わがYB125SP号はツーリングペースに合わせるために
フロントスプロケットを定番の歯数15Tへ変更して運用している
わけだが、加速と登坂能力が少々犠牲になってる。
そこで試し買いしてた社外品のリアスプロケットを導入してみる
事にしたよ。
id=21835231714(リア)雅马哈-41齿
id=26802256563(フロント)14齿+锁片
F(前)R(後)の二次減速比を計算してみると
F14T・R43T 3.071 純正状態 1、2速がすぐに吹けきり忙しい。
F14T・R41T 2.929 もしかして丁度良いか?
F15T・R43T 2.867 快速域は楽だけど、登坂が少し苦手。
YBR系などリアホイール18インチ仕様の場合はどうか?
タイヤ含めての減速比はYBとちがうけれど・・・
F14T・R45T 3.214 純正状態
F14T・R43T 3.071 FはYBR純正、RはYB純正
F15T・R46T 3.067 かなり快適だった
F15T・R45T 3.00 登坂は苦手になっていた
経験ではF15TはYB同様に登坂が苦手に感じたので、当時は
F15T・R46T 減速比3.067に変えて快適にだったよ。
F14T、R41Tを試しに付けてみた。
チェーンのコマ数はそのまま118コマで、後へ引っ張ると適正張
り具合に収まった。
最近チェーンラインが真っ直ぐなのか気になってたので、ホムセ
ンで買ったアルミ棒でチェーンラインを目視調整してみたよ。
5mm×10mm×300mmのアルミ棒。
リアスプロケットの表面にペタリと押し付ける。
前側の先端が後側と同じになるようにホイールの左右引きアジャ
スターを調整してみた。
左の目盛位置。
右の目盛位置。
目盛が左右で約2.5mmほどズレているのが分かった。
次回も少し気にしながら調整しようと思った。
試走してきた。
いつもの山坂道ルートを走ってきたら、今までよりも加速・登坂
共に向上したのが良く分かる。
大変走りやすい印象で、軽く謎林道を入り込んでみても困るような
ギア比では無かったよ。
謎林道の奥は落石と倒木で塞がれていて、途中で諦めた。w
1~2速はF15Tよりも使いやすい印象。
5速4500回転で60㎞/h、4速5200回転で60㎞/hになり、再加速
時が丁度トルクピーク~パワーピークに入るので、瞬発力が
今までよりも良くなった。
貯水池で休憩。
今日は晴天で気温はあまり高くなく、夏の北海道に似た感じだ。
日陰は肌寒く、日向は暖かく、走ると涼しいか寒い。
個人的な印象では、南関東の道路事情に合ったスプロケ比だと
思う。
純正F14Tから15Tに変えて加速や登坂に不満を感じ始めたら、
F14T(純正)・R41T(社外品)に変えてみると良いだろう。
曇りのち雨の天気予報なのでツーリングには行かずに、前か
ら構想していた我がYB125SPのクラッチ強化を実行してみたよ。
今まで臨時でクラッチスプリングにシムを入れた疑似強化で過
ごしていたが、先週のクラッチ交換お手伝いで道具も感覚も残
っているのだ。
随分前に輸入しておいた強化クラッチセットで、これに変えると
クラッチプレートとフリクションプレートが1枚ずつ増えて、
高負荷に耐えられるようになる。
補修用のクラッチプレート・フリクションプレートは中国ホンダ
のCG150用が流用可能で、他にフリクションプレートだけは
YB/YBR/YX/XTZ125系やCG125用、日本国内ではAPEと同じ
大きさなら使える。
また建設社のJS125用もこれらと共通寸法仕様だよ。
単体だと差を判断しにくいプレッシャープレートとクラッチボ
スの厚さの差。
入手した物に誤納納品が無いか、実測確認しておくと良い。
(端のため、測定値に誤差は生じるけれどプレッシャープレート
は0.9㎜差、ボスは0.8㎜差がある)
なお純正4枚型と強化5枚型の互換性はフリクションプレートと
スプリングボルトだけなので、作業中に互いが混ざったり面倒
になってクラッチボスだけ純正を残して他を強化品に換える等の
作業をすると動作不良を起こす。
各部寸法(厚み)には意味があるのだ。
詳しい作業手順書を書くつもりは無いので、要点だけ書き散ら
すよ。
まず、入手したセットをいったんばらしてから、クラッチボスと
プレッシャープレートの各部を観察してバリを取る作業をする。
これをやらないと、場合によってはクラッチの入り切り動作が
円滑にならなくなり切り切れない、または繋がりきれない現象が
起きる可能性がある。
ひと手間かける事で後から再度開けて作業しなくて済む。
カッターや目の細かいヤスリなどで丁寧にバリを取り除いて
から洗浄しておくと良い。
ステップが邪魔なので一時的に外してよけておく。
これでクラッチカバーが外しやすくなるのだ。
カバー固定ボルトなどは付いてた順番に並べると良い。
3種類の長さがあるから、その辺にポイと置くと後でどこだっけ?
