新潟の野鳥・フィールドノート

新潟で観察した野鳥を写真で紹介します.野鳥の日常生活に光を当てられたらいいなーと思っています.

トビ 子育て・2017-2 抱卵からひなの誕生

2017-07-02 05:13:51 | トビの子育て
トビ 学名・Milvus migrans 英名・Black Kite

 「トビ 子育て・2017-2」では,抱卵からひなの誕生までを投稿します.

 3月26日,松の木にかけられたトビの巣は完成したようで,巣に座り込んで抱卵しているように見られました.

 巣の上には,靴下のようなものがぶら下がっていました.トビは,よく古い布などを巣材に使い,他の猛禽類の巣との識別点になります.

 巣の上空では,1羽のトビが警戒して飛び回っていました.






 4月2日,松の木の巣では抱卵が続き,近くの木にとまって巣を見守る親の姿が見られました.

 観察を続けていると,抱卵中の巣に1羽のトビが巣材を運んできました.しかし,巣の中のトビは,関心を示さず,受け取るそぶりを見せません.

 巣材をくわえたトビは,どこかへ飛んでいってしまいました.

 しばらくすると,抱卵していたトビが巣から飛び出し,営巣地の上空で求愛ディスプレイをはじめました.

 このディスプレイは,ペアの絆を深めるためのものでしょうか.

 求愛ディスプレイの様子は,2017.04.13に「トビ 求愛ディスプレイ」と題して投稿済みです.










 4月4日,水田脇の杉の木にかけられたトビの巣でも,抱卵がはじまっていました.

 この巣は,10年以上も前から利用されている巣です.今年作られた松の木の巣と比較すると,その大きさは一目瞭然です.古い布なども沢山運び込まれています.

 巣ではスズメが遊んでいましたが,抱卵中のトビは身じろぎもしません. 







 4月29日,杉のトビの巣では,抱卵が続いていました.この巣のトビは,巣の下の農道をトラックが通っても悠然としていす.




 5月2日,松の木の巣では,親鳥が体を浮かせていました.この様子からひなの誕生を予感したのですが,姿は確認できませんでした.

 巣の周囲の木の葉が広がり,見通しが悪くなったことから,松の木の巣の観察はこれが最後になりました.




 5月14日,杉の木の巣で待望のヒナを確認しました.

 待つこと数時間.親鳥の体の下から1羽のヒナが顔を出したのです.白い綿羽に包まれた可愛いヒナでした.






 6月11日,杉の木の巣では,成長したヒナ1羽の姿がありました.ほとんど成鳥と見分けがつきませんが,上面の羽毛にバフ色の羽縁が目立ちます.

 巣立ちは,もうすぐのようです.今年のトビの子育ては,これが最後の観察になりました.