよ」と、怒りの言葉を語ってくれました。



 長い原発反対運動の経験上、私の見るところでは、九州電力の再稼働は、いずれ失敗します。数々の巨大な問題をかかえたまま原子炉を運転しようというのだから、これは数理的に分っていることです。30年を超えたボロボロ原発ですよ。
たとえ再稼働されても、中越沖地震のあとに欠陥原発を運転再開した東京電力が大失敗したと同じ轍を踏みます。

 

 つまり鎌田慧さんが呼びかけた「8月10日に首都圏から、鹿児島応援団が川内原発現地に結集する」という行動は、反対運動が“玉砕精神”で乗りこむのではない。私たちは、必ず生き延びるのです。安倍晋三や田中俊一のほうが先にくたばる。それを私たちのスケジュールの視野に入れて、「絶対に川内原発の運転を止める!」という大目標のために計画された緻密な計画なのです。日本人の圧倒的な「原発再稼働反対」の声が背後にあるから、これは、勝てる勝負です。



 ところが九州電力の悪巧みは、それをしのいでいる。8月10日というのは、お盆前なのだ。この時期は、飛行機代が、通常の2倍だって!

 それで、二つのことをみなさんにお願いしたいのです。



 まず第一に、首都圏の人たちは、この「川内原発ゲート前集会」に、こぞって参加してください。主催団体がJALの飛行機2機をチャーターしてあるのですから、手続きは簡単です(申込み方法は、このあとくわしく書きます)。

 鹿児島の地元では、8月8日(土)~9日(日)当日に、ミュージシャンたちが、勇壮な“ウェル亀ロックフェスティバル”ライブを展開します。これは、青森県の大間原発反対の恒例のロック・コンサートとも連携しておこなわれるものです。タイトルにある「亀」は、原発再稼働による温排水(熱水)で殺される、川内原発前の久三崎海岸にやってくる大自然の大量のウミガメのことです。

 そして本番のゲート前集会は、

 ★8/9 起動日前日集会 原発前の久見崎海岸

 ★8/10 起動日集会 川内原発正面ゲート

 この予定で、向原祥隆《むこはらよしたか》さんや、薩摩川内市の鳥原良子《とりはらりょうこ》さんたち、地元の“3・11鹿児島集会実行委員会”が主催してくれます。つまり全九州の怒りを糾合した主催者です。地元の報道陣も結集してくれるでしょう。私たち首都圏の人間は、この人たちを支える熱血応援団として合流するわけです。



 第二のお願いは、全国からの、参加者に対する交通費カンパです。何しろ、お盆前に100~160人もの集団を送りこもうという鎌田さんの「無謀きわまりない」計画だったのですから、結構な旅費が必要です。東京のたんぽぽ舎が、事務局となってゲート前行動参加のとりまとめをしてくれていますが、まだ「火の車」のようです。

 昨日の院内集会で、「被災地フクシマ」からの旅費カンパのお手紙が読み上げられ、みなの涙を誘いました。「どうか私たちフクシマ原発被災者の苦しみの声を、鹿児島に届けてください! 私たちは川内原発のゲート前には行けませんが、なけなしのお金のなかから、4万円を送らせていただきます」という内容でした。なんということでしょう!

 ◆カンパの振込先──郵便局振込は下記です。

 加入者名*原発現地へ行く会

 口座番号*00190-0-361095

 (必ず、カンパ、とお書きください。)

 (参加者が参加費を振り込まれる場合も、同じ口座です。その場合は、明日、7月31日までに、カンパと区別するよう、参加費、と明記して3万円をお振り込みください。期日がないので、8月1日以降は「振り込んだかどうか確認できなくなる」ので、空港などで参加費を受け取ります。この3万円の金額は現時点での仮金額です。全国からのカンパと、参加者の数によって、後日清算時に調整いたします)







川内原発再稼働阻止に向けて~川内テント通信(8/6)…連続抗議行動

2015-08-08 16:00:36 | 福島、原発

 LNJ Logohttp://www.labornetjp.org/news/2015/0807sendai

川内原発再稼働阻止に向けて~川内テント通信(8/6)

 状況は日々変わっています。8月6日現在、原子炉起動日は8月10日(月)から11日(火) にずれるということが確定的となっています。これを受け連続行動の日程など、本日6日の3.11実行委で討議されます。しかし連続行動の大枠は固まっており大きな変更はないと思います。以下あらためて、7日から始まる連続行動の概要をお知らせします。

