暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

薄味

2024年11月15日 | 古民家
 旅立ちの不安よりも、残された後悔に悩み・・・
出来上がりの良し悪しに理屈をこじつけて・・・
その過程を否定してしまえば・・・
要領良くこなして辿り着く・・・最短距離に記憶はまぎれ・・・
しどろもどろの足取りでも・・・旅は道草、浮世は離れ・・・
勝手気ままな旅路かな・・・。

自慢では無い、想い出を語り・・・
田舎の不便は変わらずに・・・暮らしの豊かさに変え・・・
減って行くのは変化の兆しと受け止めて・・・
いつも聞く、小言もいつかは言葉に出ると・・・
背中を丸めて影を追う・・・。

小さなくしゃみで噂を拾えば・・・
どこかで役立つ自分を信じ・・・
足をのばした旅先で・・・見つけた記憶は飾れ、武勇伝にもならないまま・・・
親戚一同そろい踏みは・・・距離と時間で遠ざけて・・・
すっかり冷めた食卓に・・・独り言でつぶやけば・・・
季節の味も風流も・・・ひとりきりでは薄味になる。



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あどけない

2024年11月14日 | 古民家
 錆びた手摺を危なげに・・・軽い音色で瞼を閉じれば・・・
冷た体を包む朝焼けで・・・震えて飾る意味は無し・・・。



黄昏れて笑い合う・・・気心知れた仲間と顔を突き合わせ・・・
馴染みの場所でふざけ合う・・・転がるような記憶から・・・
切り取る場面は忙しく・・・濃密な若さに気圧されて・・・
無邪気と無謀の境界線が・・・どこかも知らないままに過ごして来たのかも・・・。



可愛い小指とふざけつつ・・・
求められて、頼られる・・・無償の愛など無いと想い・・・
人に泣かされ、人に笑い・・・人と過ごした自然の大切さは・・・
あたえられる全てを吐き出してしまうには脆すぎる・・・
偉大な儚さを知らずに過ごす、大きな過ちを・・・
誰もがあどけなさの中に隠しているのかも知れない。




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夢の中

2024年11月13日 | 古民家
 まだ違いのわからない・・・遠くの角を曲がる時・・・
寂しさに押し寄せる悲しみが何かと聞かれても・・・
堂々巡りの想いの中から生まれる空回りには・・・
連れ出せない心の影を残し・・・
朝焼けを見るまでは泣けないと・・・約束したあの頃に・・・
書き写した手紙の切れ端を・・・合わせようとしているのかも知れない・・・。



家が決めた事・・・親が決めた事・・・
時代が求めて動かせない事・・・
輝いた先に見える道筋が、険しくて・・・
つまづいて差し伸べられた・・・沢山の手の中に真実は無く・・・
放り投げられた見知らぬ場所には・・・
沢山の未来が広がり・・・
伝統と懐古とが振り返ると・・・選ばれた訳でも無いのに、渡された印は・・・
永遠を語らない夢の中で騒ぎ出す・・・。

つまようじの端切れをかじり・・・つばを吐き・・・
風に吹かれる、一風変わった仕草を物珍しそうに・・・
文明的では無いと憐れみを語る順序にモノ申し・・・
誰もが始まりの一歩に気付かない・・・自分の手の平の内に隠した記憶は歴史に書かれ・・・
恥ずかしさに・・・妬みや羨みはぶら下がり・・・
いつまでも巣くう影の様に・・・頭の上を飛び廻るけれど・・・
つむじ風を誘う探し物は・・・
人肌に抱きかかえる温もりで、すべてが許される。






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不規則

2024年11月12日 | 古民家
 不規則な汚れの中に・・・取り上げて重なるモノが生まれ・・・
落ち着き払った顔のその奥に・・・弱さも強さも兼ね備え・・・
何者にもなれず、何者でも無いとわきまえるほど・・・
大人びた子供の振りをして、弱みを小声で話している・・・。



いつまでこのままでいられたらと・・・つぶやくあどけなさの内に膨らむのは・・・
逃げも隠れもしないといられない・・・現実逃避にささやかれ・・・
泣いて隠れた大人の都合は・・・弱さに傾いて・・・
手を取り合い歩き、耳元でささやいたこれからを・・・
時間を絡め取りながら、暮らしてる・・・。



朝焼けに、顔を濡らして赤ら顔・・・
不安になる、2人きりの姿が影を伸ばし・・・
明日の朝に拝んで見れれば・・・
変わり続ける夜明けが・・・
未来の二人を包み込む。







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とりどり

2024年11月11日 | 古民家
 何食わぬ顔で辺りを見渡せば・・・人の多さと少なさと・・・
車とすれ違う多さと少なさと・・・
華やぐ商店の多さと少なさは・・・
感心無く過ごすにはあまりにも近すぎて・・・痛みに慣れた体でいると・・・
共に過ごした町の彩りさえも・・・シロクロの目でしか見ていないのかも・・・。

フルカラーの画面を両手で掴み・・・食い入るようにアナログの世界を追いかけて・・・
滲んだ音も・・・擦れた画面も、未来の暮らしを手に入れて・・・
追いかけ続けた理想の明日に・・・行きどまりや曲道にもへこたれない、力強さがあったけれど・・・
調子の狂った音楽も・・・ウソを隠した絵の中も・・・
幼稚な想いとは違う拳を振り上げて・・・デジタルの中に入り込んでは・・・
境の無い影を追いかけ・・・見失った手元を無くしてしまう・・・。

黙って笑う食卓と・・・
輪になり笑顔の食卓と・・・
返らない返事をスマホで返し・・・一日の出来事は文字に浮かび・・・
いの一番に交わす今日の出来事は・・・フル回転のコトバで降り注ぎ・・・
窮屈な部屋に埋もれて体を寄せ合えば・・・
並んで過ごすいつもに憧れて・・・奪い合いながら、助けを見つける目は育ち・・・
ひねくれ者に、やきもちは・・・悲しい素顔を笑いに変えて・・・
尻もち着いた母の腕にすがりつき・・・みんなで廻したおかずに声を揃えていただきますと・・・
狭い我が家が、色とりどりに見えて来る。




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