楢篠賢司の『人間とは』

人間とは何かを研究しています。現在は経済学を自分のものにしたいと目下勉強中です。

貧富の差の起源

2016-02-14 09:41:48 | Weblog
  前の書き込みで貧富の差という問題を書きましたが、他の人が論じている貧富の差云々という記事を読んでみると現在という時代だけで論じていると思えてしまいます。しかしその発生が歴史の中にあるということですし、どのように発生し、拡大してきたのかが重要なことです、それをこれから少しずつ書いていきたいと考えています。

 その前に話は横道にそれますが最近驚いたことは金融政策においてゼロ金利を通り越してマイナス金利という形が日銀総裁の黒田東彦氏から発表されたことです。私が考えるにはこの政策は一つの革命かとも言えます。なぜなら貨幣(お金)を考えるうえで未来社会においては、保存機能に制限を加えるということから保存される貨幣には、貯金であり預金であり、交換機能を失った貨幣としてマイナス金利、もしくは預かりの手数料という形で貨幣自体が減価していく仕組みが大切なことと言えます。まさに資本主義下において保存機能を否定したことになるマイナス金利は驚きのことでした。

 私の論になりますが資本主義という体制自体、貨幣が持つ保存機能に立脚していると考えています。つまり投資にしろ、投機にしろ、金が金を生むという行為があって動いてきたのではないでしょうか。金が金を生まなくなったときそれは資本が目減りしていくことになるかと思われます。

 日銀総裁がやらんとしていること、なぜ景気が落ち込んだかという分析もなく、ただ景気を浮揚させるため保存機能を抑え交換機能を最重要視したという結果だと言えます。そして貨幣の交換機能は今の社会的情勢、世界的経済情勢の中では消費は伸びないということだと結果として気が付かされたことになります。つまり思ったように交換機能は働かないということになります。

 マイナス金利というやり方は市中に金をだぶつかせても消費は伸びないことから、最後の手段として預金しても損だよというメッセージを消費者に送っただけであり、消費者はそのメッセージからそんなに景気が良くなかったのかという逆の心理を働かせてしまう結果に終わってしまうと思われます。

 多分未来社会では今と違った経済体制下で、貨幣の交換機能を重視した社会になり、減価する貨幣としてマイナス金利という金融政策の社会になるだろうと言えます。つまりそこから今の社会で黒田日銀総裁は金融革命を起こしたことになると言えます。