8月7日(金)8時~10時 「ゲート前抗議集会」
8日(土)13時~15時 「同」
8日 15時~9日 「ウェル亀ロックフェス」 久見崎海岸
9日(日) 13時~17時 「再稼働阻止大集会&デモ」久見崎海岸
10日(月) 7時~21時 「ゲート前阻止行動」

 以降、起動日にかけ連続ゲート前阻止行動

 以上が3.11実行委員会での確定した諸行動ですが、他にも様々な個人やグループが結集しますので阻止行動全体としては流動的となることが予測されます。

 「ウェル亀ロックフェス」は「波乱含みに展開中」ということになりましょうか。というのは地元の若い人達が主体となって結成した実行委員会が提出した久見崎海岸の「使用許可申請」に県がノーと言ってきたのです。不許可の理由は呆れたことに、鹿児島県海岸占用許可実施要項に、「花火大会」 「ビーチバレーボール大会」「トライアスロン会場」は載っているが「ロックフェスティバル」は載っていないからというものでした。

 要するに、同じ久見崎海岸ににある「川内テント」を不許可にしている以上、許可するわけにはいかないという訳です。ロックフェスにも脱原発の匂いを嗅ぎ付けたということでしょう。

 続いて9日開催の「再稼働阻止大集会」も同じ憂き目に遭いました。対応は当然のこと、川内テントと同様、県出先機関(北薩地域振興局)のいびつな政治的処置に対して、ハイわかりましたというわけにはいきません。それぞれの実行委員会が「不服申し立て」をしました。行政当局の「不許可措置」は、各実行委員会との「係争案件」となります。両実行委員会とも、憲法が保証する「表現、集会の自由」に基づき、「ロックフェス」も「再稼働阻止大集会」も堂々と実現しようということになりました。行政手続きの中にも、ささやかに憲法が生きているのだと実感出来ます。

 「ロックフェス」の中身と言えば、三宅洋平さん、ネネさん(ジュンとネネ)の二人が電撃参加を表明、面白くなってきました。ステージはテントメンバーのIさんKさんを中心に4間×2間の立派なものが完成。甑島を遥かに望み、夕陽が感動的な東シナ海を背にし、向かって左側には原発1、2号機が見えます。

 ゲート前で行われる阻止行動には元首相の菅直人さんを含め、鎌田慧さんをはじめとする多くの方々が参加する予定です。

 実際の阻止行動はどのように行われるか。関心の一つと思います。 非暴力を前提に再稼働阻止の意思を強固に、ただ座り込む、ひたすら座り込む、座り込む人々でゲート前を埋め尽くす、言うなれば無手勝流です。但し座り込みを守り強固にやり抜く方策が必要です。 脱原発川内テントは昨年9月26日以来川内原発北側隣の久見崎海岸にテント設置以来、再稼働反対の思いを持つ多くの地元の方々との交流を深め、どうしたら再稼働阻止を実現できるかを考えてきました。そのことがこの連続行動のなかで問われていると思います。

 脱原発川内テント (E)

★薩摩川内市久見崎町久見海岸番外地 脱原発川内テント 090-5339-2243 090-3202-7897 image9@docomo.ne.jp

 

 


電気が足りているのに、なぜ原発を動かす必要があるのか?(広瀬 隆)

2015-08-08 16:00:16 | 福島、原発

ダイヤモンド・オンラインhttp://diamond.jp/articles/-/75642

東京が壊滅する日 ― フクシマと日本の運命

【第7回】 2015年8月8日
 
広瀬 隆 [ノンフィクション作家]
 
電気が足りているのに、なぜ原発を動かす必要があるのか?
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『原子炉時限爆弾』で、福島第一原発事故を半年前に予言した、ノンフィクション作家の広瀬隆氏。
このたび、壮大な史実とデータで暴かれる戦後70年の不都合な真実を描いた『東京が壊滅する日――フクシマと日本の運命』が発売以来大反響となり、第3刷が決定した。
8月末に予定されている大手書店講演会も即満員御礼になったという。
なぜ、この本が、今、話題を呼んでいるのか?
新著で「タイムリミットはあと1年しかない」と、身の毛もよだつ予言をした著者が、原発の歴史と青森県六ヶ所村でひそかに進むおそるべき危険性を緊急警告する!

「原発」の本来の目的とは何か?

