医療関係者の感染拡大
医療関係者の感染拡大に歯止めがかかっていません。
医療の最前線では、サージカルマスク、N95マスク、ガウン、フェースシールドなどの防護具が枯渇するなかで、医師や看護師が自らの感染リスクとも戦いながら懸命に治療にあたってくれています。
院内感染の多くは、これら防護具の枯渇や不足が原因で、医師や看護師は自分も感染してるかもしれないと思いながら、診療にあったっており、また、院内感染で医師や看護師の自宅待機者がでるたびに、シフトに組み込まれる回数が増え疲労が重なって倒れるかもしれないとの不安とも戦っていると医療現場から窮状を訴える声が上がっています。
国内感染者の約1割は医療従事者
NHKが厚労省及び都道府県の発表や医療機関が公表している情報をまとめた結果、国内で今月21日までに医師や看護師など医療機関の関係者の感染者が、少なくとも60機関で1086人に上っていたことがわかりました。
総感染者数の約1割が医療関係者でした。
東京都内の感染者の14%は医療従事者
NHKが東京都の発表や医療機関が公表している情報をまとめた結果、都内で今月21日までに医師や看護師など医療機関の関係者が少なくとも454人感染していたことがわかりました。この間、都が発表した感染者数のおよそ14%にあたる計算になり、都は「院内感染の疑いがある医療機関もあり、専門家を派遣するなどして感染の拡大を防ぐ取り組みを徹底したい」と話しています。
大阪府内の感染者の約1割は医療従事者
大阪府内で新型コロナウイルスに感染した医療従事者は151人で、府内の感染者全体の約1割にのぼることが23日、分かりました。
感染者の治療や検査に当たる医療機関に対し、防護具を政府が直接配布
政府は24日、医療用マスクやガウンなどの医療防護具が現場で不足している実態を受け、感染者の治療や検査に当たる医療機関に対し、政府が優先的に防護具を提供する方針を明らかにしました。
4月に導入した防護具の在庫や消費量の見通しを医療機関から聞き取るシステムを活用し、在庫が1週間分より少ない場合には、医療機関からの要請に応じ、都道府県を介さずに直接配布するとのことです。
医療用の「サージカルマスク」を月内に1500万枚追加配布するほか、医療用の高性能マスク150万枚、ガウン130万枚、フェースシールド190万枚を配布するとのことです。
医療関係者の感染が拡大する前に、医師会や最前線の病院が防護具の枯渇や不足を訴えているのに、なぜ実行に移さなかったのか、問われることになりそうです。
アベノマスク回収へ
新型コロナウイルスの感染防止策として政府が配る布マスクに汚れ、虫や頭髪の混入や汚れが見つかった問題で、マスクを納入した興和と伊藤忠商事は23日、未配布分を全て回収すると発表しました。検品体制を通常よりも強化する方針も示しました。
虫や頭髪の混入、汚れなどの不良品は妊婦への配布分で相次ぎ発覚。その後、全世帯用でも配布前の確認作業で見つかっていました。2社はどちらについても納入しているとのことです。
国内の新たな感染者は434人、感染者の累計は1万3575人
国内では24日、新たに434人の感染が確認され、国内の感染者は1万2863人、クルーズ船乗船者を含む感染者の累計は1万3575人になりました。
また、新たに17人の死亡が確認され、死亡者は累計で358人になりました。
都内の新たな感染者は134人、感染者の累計は3733人
東京都で24日、新たに161人が新型コロナウイルスに感染していたことが分かりました。
新規感染者のうち、75人は感染経路が不明とのことです。
これで都内の感染者数は3733人となりました。
都内で新たに感染が確認された人は、4月14日から11日連続で100人を上回ったことになります。
陽性反応がでて自宅療養中の看護師を呼び出して勤務させていた
大阪市の「なみはやリハビリテーション病院」では、22日までに医療従事者や患者らあわせて122人の感染が確認されていますが、陽性反応の出た看護師に勤務を続けさせていたことがわかりました。
大阪市保健所によりますと、この病院は、女性看護師がPCR検査で陽性と判明した後も、20日から翌日朝まで勤務を続けさせていたことがわかりました。女性看護師はその後、保健所からの指導で帰宅したということです。
女性看護師は感染者だけが入院する病棟に勤務していて、感染していない患者との接触はなかったとみられます。病院側は保健所の調査に対し「代わりの人を手配しようとしたが、見つからないのでやむなく働かせた」と話しているとのことです。
病院側が、感染が確認された別の看護師にも、陽性反応後に勤務を指示していたことが24日判明しました。
この看護師は20日に陽性反応が出て自宅療養中でしたが、上司が病院に呼び出して21日に夜勤をさせていたとのことです。
聖マリアンナ医科大横浜市西部病院の院内感染
横浜市は24日、医師と看護師の感染が判明している地域中核病院の聖マリアンナ医科大横浜市西部病院で、新たに看護師1人と患者2人の感染が確認された。同病院での感染は計8人になりました。市は院内感染の疑いが強いとみているとのことです。
第二大阪警察病院のクラスター
大阪府では22日、これまでに職員7人の感染が確認されていた天王寺区にある第二大阪警察病院について、別の医療従事者や患者など14人が感染していたことがわかりました。
同病院では院内感染が発生したとみて、26日まで外来診療と新規の入院受け付けを中止しています。
営業を続けている大阪府内のパチンコ店6店舗の名前を公表
大阪府の吉村知事は24日、新型インフルエンザ特措法に基づく休業要請に応じず営業を続けている府内のパチンコ店6店舗の名前を公表しました。店名の公表は全国で初めてとなります。
府は特措法24条に定める緩やかな協力要請として休業を求めてきましたが、45条による施設の使用停止要請に切り替え店名公表に踏み切ったものです。
東京都は今月28日には特別措置法の45条に基づいて店名を公表する考え
東京都の小池知事は、営業を続けるパチンコ店について今後、文書による要請や現地確認を重ねたうえで休業に応じてもらえない場合、今月28日には新型コロナウイルス対策の特別措置法の45条に基づいて店名を公表する考えを示しました。
埼玉県や兵庫県も店名を公表するとしています。
国内の感染者数
世界の感染者276万6千人超え、死者は19万4千人超え
米ジョンズ・ホプキンス大学が、世界保健機関(WHO)や各国政府の発表をもとにした集計によると、世界の感染者数が日本時間25日午前3時時点で、276万6611人となり276万人を超えました。、死者は19万4456人となりました。
国別の感染者は、アメリカが88万3826人で最も多く、スペインが21万9764人、イタリアが19万2994人、フランスが15万9495人、ドイツが15万4111人などとなっています。
また、国別の死亡者は、アメリカが5万373人と最も多く、イタリアが2万5969人、スペインが2万2524人、フランスが2万2245人、イギリスが1万9506人などとなっています。
主な国・地域の感染者数