日向ぼっこ残日録

移り気そのままの「残日録」

教員の自殺に思う

2005年04月28日 19時39分09秒 | 気まま日記
4月20日に、赴任して1週間の22歳の新任教諭が、初めての父兄授業参観を前に、図工室で首吊り自殺した。今日も52歳のベテラン教員が、音楽室で首吊り自殺した。
去年1年間では、74人の教員が自殺した。学校(職場)で自殺というのは、特異なものと思うが、続くとは情けない。時の首相、田中角栄が教職員の待遇を大幅に改善して、先生に是非なりたいという希望よりは、待遇に納得してで、先生の仕事に憧れと使命感は薄いのではないのかな。

江戸の時代は、学校は「寺子屋」であった。(もっとも、江戸では「屋」というのが商売屋のようであると嫌って、「手習い」とか「手習師匠」といっていた)入学式は寺入りといって、庶民の間でも祝われた。寺入りは大体初午の日に行われた。(初午は旧暦の2月の最初の午の日で、今年に当てはめると、3月11日の当たる)江戸の川柳に「初午の 日から踏めぬ 影ができ」というのがあるが、師とは、それほど尊敬を集める存在であった。すでに、「三歩(三尺ともいう)下がって、師の影を踏まず」というのがあったから、それを踏まえて詠んだものだ。「それほど尊敬を集めたら、自殺は考えないでしょに」 寺子屋では、「読み書き、ソロバン、修身」を習った。「いろは」は、「色は匂えど 散りぬるを 我が世誰そ 常ならむ 有為の奥山 今日越えて 浅き夢見し 酔ひもせず ん」と涅槃経の意訳という難しいものを学んでいたのだ。就学率は、安くともいいという師匠が教える喜びにあふれていたので、江戸で男子86%、女子30%。地方でも男子56%、女子15%に達していた。

商売(金儲け)ではなく、教える喜びに溢れた人を採用してください。

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4 コメント

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Unknown (+Lhaca)
2005-04-29 07:43:59
こんにちは。

TBありがとうございました。

こちらのlog,ごもっともだと思います。

ただ,教員を目指している者たち,

きっと,サラリーばかりが目的でその職に就こうとしている・・

とは思われません。



自分がその職でありますが・・

子どもたちのために・・

そんな夢から出発した職業選択でしたから。



私の仲間たちも,そうした人間ばかりです。

私と組んでいる同学年の新任教員も,

毎日子どもたちと悪戦苦闘の日々・・

子どものために頑張っている姿に

さわやかさを感じています。

(同じ職業で手前みそでした・・)



ただ,いつの時代も教育に関する批判は

真摯に受け止め,自戒しようと思っています。
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ありがとうございます (+Lhaca)
2005-04-29 18:08:36
貴重な,お返事ありがとうございました。
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TBありがとうございます (ノーイチ)
2005-04-30 01:30:58
いちおう、教える仕事の端くれです。教員とは呼ばれず講師ですが。だから、偉そうなことは言えないですが、僕の意見を聞いて何かを考えてくれるようなことを生徒に伝えたいですね。

学校の先生頑張れ!予備校で学校の先生の教え方が下手くそでなんて言われると、何やっているのだろうって気がします。
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なんだかなぁ・・・ (alhra)
2011-10-12 20:40:07
「最近の○○は・・・」
という批判を、さも知ったかぶって話す奴の頭の悪さ。精神論しか言えないヘボ監督と同じ。

多くの人間が同じ行動をとるのなら、そこに何かの原因があることを考えなければならない。大きなシステムを見直す必要も出てくる。教師の精神面だけしか見えていない人間が多いようじゃ、世の中は変わらないでしょうね。


教える喜びにあふれた人を採用、ですか?
ほぼ全員が、最初はそうですよ。採用した後に、教える喜びをくじかれてしまう現状があるんでしょうが。
なんだかなぁ・・・・というところです。
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