おもしろき ー熊本、鹿児島、宮崎で過ごした日々🌟🌟🌟

おもしろきことのなき世をおもしろく!Carpe Diem. 人間万事塞翁が馬。人生いろいろあるから、おもしろい!

初恋

2010年11月27日 03時23分44秒 | 回想録
高校二年生の時、隣のクラスの一年生の女の子が、英語の辞書を借りに来た。
とてもかわいい色白の娘で、僕は緊張して、おどおどした記憶がある。
その日から、会う度に、その娘は、僕に先輩と言って、手を振ってくれた。
知らぬ間に、完全にその娘に恋をしていた。
それからというもの、ずっと、その娘と何を話そうかばかり考えていた気がする。m(__)m
しかし、あんな苦しい気持ちになったのは初めてだったので、手を振り返すことで、精一杯だった。
その娘が男の生徒と二人で帰っているのを見かけた日は全く食事が喉を通らず、ため息ばかりついていたようで、親に心配をかけた経験がある。
でもそうこうしているうちに、CDの貸し借りをし始め、そこに手紙を挟んで、ずいぶんやりとりをしたと思う。
携帯のない時代がいかに不便であったことか!
カバンの中の手紙のたたみ方が変わっていて、親に見られたと気づいた時の恥ずかしいのなんの。
話を戻す。
結局、告白することもなかったが、
センター試験の1週間前、その娘に手作りのお守りをもらった。
中を開けたかったが、結局開ければ、願いがかないそうになく、我慢した。
センター試験の前日、その娘は学校を休んだ。励ましてもらいたかった僕は、かなりのショックを受けた。
でも、家で最後の勉強をしていると、父親が、女の子から電話だと言う。
その娘からだった。その時は生まれて一番の喜びだったかもしれない。
卒業式にも花をくれた。卒業したくなかった。
しかし、宮崎を離れた。〓その後、二回、手紙でやりとりをした。
それでも、告白しなかった。好きでありすぎて、全く自信がなかった。
大学を卒業して、今の会社に勤め、地元に配属が決まった時、銀行の受付の女の子が話かけてきた。
その娘だった。結婚して、子供がいるという。
もう、ショックはなかったが、複雑な気持ちだった。初恋とはなんと純粋で苦しいものであろう。
今では、その娘の幸せを願えるまで成長できたと思う。m(__)m
人の一生は先がわからないから楽しいのだと思う。