私は今でこそ、ツーリングライダーみたいな顔をしてますが、その昔は普通免許オンリーの峠野郎でした。今から20ン年前は、知る人ぞ知る峠ブームで、当時姫路に住んでいた私は、毎週末六甲山までコーナーを攻めに通っていました。
バイクにも興味は有ったのですが、なかなか教習所に通う機会は無かったのです。
それから数年、大学を卒業し、今は無き某企業に就職して配属されたのは、栃木県のとある場所。会社の独身寮に入寮し、社会人生活がスタートしたのです。
その当時の自動二輪免許は、中型限定、小型限定の区分けが有り、400ccを超える排気量のバイクに乗るには、この排気量限定を解除しなければならなかったのです。
この限定を解除するための審査がなかなかの難関で、400ccオーバーのバイクに乗っている人はバイク乗りの中でもかなりの少数派でした。
にもかかわらず、社員寮の駐輪場においてあるバイクは、Z750GP、GPZ1000RX、sportster1200、FZ750、エリミネーター1000、GSX750S、GPZ900R、VF750F、BROS650と、なぜか大型車ばかりだったのです。
これらのオーナーの方々は、皆限定解除審査に合格して、免許証の裏に「自二車限定解除」のはんこを押してもらった人たちでした。
私は二輪の免許を持っていなかったのですが、バイク乗りの人たちとは割りと仲が良かったのです。
でも、彼らは天気のいい週末は、皆バイクに乗って遠くに行ってしまうのです。故郷を離れて一人で暮らす私は、天気のいい週末を一人寂しく過ごす事を余儀なくされていたのです。
「ようし俺も免許を取るぞ」と言う気持ちが芽生えるのに、大して時間は掛かりませんでした。
時は、あのバブル経済が崩壊し出していた頃の事。
続く...かな。
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