て悩んでしまう。w
エンジンオイルは前日に抜いておいた。
少し残ってる分が垂れるから、下に養生しないと地面が油だらけ
になってしまうのだ。
開けたついでにオイルストレーナーを確認。
ストレーナーにゴミが溜まっていたら掃除して戻すと良い。
方向に注意。
クラッチスプリングボルトを外して各クラッチ板をまとめて抜く。
これが今後、5枚仕様に変わるのだ。
スチールボールに注意。
穴の中のスチールボールをうっかり無くすとクラッチ機能が動作
しなくなるので、奥にでも押し戻しておく。
強化クラッチセットのスプリング。
左が純正で右が強化版。
強化セットのスプリングは線径が太くて少しだけ短い。
ちょっと実験してみた。
強化クラッチセットの中身だけ組んでみたけれど、噛み合わせの
突起が浅くて機能しない。
やはりセット全部を交換しないと寸法が合わないのだ。
ロックワッシャーを起こす。
マイナスドライバーを叩きこんだり色々工夫して曲げ戻すのだ。
ナットが回る程度まで平らにすればヨシ。
強化クラッチに交換する時は、この工具が必要だよ。
ウオーターポンププライヤーとクラッチホルダー。
共に安物で十分で輸入工具屋さんや通販で入手可能。
某XTZ125愛用者さんはアストロプロダクツのAP M/Cクラッチ
ロックプライヤーをご愛用で、何度も作業しているところを見る
と、けっこう使いやすいみたいだ。
クラッチボスを外す。
19mmのナットはきつく締まってるから、柄の長い工具が有利。
ボスの裏側、つまりプライマリードリブンギアの表に厚手のワッ
シャーがあるはず。
ポロっと落として組む時に入れていないと重大故障の原因になる。
強化セットのクラッチボスを組んだらロックワッシャーとナット
を仮組する。
ナットの指定トルクは60Nmなんだけど、どうもこれがかなり
きつい。
脱脂してトルクを探りながら調べた結果、40Nmもあれば十分な
トルクだと判明した。
実は他の誰かが思い切り締めてシャフトを折ってしまって、
廃車になった経緯を知ってるので、怖くて指定トルクに出来ない
のだ。
40Nmでもロックワッシャーが緩み止めになるから、自己責任で
この値に決定したよ。
固定ナットを本締めする。(俺は40Nmにした)
クラッチホルダーの柄が短くて固定できないから、延長パイプ
を事前に用意した方が良いだろう。
使ったのはホムセンの組み立て家具、ヤザキのイレクターパイプ
で、直径28mm、長さ450mm物。(198円くらい)
端に埋め込み蓋(38円)を入れると様になる。w
ロックワッシャーを曲げる。
ウオーターポンププライヤーが一番使いやすい。
プレート類を組んでみた。
凸凹の深さもこれなら問題なし。
クラッチプレートを組む時は裏表に注意。
プレス加工のエッシが立ってる側(端が鋭くなってる)を表にして
装着する。ヤスリで全部の端をバリ取りの要領で滑らかにするなら
裏表が気にしなくて済むけれど、面倒だからなあ。
純正のアジャスターボルト・アジャスタースクリュー(プッシュ
ロッド)などを強化プレッシャープレートに移しておき、組む前
にアジャスターは緩めにセットしておく。
スプリングボルトの指定トルクは6Nm。
適当なアルミ板をギアに噛ませて回り止めするか、クラッチクラ
ウンを手で押さえながら締める。
むやみに締めすぎてナメてしまって終了した人も居るから、かなり
重要な作業だ。
クラッチ調整。
ロックナットを緩めてからアジャスタースクリューを回して、
切り位置を決定するのだ。
クラッチレバーを軽く握って遊びが無くなる場所、つまり切れ
始めの時に上の凸部と下のリターンスプリングの引っ掛け溝が
一致する付近が適正位置になるようにアジャスタースクリューを
調整する。
後からゼファー750純正クラッチケーブルを流用する予定があるな
ら、この機会に溝位置よりわずか約2mm程度右側に凸部をセッ
トすると、純正も流用もケーブル自体の遊び調整機構の範囲に
収まる。
アジャスタースクリューを何度か調整して、位置決めしたら
ロックナットを仮に締めこむ。
そして今度はクラッチレバーをしっかり握るとクラッチ板が離れ
る動作を目視確認できるはず。
ロックナットの指定トルクは8Nm。 この調整を後からやり直
すには、再度オイルを抜いてカバーを外す必要があるので、ちゃ
んと追い込んだ方が良い。
作業忘れが無いか確認後、クラッチカバーを組み付ける。
位置決め用ダウエルピンは2か所ある。
これも知らずに脱落させて、後から地面に転がってるのを発見し
ても、また開けなければならないので注意。
