爺さんが伝えたいこと

寡黙に生きて来た爺さんが、一つの言葉ででも若い人達の役に立つならば、幸いです。

明治神宮の清正井は血を吸い上げる

2021-08-01 20:19:41 | 日記
携帯電話の待ち受け画面にすると運気が上がる…。

こんな評判で一躍パワースポットブームの火付け役となったのが、明治神宮にある「清正井」である。

この井戸は安土桃山時代から江戸初期に掛けて活躍した武将の加藤清正によって掘られたという話になっている。

確たる証拠は無いものの、築城の名人として名高い清正だけに、治水の知識にも精通していただろう事は想像に難くない。

水温は常に15度前後を保っており、毎分60Lの水量はこれまで枯れた事がないという。

ところが、この井戸はパワースポットどころか、出来ればあまり近寄らない方がいいという話もある。

たとえば、ここはかつて水源を巡って争いが絶えなかった場所で、権力者たちが水源を独占しようと暴挙をふるい、多くの殺戮が行われたという話がある。

水源の周りでは多くの血が流され、その血が地面に染み込み、そしてそれを吸い上げて井戸の水は湧いているというのだ。

そのせいか、今でも霊感の強い人はこの井戸に近づくと体調を崩したり、霊に取り憑かれたりする事があるという。

また、パワースポットとして人が押し寄せた事で、ここに欲のエネルギーが充満し、その結果で他人の負のエネルギーまで背負い込んでしまうという話もよく聞く。

ちなみに清正の伝説によれば、近隣にこの様な隠し井戸が9つあるという。

だが、残念ながらこの井戸以外はまだ発見されていない。



怪談のお菊が神様に

2021-08-01 09:53:52 | 日記
日本に残る城の中で、唯一国宝であり世界遺産にも登録されているのが兵庫県の姫路城だ。

城と言えば奇妙な伝承が付き物だが、姫路城で言えば、お菊と言う女の幽霊が井戸の脇で1枚、2枚…と数える「播州皿屋敷」の怪談が最も有名ではないだろうか。

このお菊の正体は、1505(永正2)年に時の城主の家臣の「姫路城乗っ取り事件」の折に、愛人の命令で首謀者の元に送り込まれた女スパイである。

正体を見抜かれたお菊は、城の家宝である皿の紛失をいたぶられ、最後には井戸に投げ捨てられた。

今も姫路城には、その曰く付きの井戸が残されている事は有名だが、じつは同じ姫路市内にお菊を祀った「お菊神社」がある事を知る人は少ないのではないだろうか。

場所は姫路城から1kmほどの距離に位置する十二所(じゅうにしょ)神社である。

ここは10世紀ごろのある夜に、12本のヨモギが生え、これで疫病を癒す様にという神託によって造営された。

元は別の場所にあったが、現在地が城の裏鬼門に当たる事で移築されたと伝えられる。

この境内にひっそりと佇むのがお菊神社だ。

きっかけは生前のお菊が、この神社を参拝していたという伝承で、ここでは菊姫命という名の祭神として祀られている。

愛人の為にスパイ行為を働き、最後はいたぶり殺された女の執念が鎮まったかどうかは判らない。

何れにせよ、怪談の主役である幽霊が神として祀られているのは、どこか不思議な話でもある。