広瀬 隆(Takashi Hirose)
1943年生まれ。早稲田大学理工学部卒。公刊された数々の資料、図書館データをもとに、世界中の地下人脈を紡ぎ、系図的で衝撃な事実を提供し続ける。メーカーの技術者、医学書の翻訳者を経てノンフィクション作家に。『東京に原発を!』『ジョン・ウェインはなぜ死んだか』『クラウゼヴィッツの暗号文』『億万長者はハリウッドを殺す』『危険な話』『赤い楯――ロスチャイルドの謎』『私物国家』『アメリカの経済支配者たち』『アメリカの巨大軍需産業』『世界石油戦争』『世界金融戦争』『アメリカの保守本流』『資本主義崩壊の首謀者たち』『原子炉時限爆弾』『福島原発メルトダウン』などベストセラー多数。

 改めて言っておきたい。
 原発とは、「原子力発電」の略語である。

 つまり日本では、「発電する」ことに、原発本来の目的がある。

 電気が足りているのに、なぜ原発を動かす必要があるのか?
 廃絶すればいいではないか。

 寺島実郎などは、

 「原発を持っている以上、原発の技術を維持しなければならない。そのためには、再稼働をしてゆく必要がある」

 などと、ド素人の無責任な暴言を吐いている。
 冗談ではない。放射能の危険性を知らない人間は、黙っていろ。

 原発を廃絶する、つまり廃炉のために必要なのは、寺島実郎が言うような現在の原発を運転する高度な技術ではない。廃炉作業とは、原子力発電所の内部設計を知っていればできる、鉄工技術である。

 その解体作業のときに被曝しないように、放射能の危険性を知ることが、廃炉作業の基本の第一である。その第一のことさえ、電力会社の社員がよく知らないことが問題なのだ。

 一方で、原子力発電所をかかえる自治体の首長たちは、「原発がなくなれば、地元経済が崩壊するので、再稼働は必要だ」と考える人間が多い。
 もっともらしく聞こえるが、これもまったく道理に合わない話だ。そう主張する鹿児島県知事・伊藤祐一郎たち自治体の首長たちは、よく聞くがよい。

 原発の地元に、日本政府と電力会社から大金が落ちるようになった、この歴史的な経過は、こうである。

 1974年2月に3法案(電源開発促進税法案、発電用施設周辺地域整備法案、電源開発促進対策特別会計法案)──が閣議決定され、6月3日にこの通称“電源三法”が成立し、発電所の建設促進のため、予定地周辺の市町村に発電所から得た税収を配分する財源捻出手段として、この法が10月1日に施行された。

 これが、悪名高い「電源三法交付金」制度のスタートとなった。
 しかし発電所と言いながら、それは実質すべて、原子力発電所のことであった。

 各地で嫌われている危険なプラントだから、地元に金を与えて黙らせよう、という意図で始まった制度だ。

 

再稼働に浪費してきた額はなんと2兆4000億円!

 時の総理大臣・田中角栄、大蔵大臣・福田赳夫、通産大臣・中曽根康弘がこの電源三法を成立させ、これが原子力発電所のための事実上の消費税導入となり、田中角栄の地元・新潟県の柏崎刈羽《かりわ》原子力発電所の建設向けに、補助金としてばらまかれた。

 法ができた時代は1974年である。つまり全世界にオイルショック(石油危機)が起こった翌年の出来事である。

 それは、アメリカのゼネラル・エレクトリックとウェスティングハウスが、日本に大量に原発を売りこむチャンスとなった時期であった。
 そのアメリカの罠にかかって、ほとんどの原発がこのあとに運転を開始したのが、日本だったのである。

 こうして「電源三法交付金」の“麻薬づけ”になった地元では、原発に経済を依存するようになって、泥沼から抜け出せなくなった。そして大量に原子力発電所が建てられてきた。こうして原子力発電所が建設された13の道県は、被害者なのである。

 前回まで述べてきたように、原子炉から至近の距離で放射能に命をさらしているのは、そこに住む地元住民である。

 一方、電力会社はみな、原子炉からかなり離れた大都会に本店を構えている。その意味では、私のような東京の人間も、罪が重いので、その都会人の立場から言っておくと、フクシマ原発事故による大量被曝を体験した日本では、地元だけでなく、ややはなれた大都会も、共に生き残る手段を考えなければならない。

