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美浜町同時選告示まであと5日、前回両氏の再決戦(町長)2人超過の戦い(町議) 〈2023年2月3日〉

2023年02月03日 08時30分00秒 | 記事

 任期満了に伴う12日投開票の美浜町長・町議同時選挙は、7日の告示まであと5日。両選挙とも1月半ばまで無風状態で無投票かとも思われたが、下旬になって一転、出馬を表明する人が相次ぎ、選挙戦の様相を呈している。町長選は、前回、新人対現職のがっぷり四つの激戦を展開した現職・籔内美和子氏(60)=浜ノ瀬、1期=と前職・森下誠史氏(67)=三尾、2期、無所属=が、立ち位置を変えての再戦へ。町議選(定数10)は、続投を目指す現職7氏に新人5氏が加わっての激戦の構図。町内は選挙ムードが急激に高まっている。

 町長選は、告示日1週間前になって前職・森下氏が出馬を表明し、前回激戦を繰り広げた現職・籔内氏と再びの一騎打ちの公算。唐突に火蓋を切る前哨戦なき首長選は争点が見えづらいが、各陣営とも後援会活動に全力を注ぎ、選挙戦本番に向け準備を進めている。
 籔内陣営は、国立病院機構和歌山病院東、県道柏御坊線沿いの和田1138の290に後援会事務所を開設。塩崎治会長を筆頭に後援会組織を固め、新たな公約も掲げて2期目へ意欲を燃やす。無投票ムードも漂った後の突然の一騎打ちへの突入だが、後援会では気を引き締めつつこれまで通り会員らが手分けして町内をまわり、特別に動じることなく選挙戦に備えている。
「できるだけ足を運びたい。今まで通り淡々と進めている」と、塩崎会長。
 森下陣営は、県道御坊由良線沿いの元お好み焼き店隣、三尾82の11に後援会事務所を開設し、小澤勇後援会長を中心に後援会組織を結束。告示日1週間前の急な出馬表明だったため準備時間がないなか、後援会では人手が少ない態勢ながらもコツコツと地域をまわり、過去8年間に首長として残した実績と培った経験を示し、支持を呼びかけている。
「運動員が少なく出遅れもあるが、地道に有権者をまわりたい」と、小澤会長。


新人5氏、現職7氏が立候補へ

 町長選と同時に行われる美浜町議選にはこれまでに現職7氏と新人5氏が出馬を決めており、定数2超過の選挙戦となることがほぼ確実。新人5氏の出馬で、現職は危機感を持って選挙戦本番に備えている。
 これまでに新人は、元看護師・山崎悦子氏(71)=三尾=、団体職員・松下太一氏(67)=和田=、元会社員・谷口武夫氏(73)=吉原=、大工・仲智也氏(41)=和田=、「創作居酒屋のり」店主・古山経生氏(45)=和田=の5氏が出馬を決めている。
 現職では、髙野正氏(72)=和田、5期=、森本敏弘氏(64)=田井、1期、日本共産党=、谷口昇氏(90)=吉原、5期=が引退を表明。
 鈴川基次氏(70)=三尾=、繁田拓治氏(74)=和田=、谷進介氏(64)=三尾=、碓井啓介氏(64)=田井=、北村龍二氏(53)=和田=、谷重幸氏(39)=浜ノ瀬=、龍神初美氏(58)=吉原=の7氏が続投を目指す。


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日高町議選16年ぶり無投票、現職10人と新人・山中雅嗣氏当選 〈2023年2月2日〉

2023年02月02日 08時30分00秒 | 記事


支持者とともに初当選を喜ぶ山中雅嗣氏


 12日の任期満了に伴う日高町議選(定数11)は1月31日に告示、届け出締め切りの午後5時までに立候補したのは現職10人、新人1人の定数ちょうどの11人だけで、平成19年以来16年ぶり2回目の無投票当選が決まった。新人の山中雅嗣氏(46)=比井=が、うれしい初当選を飾り、支援者とともに喜びを分かち合った。当選証書交付式は6日午前10時から町役場で行う。

