クロード・モネ 《睡蓮》1906年
クロード・モネ 《ジヴェルニーの積みわら、夕日》 1888~89年
クロード・モネ 《ヴァランジュヴィルの風景》1882年
名古屋市美術館で開催中(7月1日まで)の「すべてはモネからはじまった~モネ それからの100年」と題する展覧会を見てきました。
同美術館の開館30周年を記念した企画展。ちょっと長いタイトルですが、作品には分かり易い解説も掲示されており、見ごたえのあるひとときを過ごせました。
印象派を代表し、巨匠の中の巨匠といえるクロード・モネ(1840~1926)ですが、亡くなった翌年、パリにオープンした睡蓮の大壁画があるオランジュリー美術館には、しばらく閑古鳥が鳴いていたことはよく知られています。
それが、現代のさまざまなジャンルの作家たちがモネの表現を探究し、創作活動の源にしているのは何故なのかを知ることができます。
会場には約90点が展示。うちモネの作品は、ノルマンディーなどでの若い時代から、晩年を過ごしたジヴェルニーでの睡蓮の連作まで29点が並んでいます。
海の波、砂浜、川の水面、空と流れる雲、霧、夕日に包まれた積み藁、そして睡蓮が咲くジヴェルニーの庭・・・。
モネの作品を目にするたびに感じることですが、時間の経過や目には見えない空気までもが表現された光や色使い、スピード感のある筆致に見とれるばかりでした。
こうしたモネの表現や創作姿勢に尊敬と敬意を払い、創作活動の源にしている作家らの作品は61点を展示。多くは油彩画ですが、水彩やアクリル、木版画、さらには写真、ビデオなども。
日本画家・平松礼二の「夏の気流(モネの池)」と題する作品や、ポップアートの巨匠だったアンディ・ウォーホルの作品も展示されています。
※掲載した作品の写真は展覧会チラシのものです。
福田美蘭 《モネの睡蓮》2002年
モーリス・ルイス《ワイン》1958年
ルイ・カーヌ 《Work8》2013年