みちくさをしながら

いろいろあって、生活を見直している日々。

ダイヤモンド(Diamond)

2006-04-27 19:24:31 | 鉱物標本
産地:不明/結晶の大きさ:約3mm

もう今月も終わりなんですが、今回の鉱物の話は駆け込みで4月の誕生石ダイヤモンドです。

さて、言わずと知れた、宝石の王様。
昔、ちょっとした玉の輿に乗った会社の同期が、婚約祝いの飲み会にダイヤの指輪をギラギラさせながらやってきたことなんかを思い出したりします。「1カラット、FのVVS1」と連呼していたのを今でも覚えていますよ。
「F」を「エス?」と別の同僚が聞き返したら「エ・」と下唇かんで言い返されたのも、まあ、今となっては青春の1ページですな。

かのごとく人を惑わすダイヤモンドですが、原石はちょいと地味です。
あの強い輝きは、カッティング技術によるところが大きいのです。
ダイヤモンドは高い光の屈折率と反射率(普通ガラスの4倍強!)を持っています。
そのためカッティングによって作られた多くの面から取り込まれた光が、ダイヤの中で屈折し反射して見ている人の目に戻ってくる。だから石そのものが輝くように見えるわけです。
つまり、ダイヤの輝きは石と光と人間の協力で生まれるんですね。

もっとも、写真のダイヤは工業用に使われるような品質の石なので、なおさら美しくないんですが。

宝石として利用できる品質の原石(G-HカラーUPでVSクラスはカットできるでろうと書かれています。)の写真がこちらのブログに掲載されています。原石もこのクラスになると中々美しいですよ。
永遠の輝き ファンシーカラーダイヤモンド

なお、写真の石は2000年に国立科学博物館で開催された「ダイヤモンド展」の時に、中の仮説売店で購入しました。
でも、母岩に接着したもので産地もわからず標本と呼べるものではないです。イベントの土産物ですね。
一応、母岩はキンバーライトのようですが。
まあ、記念に買っちゃいました。自分はミーハーなんだな、と再認識させられました(笑)
なお、ダイヤモンドは鉱石を粉砕して選別する採掘方法なので、母岩付きの標本はまず入手できないそうです。

◆鉱物データ
C/等軸晶系/硬度・10/比重・3.51/劈開・完全(1方向)/元素鉱物