「選択」7月号の記事から。
中国国内での原発開発は、そのお国柄から内容がなかなか外部には見えにくいのですが、今まさに中国国内では建設ラッシュのようです。しかし、権力闘争や利権との絡みがあり競争が激しい世界のようです。
今日本では、福島第2原発の事故の結果、原発の安全性についていろいろ疑問や再稼動への反対、建設そのものへの反対があります。
原発事故は起きてしまうと、その影響が拡散するという人為的には防げない危険をはらんでいます。そこを技術力でカバーして安全として、再稼動を目指しているのが現状です。
中国国内の原発の安全性はどのようになっているのでしょう。当然国際基準は満たされていると思うのですが、事故は人為的なミスなどからも起きます。権力闘争の道具にされると、安全性への配慮の部分が欠けているのではないかと危惧します。
中国大陸からは偏西風に乗って太古から黄砂が運ばれ、現代ではPM2.5というさらにやっかいなものがやってきます。
万が一中国の原発が事故を起こし大気中に放射性物質が放出されると、必ず日本国内へ運ばれることになるのです。
戦後から冷戦終了まで、核保有国による大気圏内核実験が多く行われていました。当時、日本でも雨の日に傘を差さずに頭を濡らすと禿げる、などという今思えばブラックユーモアがまかり通っていたそうです。
日本の西方で問題が起きると、それは必ず日本へ影響する。地理的には仕方のないことなのでしょう。