クラッチカバー内のオイルシール。
もしもこのオイルシールが破れなど破損していたら、TT-R125
用の部品番号で入手できるから交換すれば良い。
実は中国人工員がいい加減な作業で無理やり押し込んで、オイル
シールを壊した車体が何体か出回っているのだ。w
オイルシール破損の一例。
オイルシールから外れたスプリングバンド。
クラッチカバーを外して中を見た時にクランク軸の先端
にこんなバンドが引っかかっていたら、オイルシール破損
が原因なのでTT-R125の同型部品を購入して交換するべき
である。
エンジン全体へのオイル圧送に関係するオイルシールな
ので、オイル圧の低下の原因になって故障を起こす可能性
があるのだ。
カバーを装着する時は、オイルシールとシャフトを合わせる
ようにしながら真っ直ぐ押すのがコツ。
ダウエルピンと共に位置は決定される。
クラッチカバーとセルモーターのボルトの指定トルクは10Nm。
後のアース線も忘れずに共締めしておく事。
後は外したステップを組んでから、新品のエンジンオイルを投入。
以上が大まかな注意点で、もしも不慣れならば必ずパーツカタ
ログや2005年式YBRのサービスマニュアルを良く見て、構造と
作業要領を理解してから行ってください。
このページだけで出来るのは他の車種でのクラッチ分解経験者だけ
だと思うよ。
XTZ125Eで強化クラッチ化している作業動画があるので、合わ
せて見ると良いだろう。
https://www.youtube.com/watch?v=0QpbRNE-hm8
さて、作業が終わってひと回りしてきたら違いに驚いたよ。
スパッとクラッチがつながるし、走り始めの押し出し感が臨時の
クラッチ強化小細工よりもハッキリしている。
ボアアップ等した時は効果絶大だと思われるし、強化クラッチ化
は体感できる改造だと思う。
特に大荷物なキャンピングやアドベンチャー系改造には有利だと
思うね~。
残念な事に雨が降り出して、本日のおバイクいじりは終了。
有意義な休日であった。
連休中の作業などで部品箱からハイカムが出て来たから
我がYB号に付けてみたよ。
思い立ったら吉日、鉄は熱いうちに打て、だがしかし気温
が高くなる前にやれってな具合。w
検索用語 天剑125高角度凸轮轴
交換作業の詳細は割愛させて頂くけど、YBR125に施工した時の
記事を通読すると分かるはずなので、以下のリンクを参照して
から本記事を読むと理解しやすい。
ハイカムにしてみた 奥側ベアリングは抜く必要なしになったか
ら全体像だけ見ると良い。
自作ベアリングプーラー この作業で奥側ベアリングを抜く手間
が省ける。
ハイカムで走ってみた YBRの時の感想だけどYBとほとんど変わ
らなかった。
ローターカバー交換 YB125SP他、2013年式以降のYBR系やYX、
XTZ等はローターカバーの交換を推奨します。これをやらないと
オイル抜いたりすったもんだする。
さてと、今回は以前と比べて随分楽で早く交換できたから、少し
説明してみよう。
カムシャフトのリテーナーを外す。
ここまでたどり着くにはYBRの記事やサービスマニュアルを見れ
ば良い。
今回YB125SPは手で純正カムシャフトが抜けた。
真っ直ぐ引っ張ったらスポッ! って。w
もしも少し固いなら適当なM8ボルトをねじ込んで引っ張ってみる
と良い。
これで抜けないとなると・・・
スライディングハンマー方式を試して。
M8ボルト・ワッシャの他にホムセンの建築資材コーナーで見つ
けた安くて何だか知らないけれど重い部品を使ってコンコンと
往復させて抜く。
交換後のタイミングチェーンかけ、タペット隙間調整などは
当たり前に丁寧な作業と確認を。
と言う感じで超簡単な説明だったが、YBRの時と比べて随分早く
作業が出来たよ。
始動後は問題ないふけ上がりであるが、前回同様にメカノイズは
少し大きくなった。
アイドリングが低くなったのでキャブレターのアイドリング調整
スクリューで上げておいた。
試走に行ってきたよ。
ハイカムの試験に丁度良いコースが思い浮かばないので、久しぶ
りに裏ヤビツ越え。
自殺騒ぎで有名になった菜の花台でトイレ休憩。
手を合わせてから使ったよ。
ドライブインで昼食。
値段を考えると、もう少し先へ進んで中華食堂 黄金(こがね)
の方が良かったかなぁ・・・w
やって来たのは集落 寄(やどりぎ)。
今年も鯉のぼりを並べていた。
全然ハイカムの試走レポートじゃないと思うだろう。
最後に書くよ。w
突き当りまで来た。
ここまで来るとかなり涼しいのだ。
帰路のこの景色を見よ!