 もはや「大都会に住んでいれば安全だ」などと考えるほどバカな人間はいない。つまり、“金”が動機で原発の再稼働を強行することは、本来が「電気を生み出すため」の目的とは、まったくかけ離れた、道理に合わないことである。

 もし原発がなくなると地元の経済に悪影響があるなら、「電源三法交付金」は、原発経済から脱却するための資金として、今後もしばらく交付を続けるべきである。

 13の道県の住民に危険性を押しつけて、原発のほとんどの電気を使ってきた大都会人に責任があるのだから、国税を投入して、立地13道県を救済するべきである。ただし年限を10年ぐらいに区切って、原発に代る別の地場産業を生み出すまでの地域再生基金として使わなければならない。

 安倍晋三らがおこなってきた東京オリンピックに向けた放漫支出や、再稼働に熱中して浪費してきた大金2兆4000億円に比べれば、その交付金は、見えないほど小さなものだ。それぐらいのことは、簡単にできることである。原発立地市町村の経済など、日本全土に比べれば、実に小さなものだ。地元経済には、なんの問題もない。

 むしろ、この13の道県の住民に迫っている深刻で、重大な危険性は、別のところにある。原発を運転したあとに出てくる高レベル放射性廃棄物が、日本全土で行き場を失っていることだ。
 この放射性廃棄物とは、フクシマ原発事故で日本人全員が頭からかぶったセシウムやストロンチウムと同じ危険物のことである。

六ヶ所村のプール容量はすでに満杯!
もう行き場がない!

 これまで電力会社と国が、青森県の人間をだまして六ヶ所再処理工場を建設し、そこに13の道県の原発から出る使用済み核燃料と呼ばれる放射性廃棄物のかたまりを持ち込んできた。

 だが、この再処理工場の巨大な3000トンの貯蔵プールは、左のグラフのように満杯でパンクしている。したがって、これから再稼働する原発から出る危険物は、もう六ヶ所村に持ってゆけないのである。

 このグラフを説明しておくと、六ヶ所村のプールは、ウラン換算で3000トンの容量を持っていたが、そこに昨年2014年3月までに、全国の原発から合計3376トンの使用済み核燃料を持ち込んできた。

 2006~2008年のあいだ、そのうちわずか425トンだけを、アクティブ試験の“Step1~Step5”と称して強引に試験的に再処理したので、3000トン-(3376トン-425トン)=49トンの残り容量しかない。つまり、ほぼ満杯なのだ。

 どうしてこうなったのだろうか? 
 再処理とは、使用済み核燃料からウランとプルトニウムを取り出し、これとは別にセシウムやストロンチウムなどの危険な放射性廃棄物を取り出し、化学的に分離する作業である。

 その分離された放射性廃棄物は、溶液に溶けた「沸騰しやすい液体」として発生する。そこで、すぐにこれをガラス固化体という固形物にしないと、青森県が超危険な状態になる。

 ところが、この再処理工場を運転する日本原燃は、技術的に無能力なまま、強引に再処理に踏み切ったため、このガラス固化に失敗して、先の見通しがまったく立たない。つまり再処理不能なのである。

 それどころか、すでに六ヶ所再処理工場でかかえている高レベル放射性「廃液」の放射能の量は、気が遠くなる数字だが、520,000,000,000,000,000ベクレルである。

 これは福島第一原発事故で放出されたセシウム137の、原子力安全・保安院が推定した量の35倍に相当するのだ。停電でも起これば水素を発生して、フクシマ原発と同じように爆発する不安定な液体が、フクシマ原発事故35回分である。

 日本全土の原発から使用済み核燃料を受け入れるどころか、厳重な管理を必要とする液体なので、いつ大事故が起こってもおかしくない状態にある。

 茨城県の東海再処理工場も、かつて再処理をしたので、同様の、超危険な高レベル放射性「廃液」が貯蔵されている。こちらのほうが六ヶ所村より多く、福島第一原発事故で放出されたセシウム137を、原子力安全・保安院が推定した量の80倍かかえているのだ。

 不安定な液体が、フクシマ原発事故80回分──上野から常磐線の特急スーパーひたちに乗って、ほんの1時間ちょっとで到着する距離、東海村にあるのだ。

 東日本大震災後の今日まで4年間、ずっと、茨城県を震源とする地震が数えきれないほど起こってきた。首都圏の人間であれば、たびたびの激震を覚えているはずだ。私が二年前に東海村で講演した当日も、大きな揺れの地震があって、地元の人は、震え上がっていた。

 東京オリンピックなどを開催している時なのか?

