・四幕七場
フランス軍の陣営、コーディリア、ケント、侍医、紳士が登場。
リアはコーディリアに保護されて、ケントや侍医によって看護を受け、今は眠っていた。
そしてリアが目を覚ます。手厚い看護によって彼は正気に還りはじめていた。
コーディリアは目覚めたリアの元にひざまずき、それを見たリアも彼女の前でひざまずこうとする。
コーディリアは目覚めたリアの元にひざまずき、それを見たリアも彼女の前でひざまずこうとする。
コーディリアはそれを留めて泣く。それ見たリアは言う。
そして改めてリアはコーディリアに許しを請うのだった。
'Be your tears wet ? yes, 'faith. I pray, weep not: If you have poison for me, I will drink it. I know you do not love me; for your sisters Have, as I do remember, done me wrong: You have some cause, they have not.' (涙を流しておるのか? おお、やはりそうだ、頼む、泣かないでくれ。 おまえが毒を飲めと言うのなら、余は飲んでみせるぞ、おまえは余を憎んでいるはずだ、 おまえの姉達は、余を酷い目に遭わせたことは忘れぬ。 おまえにはそれだけの謂れがあるのだ。だがあの女たちにはない)
そして改めてリアはコーディリアに許しを請うのだった。
コーディリアはリアに対して何ら恨みなどなく、心から彼を思い遣っている。ここは姉たちとも違いがはっきりと表面化する。
リアが正気を回復しかかって愁眉をひらいた人々は、コーンウォールの死によって、代わりに指揮官になったエドマンドの率いるブリデン軍が迫ってきていることを知らされる。
ここで四幕は閉じる。
・五幕一場
ドーバー付近のブリテン軍の陣営、軍鼓が鳴り、軍旗が翻る中、エドマンドとリーガンが将兵を引き連れて登場する。
エドマンドをはさんでゴネリルとリーガンがお互いに嫉妬の炎を燃やしていた。エドマンドはこの状況を利用し、二人ともに夫婦なる約束をし、オールバニーがリアやコーディリアに同情しているのを見抜いていて、戦が終わったら彼を処分することに決めていた。
一方、エドガーは変装のままで陣中に忍び入って、オールバニーに例の手紙を渡し、勝ち戦だったら、ラッパで自分を呼び出すようにと言い添えて、急ぎ立ち去る。
エドガーは、戦の後で、背徳者のエドマンドと決着をつけようとしていた。
・五幕二場
両軍陣営の間の戦場、ラッパが鳴り響き、フランス軍と共にコーディリアがリアの手を引き通り過ぎる。その後をエドガーとグロスターが登場。
戦はブリデン軍が勝利を収め、フランス軍は敗退。リアとコーディリアが捕虜となるのをエドガーが見届けるのだった。
戦の場面は省略されていて、いきなりフランス軍が敗走する場面から始まる。
無駄は一切ない。これは人間模様を描くことが中心であり、戦いを描くことではない。
無駄は一切ない。これは人間模様を描くことが中心であり、戦いを描くことではない。