風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

楽書き雑記「名古屋・名城公園フラワープラザで『名古屋朝顔まつり』を初めて見てきました」

 

昨今では存在感が薄くなったとはいえ、僕の頭の中にある夏の花といえばやっぱり朝顔です。子どものころ自分で育てた花の第1号は朝顔、東京での単身赴任時代は入谷の朝顔市で買ってきた鉢植えをベランダに飾ったものです。

名古屋・名城公園のフラワープラザで開かれている「名古屋朝顔」という独特な仕立て方をした「第30回名古屋朝顔まつり」を25日午前中に見てきました。
名古屋朝顔は数多い名古屋の伝統文化の一つと聞いてはいましたが、愛好家の成果が並ぶ作品展を見たのは初めてでした。28日まで、入場無料です。

 名古屋朝顔の正式名称は「名古屋式盆養切込みづくり大輪朝顔」。100年以上前から庶民の間で栽培されてきたといい、現在も愛好家団体の名古屋朝顔会が伝統を守っているそうです。

特徴は朝顔の蔓を伸ばさないように育てることで、大輪の直径は15~20㌢にもなります。福助人形のような形ですが、花や葉などの姿や鉢との調和を見るのが鑑賞のポイントだとか。

会場には愛好家らが丹精込めて育てた朝顔が100鉢以上。赤や青、白、縞模様などの大輪を1~2輪ずつ咲かせており、なかなかのものです。

余談ですが、僕は祭りが始まった24日の午後にもここを訪れたのですが、25日午前に出直してきたのでした。
というのは―――。

24日午後1時過ぎに訪れた時、会場に展示されていたのはテーブルの端にわずか10数鉢。
そこで、受付にいた名古屋朝顔会の係りの人たちに質問しました。「展示作品が揃わなかったのですか?」と。
考えれば考えるほど、失礼な問いかけだったと思います。

でも、係りの人は丁寧に答えてくれました。
「明日のために、もう鉢を移動させました。きれいな花を見てもらえるのは午前中だけですから」
「チラシにもそのように書いてあります。それに名古屋朝顔まつりは、一般的な朝顔市とは違いますから」

チラシを見ると、展示時間は「午前10時~正午」とあり、正午の文字を赤くしてあります。僕はチラシを見ておらず、ネットで見た会期だけを憶えていました。それに「花を見るなら朝のうち。とりわけ朝顔は名前通り朝の花」といった常識を忘れていたのです。
恥ずかしく、まさに赤面の思いでした。

午前中の展示が終わると、別の部屋に運んで咲いていた花を取り除き、残っている蕾が開花するように光を当て、翌朝、新しい花がきれいに咲いている鉢だけを展示テーブルに並べるのだとか。だから別室には会員が持ち寄った200~300鉢の花を用意してあるそうです。

「水やりのタイミングや気温への対応などに気を使います。そうしたことができる会場があることに感謝しています」と会長さん。名古屋朝顔の奥深さと、生き物を扱う展覧会の大変さを改めて知りました。


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