 

なぜ、『東京が壊滅する日』を緊急出版したのか

 このたび、『東京が壊滅する日――フクシマと日本の運命』を緊急出版した。

 現在、福島県内の子どもの甲状腺ガン発生率は平常時の70倍超。2011年3~6月の放射性セシウムの月間降下物総量は「新宿が盛岡の6倍」、甲状腺癌を起こす放射性ヨウ素の月間降下物総量は「新宿が盛岡の100倍超」(文科省2011年11月25日公表値)という驚くべき数値になっている。

 東京を含む東日本地域住民の内部被曝は極めて深刻だ。
 映画俳優ジョン・ウェインの死を招いたアメリカのネバダ核実験(1951~57年で計97回)や、チェルノブイリ事故でも「事故後5年」から癌患者が急増。フクシマ原発事故から4年余りが経過した今、『東京が壊滅する日――フクシマと日本の運命』で描いたおそるべき史実とデータに向き合っておかねばならない。

 1951~57年に計97回行われた米ネバダの大気中核実験では、核実験場から220キロ離れたセント・ジョージで大規模な癌発生事件が続出した。220キロといえば、福島第一原発~東京駅、福島第一原発~釜石と同じ距離だ。

 核実験と原発事故は違うのでは? と思われがちだが、中身は同じ200種以上の放射性物質。福島第一原発の場合、3号機から猛毒物プルトニウムを含む放射性ガスが放出されている。これがセシウム以上にタチが悪い。
 3.11で地上に降った放射能総量は、ネバダ核実験場で大気中に放出されたそれより「2割」多いからだ。

 不気味な火山活動&地震発生の今、「残された時間」が本当にない。
 子どもたちを見殺しにしたまま、大人たちはこの事態を静観していいはずがない。

 最大の汚染となった阿武隈川の河口は宮城県にあり、大量の汚染物が流れこんできた河川の終点の1つが、東京オリンピックで「トライアスロン」を予定する東京湾。世界人口の2割を占める中国も、東京を含む10都県の全食品を輸入停止し、数々の身体異常と白血病を含む癌の大量発生が日本人の体内で進んでいる今、オリンピックは本当に開けるのか?

 同時に、日本の原発から出るプルトニウムで核兵器がつくられている現実をイラン、イラク、トルコ、イスラエル、パキスタン、印中台韓、北朝鮮の最新事情にはじめて触れた。

 51の【系図・図表と写真のリスト】をはじめとする壮大な史実とデータをぜひご覧いただきたい。

 「世界中の地下人脈」「驚くべき史実と科学的データ」がおしみないタッチで迫ってくる戦後70年の不都合な真実!

 よろしければご一読いただけると幸いです。

<著者プロフィール>
広瀬 隆(Takashi Hirose)
1943年生まれ。早稲田大学理工学部卒。公刊された数々の資料、図書館データをもとに、世界中の地下人脈を紡ぎ、系図的で衝撃な事実を提供し続ける。メーカーの技術者、医学書の翻訳者を経てノンフィクション作家に。『東京に原発を!』『ジョン・ウェインはなぜ死んだか』『クラウゼヴィッツの暗号文』『億万長者はハリウッドを殺す』『危険な話』『赤い楯――ロスチャイルドの謎』『私物国家』『アメリカの経済支配者たち』『アメリカの巨大軍需産業』『世界石油戦争』『世界金融戦争』『アメリカの保守本流』『日本のゆくえ アジアのゆくえ』『資本主義崩壊の首謀者たち』『原子炉時限爆弾』『福島原発メルトダウン』などベストセラー多数。

 

 

 


【写真】国会周辺デモ 原発再稼働と戦争法案強行の根は一つです!

2015-08-08 15:52:28 | 福島、原発
目良 誠二郎さんFBより転載  2015年8月8日

150808 日々歌ふ
根ひとつの悪政拒み抗はむ五分の魂われにもあれば

原発再稼働と戦争法案強行の根は一つです!
昨夜は国会周辺の抗議行動を仲間たちとハシゴしました。...
まずは、川内原発1号機を11日にも再稼働強行の構えのアベ暴走政権編抗議行動。
酷暑を押して、いつもより中高年中心の参加者が多かったように思いました。

 

 

 


安倍は米に、2014年から5年の間に戦闘機・戦艦・ドローン購入の為に24.7兆円を使うことを約束!

