大型で威力のある台風がのんびりと日本列島の東の海上を東進しています。雨が降り続き気温も高く蒸し暑い日になっています。執事はほとほとグロッキー気味ですが、ご主人様はそんなことはないご様子です。
何やらゾクゾクと視線を感じ振り向いてみるとそこには!!
お気入りの段ボールの隠れ家から顔の半分をだしてこちらを注視しているご主人様が~~~。
「ビックリしますからそんな恰好で覗かないでくださいよ~」
「ちゃんと仕事をしているか監視しているのにゃ~」
「見ていなくてもしっかりお掃除しているでしょ~。ご主人様、何が不満なんですか?」
「不満なんかないにゃ。―――でもちょびっと涼しくなったでしょ」
「・・・ええ、なりましたとも。背筋がゾゾゾッ~ですよ。怪談よりよほど怖かったです」
「お化けより怖かった―。ガーーーン」
ショックのあまり洗面所の出窓でしょんぼりのご主人様です。
が、立ち直りの早いのもご主人様の良いところです。
「もう虫が出てきたんですかね~」
「違うにゃ」
「?じゃあ、何やってんですか?」
「これは虫を捕まえる練習なのにゃ。エイ!」
「―ご主人様、それはありがとうございます・・・」
スピードといい、気合いといい、素晴らしいものを持っているご様子。
ですが、一言、よろしいでしょうか。
虫さんが手の届くところに停まってくれるんでしょうか???
※ 気合いだ、気合いだ、気合いだ~~、です。ご主人様。