私的海潮音 英米詩訳選

数年ぶりにブログを再開いたします。主に英詩翻訳、ときどき雑感など。

砂州をこえて 最終連

2014-12-05 23:59:42 | 英詩・訳の途中経過
Crossing the Bar

        Alfred Tennyson

For tho' from out our bourne of Time and place
The flood may bear me far,
I hope to see my Pilot face to face
When I have crost the bar.


砂州をこえて

      アルフレッド・テニスン

有為のさかいの彼方から
あふれる水にながされて はるかにさかりゆくにせよ
ねがわくば みちびくかたとあいみたい
砂州をこえきるそのときは




 ※ようやく最終連に至りました。1行目「有為」は「ウイ」とお読みください。ちなみに意味は↓

   有為〔仏〕
   さまざまの因縁によって生じた現象、またその存在。
   絶えず消滅して無常なことを特色とする(『広辞苑』)

   …だそうです。Time and Placeの訳として強引にひねりだしました。そして、同じく1行目「彼方」は「アナタ」とお読みください。これは、じつはまだ漢字にするかひらがなにするか迷っております。さらに、2行目の「はるかに/ゆくに」の二重の「に」がやや気に食わないため、もしかしたら再編集がてら修正するかもしれません。


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