こちらはまだ蕾です
自宅の庭のモジズリソウも咲き始めました。
昨年よりちょっと遅め。しかも例年なら一斉に咲くのに、いま花が開いているのは2本だけ。特徴である螺旋状のひねりもやや緩めですが、細かなピンクの花の可憐な表情はいつもの通りです。
ラン科の多年草。姿や形からネジリソウなどとも呼ばれますが、他の植物が生えた環境を好むらしく、僕にとっては雑草の中から突然、顔を出す印象がありました。
そこで、昨年は春先にそれらしい草の苗を3種類に絞って観察。その結果、雑草の中で育つ若い苗の状態のモジズリソウを見分けることができるようになったのです。
今年は、早くから雑草の多い庭の8カ所で確認。見やすいように周りの草を少し取り除いて見守ってきました。
余談ですが、その間にこんな疑問を持ちました。
「小さな花とはいえ、雑草の中で育つのならもっと見かけてもいいのではないか」ということです。
散歩する道端や池の堤防などで目を凝らして探しても、見つけたことはありません。そこで、自宅の庭と似たところだったらと思いついたのが、時おり訪ねる市農業センターの芝生広場でした。
そこは、自宅の庭の何十倍もの広さですが、広場は開放されて芝生とオオバコなど何種類もの草が同居しており、その点では同じだからです。
センターに出かけると、ネジリソウが見つかりました。しだれ梅林のそばにあるイエローカサブランカが咲いている広場。所どころで雑草の間からニョキッ、ニョキッと顔を出しています。
モジズリソウの発芽には、ランの根などについている菌の助けが必要だそうで、我が家の庭には風蘭などがあるので納得できるけど、ここにもあるのかな」。そんなことを考えながら、たちまち20本ほど見つけました。
花が咲いたら見つけやすいので、他の場所でも結構あるのかもしれません。
「あんたも、ヒマだねえ」と笑わないで下さい。郷里の生んだ植物学者・牧野富太郎博士を気取ってみただけですから。
農業センターの広場のひとつ
広場の雑草の中に咲いているモジズリソウ