 立候補届け出締め切りの午後5時までに11人のほかに新たな立候補者はなく、無投票決着となり、選挙戦は一日で終わった。各陣営では締め切りを受けて祝勝会を開くなど当選を祝った。
 山中氏の選挙事務所では、無投票の知らせが届くと、妻・浩美さんら家族や集まった支持者が「やった!」「おめでとう!」と拍手して歓喜。選挙責任者の皿山伊晴さんが「皆さんのおかげで、議員・山中が誕生しました。比井崎のため、日高町のために頑張ってくれると思うので、ご指導ご鞭撻をよろしくお願いします」とあいさつした。
 続いて山中氏が「ゼロからのスタートなので、勉強していって、ご鞭撻していただきたい。気付きの点があったら、皆さんのご意見をください。吸収していきます。日高町の皆さんの聞く耳となるつもりなので、よろしくおねがいします」と意気込みを述べ、万歳三唱などで祝った。
 一日の選挙戦となったが、それでも街宣中に海岸線や原谷などでは人が少ない印象を受け、山中氏は「過疎化が進んできているのではないかと感じた。休耕田の有効活用や空き家対策を考えていかねば」とし、新たな特産品の発掘、商品化などで漁業や農業を支援することで1次産業を活性化させたい意向を示した。
 このほか、観光振興で比井崎地区を活性化を図り、コミュニティーバス導入など外出支援、買い物弱者の対策、避難場所や備蓄倉庫整備などで防災・減災対策を充実などを掲げ、山中氏は「まずは勉強。何ができるかを考えられたら」と話した。
 現職は、西岡佳奈子氏(60)=萩原=が最多の7選を果たしたほか、清水正巳氏(76)=比井=が6回、井垣弥氏(54)=志賀=と芝充彦氏(51)=高家=が4回と続いた。


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美浜町長選へ現職 籔内美和子氏が新たな公約提示 〈2023年2月1日〉

2023年02月01日 08時30分00秒 | 記事


2期目への意欲を語る籔内氏


 任期満了に伴う2月7日告示、12日投開票の美浜町長選に出馬を表明している現職・籔内美和子氏(60)=浜ノ瀬、1期目=が、新たな公約を掲げた。籔内氏は今期、ふるさと納税寄付の大幅増額を達成し、就任当初から約2倍に積み増した財政調整基金を財源に、2期目で、健康で住みよいまちづくりへの施策を展開し住民に還元したい考えで「『美浜町に住みたいよ』と言ってもらえるようにしたい。『幸(しあわせ)』の文字から『一』を取ると『辛(つらい)』になる。『一』が取れないよう誠心誠意努めることをみなさんに約束したい」と誓った。

 3本柱は、今期に引き続き(1)一人の犠牲者も出さない。災害に「強い」まちづくり(2)子育て、高齢者の暮らしを応援する「優しい」まちへ(3)煙樹ケ浜などの「美しい」まちを守り、住民の健康や産業の振興―。
 (1)では▼町内の道路拡幅と整備の促進▼西川河川改修、浜ノ瀬高潮対策、県道整備の早期完成へ▼避難タワーや高台などハード面の整備、地区自主防災会と連携し避難所運営訓練などソフト面の充実。
 (2)では▼今ある子育て支援を継続し、新たにファミリー・サポート・センターへ加入▼がん検診の自己負担無料化▼高齢者の外出支援事業を拡充し、75歳以上の全員に外出支援券支給▼ひまわりこども園と町内小中学校における給食費の時限的無償化の継続▼がん治療による脱毛など外見変化に悩む患者の支援▼高齢者と子どもたちとの交流の場の増設▼インフルエンザワクチン接種の高齢者自己負担無料化、15歳までの子どもへの補助拡充▼町民が「ありがとう」と自然に言い合える優しいまちづくり。
 (3)では▼煙樹ケ浜の自然保護と後世への継承▼イベント等を催し楽しく浜を清掃美化―などを掲げた。
 籔内氏はこの1期4年で、(1)では▼田井畑、上田井地区避難施設の完成▼地域防災計画の強化▼西川河川改修ほか2事業の要望活動など。(2)では、子ども医療費無料化の18歳までの拡充▼新生児1人につき1万円を支給する赤ちゃん誕生祝い金制度の創設▼認知症の当事者や家族、地域住民が集える居場所づくり▼社協と協力してのお買い物サロンの実施など。(3)では▼スポGOMI大会誘致でのごみ拾いの楽しさ発見▼担い手不足の第一次産業者に寄り添う施策など―を実現した。
 財政立て直しにも注力し、ふるさと納税に力を入れ、令和2年度寄付総額は県下で3番目に多い10億3867万7927円、3年度は6億7389万円、今年度は12月末現在で8億6733万6800円超を達成、就任当時8億6000万円だった町の財政調整基金残高を、令和3年度末で16億4000万円余にまで積み増した。2期目ではこの財源を施策展開に生かしたい考え。
 籔内氏は「我慢の1期目だったが、財源ができ、やっと進められる。次期はこれをもとに政策をやっていきたい」と2期目への強い意欲を示している。
 町長選は、告示日1週間前になって前職・森下誠史氏(67)=三尾、2期、無所属=が出馬を表明し、前回激戦を繰り広げた現職・籔内氏と再び一騎打ちの様相を呈している。


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