2015-08-08 14:12:35 | ご案内

 「安倍は、2014年から2019年の間に、アメリカ製のF22、F35、グローバル・ホーク・ドローンなど、新しい戦闘機、海軍の戦艦、ドローンの購入のために24.7兆円(2400億ドル)を使うことを約束した」

IWJ Independent Web Journal

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/255918

岩上安身のニュースのトリセツ】

安保法制による日本の戦争参加国家化は「ペンタゴンが長年望んできた、米軍需産業にとって非常に良いニュースだ」 米外交専門誌が米国の戦略を惜し気もなくさらけだす

 「日本の軍事的役割の拡大は、ペンタゴンとその業者にとってよいニュースでありうる」——。

 これは、2015年7月16日、米国の権威ある外交政策研究季刊誌「フォーリン・ポリシー(Foreign Policy)」に掲載された記事のタイトルだ

 記事は、7月16日の木曜日に安倍政権が衆議院で、与党の賛成多数で安保法制を通過させたことを紹介して始まる。

 「第二次世界大戦以降、攻撃的な戦争をやめることを誓った国である日本は、木曜日に非常に異なる道への第一歩を踏み出した。海外での戦闘に軍隊が関わることを認める法案を通過させたのである」

 

日米両政府がニューヨーク市内で開いた外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)で日米新ガイドライン改定で合意した(左から)中谷元・防衛相、岸田文雄外相、ケリー米国務長官、カーター米国防長官

 日本が憲法9条による不戦の誓いを破り、ついに戦争に参加する道を歩み出した。日本は戦前の帝国主義に逆戻りし始めたのではないか。一見、そうした批判的なニュアンスが感じ取れる書き出しだが、記事のスタンスはそうではない。続けて、次の一文が入るのだ。

 「これは、ペンタゴンが長年望んでいたことであり、アメリカの防衛関係業者にとっては非常に良いニュースでありうる」

 何がどう、よいニュースなのか?

 「安倍は、2014年から2019年の間に、アメリカ製のF22、F35、グローバル・ホーク・ドローンなど、新しい戦闘機、海軍の戦艦、ドローンの購入のために24.7兆円(2400億ドル)を使うことを約束した」

 日本は危機的な財政状況にある、と我々日本国民は政府からさんざん聞かされてきた。社会保障の支出が不足するからということを口実に、消費税増税ものまされてきた。それなのに、高額な兵器の購入のために、日本の年間の国家予算の3分の1近くもの支出をするというのだ。こんなことをしていたら、戦争以前に、財政破綻で国がつぶれてしまうではないか。

 「フォーリン・ポリシー(Foreign Policy)」は、米国の外交戦略を、米国側の視点で冷静に分析する季刊誌である。安倍政権の安保法制を「戦前回帰だ」と批判するのではなく、終始、米国防総省と米国の防衛産業にとって、好都合である、という視点で分析している。

 だからこそ、この記事は日本のメディアが伝えることのない、「米国の戦略の一部としての安保法制」の実態が、あからさまにさらけだされている。

 米国のNSAは、日本政府、主要企業などを徹底的に盗聴し続けてきたことも明らかになった。米国が盗聴していた日本の情報は、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、カナダの4カ国にも共有されていた。

 安倍総理は政権発足直後に、勇んで中国包囲網をオーストラリアや米国、インドとともに形成しようと「セキュリティ・ダイヤモンド構想」を発表したが(英文のみ)、「包囲」されていたのは、「同盟国」のはずの日本だった。こんな不実な同盟国となぜ「一体化」しなくてはならないのか?

【岩上安身のニュースのトリセツ】「対中国脅威論」の荒唐無稽――AIIBにより国際的孤立を深める日本~ 安倍総理による論文「セキュリティ・ダイヤモンド構想」全文翻訳掲載

 なぜ、安倍政権は安保法制の成立を急ぐのか? 国民より先に米議会演説で勝手に(米国に)成立を約束したのか? そもそもなぜこの法案が必要なのか?

 その答えは、安倍総理の答弁をいくら分析しても見つけることはできない。答えは日本の中にはない。米国の戦略を通してしか、その答えも全体像も見えてこない。

 この記事は、それを知るうえで非常に重要なものである。我々は記事を独自に邦訳し、お伝えする。(岩上安身)