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「疫病犬と呼ばれて」<上>

2010-07-22 11:54:24 | リチャード・アダムス

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 『疫病犬と呼ばれて』上、リチャード アダムズ著、中村妙子訳、評論社



<あらすじ>
 イギリスのとある田舎に動物生態研究所があった。そこでは来日も来る日も多数の動物たちが過酷な実験を課せられていた。
 ある日、その中の二匹の犬、ブリタニー・スパニエル犬に似た黒い雑種のローフと、白と黒の斑があるスムース・フォックステリア犬のスニッターが逃げだす。


 彼ら二匹は、追っ手をかわしつつ野生の犬として生きていくことを決める。しかし、現実は厳しくなかなか餌を獲ることもままにならなかった。
 そんな時、彼らの前に野生の一匹のキツネが現れた。このキツネは野生での生き方を教える代わりに共同で餌を確保することを提案したのだ。


 かくして二匹の犬と一匹のキツネという奇妙な組み合わせは、イギリスの片田舎で放牧された羊や、農家で飼っているニワトリを襲い始めるのだった。
 そんな彼らに被害を受けた農夫たちは、野犬狩りと称して狩猟隊を組織し、ローフたちを撃ち殺すため山へと入っていった―― 。果たしてローフたちの運命は如何になるのか?




<感想>

うさぎの次は犬が主人公の話。『ウォーターシップダウンのうさぎたち』でも、そうであったが、動物の視点から世界を見ると、かくいう見えるとった感じで、描写の細かさが光る。

 さらに構成の妙があって、スニッターたち、それ追いかける農夫たち、はたまた動物生態研究所の所員、といった別々構成を組みながら話を進めていくので、読者を飽きさせない。


 追われる立場である主人公たちが、様々な危険を切り抜けていく場面などは、ちょっとしたサスペンスを思わせる内容だ。




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