水彩画教室のスケッチ取材で出かけた岐阜県下呂市の旧飛騨街道の「飛騨金山筋骨巡り」では、ひと昔前の町民の暮しを物語る用具なども数多く目にすることができました。描いたのは、仕事を終えた体を癒す風呂桶と銭湯のロッカー(いずれも10号)です。
風呂桶は木製や鋳物製でしたが、木の国とあって檜風呂が多かったらしく、桶には外付けの湯沸かし窯とを繋ぐ穴が2つ見えます。
僕が少年のころ住んだ家の風呂は、製鋳物のいわゆる「五右衛門風呂」。直焚きの焚口にマキをくべるのが僕の仕事でした。
銭湯は町民の憩いと楽しみの場。僕も学生時代や単身赴任時代には、しょっちゅう利用しました。「小さな石鹸 カタカタなった」。歌「神田川」は今も口ずさみます。