風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

楽書き雑記「巡回型給餌のネコおじさん」

 NHKのBSプレミアム「岩合光昭の世界ネコ歩き」は、人気番組のひとつですね。動物写真家・岩合さんがネコ目線でレンズを向けるネコたちを見ていると、楽しくなります。それに、どの街でも毎日ネコたちにエサを与えたり、話しかけている「ネコおばさん」「ネコおじさん」の存在が番組を盛り上げているようです。
先日散策していた名古屋市内の比較的広い公園でも、そんな「ネコおじさん」のひとりに出会いました。

自転車でやってきた男性が茂みに呼び声をかけると、1匹のネコが飛び出してきて男性の前に座りました。男性は荷台からプラスチックの皿とキャットフーズを取り出し「さあ、食べな」。

食べる間、金ブラシで毛をブラッシング。ネコが食べ終え、ゴロンと横になると腹や胸の触診でもするようになでたり、何やら話しかけています。
近くに住家はあまりなく、ネコは漁港やネコの街で知られる尾道などのような「ネコの集会所」は見当たりません。園内の散策路で見かけても、人間が近づくと茂みに消えます。だから、男性もこうした「巡回型給餌」をしているようです。

「この公園にネコがどのくらい棲んでいるのかって?わからないなあ。私がエサをやっているのは7・8匹だけど、他の人もやっているようだから」
「ネコの名前?シロとかクロとかミケとかチビとか、適当に付けている。そう呼べば近寄ってくるから」
こう話す間も、ネコをなでる手はとまりません。
僕は「なぜ、こうしたことを続けているのですか」と質問しかけてやめました。
男性の優しく楽しげな表情に、理由や理屈など必要ない、と思ったからです。
「シロ、またな」。男性はネコに声をかけると、別のネコが待つ方へと自転車を走らせて行きました。

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