暗闇検校の埼玉県の城館跡

このブログは、主に、私が1980年代に探訪した中近世城館跡について、当時の写真を交えながらお話しするブログです。

常光院と中条氏館跡①(熊谷市中条)

2019-09-23 17:06:58 | 城館跡探訪
今日は、常光院と中条氏館跡(熊谷市中条)について書きたいと思います。

調査・参拝日は2019.07.29です。

丁度この日は、光屋敷調査に行ったので。帰りにもう一つの目的である

中条氏館跡に回りました。

もう何度もこの門をくぐりました。私が初めて来たのは中学2年生の8月2日だったと思います。

当時は、周囲に「お店屋さん」があり、小さいながら門前町もありました。

今はみんな廃業されてしまったようですが、熊谷の小京都といった風情は残っており貴重です。





お祭りに使われたのでしょうか。

もう、私より年上でしょうね。

参道脇には水堀が残されており、冬場では水も減って寒々しさ倍増ですが、

夏場は生命感があふれています。












常光院は珍しいかやぶき屋根で、この雰囲気が好きで参拝を欠かさない方も多いはずです。

このクラスの屋根の葺き茅はそろえるだけでも、400万円くらいかかるでしょう。






常光院は中条氏の館跡で、中条堤の堤内地に発展しました。

堤内地では水田農業が発展しましたが、堤外地では水が多すぎて水田が発達せず、

自然堤防上で畑作が営まれていました。

境内には、中条の政治的重要性を表すかのように、屯倉の礎石があります。






中条氏館ではなかなか土塁が見つかりませんが、それは塀の内側に残されていました。











寺院を囲む水堀とは別に空堀跡が残されていました。



以前冬場に、2時間以上もかけて館北側の遺構を確認して回りましたが、南側の塀裏の土塁を見るのは

今回が初めてでした。