火事騒ぎからやれやれと、ホテルの自分たちの部屋のドアの前に来た私たちに
また問題が起こった。
部屋のカードキーを、室内に残したまま避難していた。
幸いに、持ち出した夫のカバンの中に旅行のしおりが入っていたので、
エレベーター前にあった電話から添乗員さんの部屋番号を押した。
ところが、オペレーターが出てきて、相手の部屋番号を聞いているようだ。
数字を棒読みした。そうしたら今度は私たちの部屋番号を聞いているようだ。
それも棒読みする。
ところが番号が違うと言っているのはわかるのだが、
部屋に入れなくてエレベーター前だと伝えようと思うのだが
悲しいかな、それができない。
仕方がないー添乗員さんの部屋に行き、事情を話した。
部屋の前に帰っていてくださいとのことで、待っていると新しいカードを
届けてくださって、前のカードと変えてくださった。
私たちはお手数をおかけしたことを何度もお詫びしたら、
「何も持たずにとにかく逃げるというのは、賢明な行動だったと思いますよ」
と、言われて少しほっとした。
後から考えると、とりあえずフロントに行けば
添乗員さんに迷惑をかけることもなかったかもしれないと思った。
あくる日、バスの中でこの添乗員さんがおっしゃった。
「皆さんの中で昨夜、私からの電話連絡を待って、じっとしていらっしゃった方はないでしょうね。
非常ベルが鳴ったら、各自が自分の責任で逃げるのが、国際ルールです」とピシャリ。
結局、疲れをとりたい私たちがいちばん疲れた、という結果になった。
夫は、「家内がパンツなんか、はかなくてもいいと言ったけれど、はいておかないと
焼け死んだときにハカナイ人生だった、と言われるから」なんておやじギャグをはいていた。
私は、3年前の癌宣告を受けた頃のことを思うと、
今度の旅行に出ることができたのをとても幸せに感じていた。
また、病気をしたことで日々の幸せを実感していて、
「まー、いつ死んでもいいか」などと思ってもいたので、
一生懸命で逃げた自分を思い出すとおかしかった。
知り合いに話したら、「私たちもいつ死んでもいい、と言いながら
医者通いをしている」と言われて、やっぱり人間は死にたくはないんだね、と笑った。
と、言うようなわけであくる日の朝、行った国境の橋。
添乗員さんなしで2人だけで行ったので、本当に帰って来られるか
ハラハラ、ドキドキだった。
この写真が、橋の真ん中の国境をアメリカ側からみた風景。
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また問題が起こった。
部屋のカードキーを、室内に残したまま避難していた。
幸いに、持ち出した夫のカバンの中に旅行のしおりが入っていたので、
エレベーター前にあった電話から添乗員さんの部屋番号を押した。
ところが、オペレーターが出てきて、相手の部屋番号を聞いているようだ。
数字を棒読みした。そうしたら今度は私たちの部屋番号を聞いているようだ。
それも棒読みする。
ところが番号が違うと言っているのはわかるのだが、
部屋に入れなくてエレベーター前だと伝えようと思うのだが
悲しいかな、それができない。
仕方がないー添乗員さんの部屋に行き、事情を話した。
部屋の前に帰っていてくださいとのことで、待っていると新しいカードを
届けてくださって、前のカードと変えてくださった。
私たちはお手数をおかけしたことを何度もお詫びしたら、
「何も持たずにとにかく逃げるというのは、賢明な行動だったと思いますよ」
と、言われて少しほっとした。
後から考えると、とりあえずフロントに行けば
添乗員さんに迷惑をかけることもなかったかもしれないと思った。
あくる日、バスの中でこの添乗員さんがおっしゃった。
「皆さんの中で昨夜、私からの電話連絡を待って、じっとしていらっしゃった方はないでしょうね。
非常ベルが鳴ったら、各自が自分の責任で逃げるのが、国際ルールです」とピシャリ。
結局、疲れをとりたい私たちがいちばん疲れた、という結果になった。
夫は、「家内がパンツなんか、はかなくてもいいと言ったけれど、はいておかないと
焼け死んだときにハカナイ人生だった、と言われるから」なんておやじギャグをはいていた。
私は、3年前の癌宣告を受けた頃のことを思うと、
今度の旅行に出ることができたのをとても幸せに感じていた。
また、病気をしたことで日々の幸せを実感していて、
「まー、いつ死んでもいいか」などと思ってもいたので、
一生懸命で逃げた自分を思い出すとおかしかった。
知り合いに話したら、「私たちもいつ死んでもいい、と言いながら
医者通いをしている」と言われて、やっぱり人間は死にたくはないんだね、と笑った。
と、言うようなわけであくる日の朝、行った国境の橋。
添乗員さんなしで2人だけで行ったので、本当に帰って来られるか
ハラハラ、ドキドキだった。
この写真が、橋の真ん中の国境をアメリカ側からみた風景。
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貴女は目のつけどころが違い、感心して拝見しています。
長い旅行はハプニングもありますが、ご無事でよかったです……。
私は31歳のときアメリカ西海岸とカナダ旅行をしましたが、
カナダは環境もよく住んでみたいとその頃思いました。