この直線の坂道や道中のワインディング路がエンジンの調子を
みるのに都合が良い。
ざっと感想を。
・エンジンヘッドからのメカノイズが増える。YBRの時と同様で、
カシャカシャ音がするけど、不具合音では無くてカム山形状の違い
で五月蠅くなっている。
・4000回転以上からの力が増した。
この特性の感じになる。
だから登り坂で回転を落とさないギアを選ぶとグングン上がれる。
・定速走行からの再加速が増しになったので、面白くなって開け
気味になってしまう。
・1JP型CDIの特性を感じさせないくらい7000回転以上の吹けあ
がりが強い。
・走行中のメカノイズが一番目立つのは下り坂でアクセル全閉時
のエンジンブレーキ中。
総合的に見てYBだったらカフェレーサー風に改造し車体にマッ
チした走り具合だと思う。
メカノイズが増える欠点はあるけど、これがまた「味」になるから
意外と良い。
古風な外観には古風な音なのだ。w
もちろんYBRやYXなどロードスポーツ風デザインならなお似合う
エンジンフィーリングかな。
帰路で再度裏ヤビツを走り、休憩中に油温を確認してみた。
特に問題になる高温になってない。
プラグチェック。
ハイカムにしただけでキャブの燃調はいじっていないけど、
かなり綺麗な燃焼状態だと思うよ。
以上、YBRに続いてYBにもハイカムを使ってみたお話でした。
急に暑くなってびっくりだねー。
猛暑になってしまうとバイクいじりが辛くなるので、昨日は朝か
ら隠し持っていたネタを実行したのだ。
以前、タオバオで見つけて買っておいたYBR系エンジン用の
「ローラーロッカーアーム」。検索用語「YBR125静音摇臂」
id=528068611751 id=542527578537
普通のロッカーアームはカムとの接触・摺動面が板状のパドル
形だけど、これはベアリングを介して摺動するので摺動ロスが
少ないらしい。
中国ホンダのCBF125や昨今のカブ・グロム系で正式採用された
低燃費・静音を目的とした仕様で、中国ヤマハのYS125などブル
ーコアエンジンにも採用されているが、なぜかYBR系エンジン用
が売られていたのだ。
何か他車種で載せているのか調べてみたけど出所は不明である。
パーツクリーナーで掃除してからエンジンオイル漬けにし、
ベアリングを回して浸透させておいたよ。
詳しい取付解説は無理なので、今回YB125SPで発覚した難所
と対策だけを羅列してみる。
YBRのサービスマニュアルやパーツカタログを熟読し、構造を
理解すれば出来るレベルで、既にエンジンを分解・組み立てし
たりの経験があれば尚よし。
旧型セロー225エンジンのヘッド関係をいじった経験があれば、
似た構造なので簡単だと思うよ。
まず、邪魔ものを全て外す。
マフラー、キャブレター、キャニスター、上部エンジンハンガー。
とにかく圧縮上死点を出す。
我がYB号はローターカバーを旧型YBR用に交換しているので、
サービスホールを開ければローターナットを固定できるのだ。
カムチェーンを介して固定されたカムスプロケットのボルトを
緩める。
今回新たに工夫した印。
組む時に最初に掛ける箇所にも印を付けてみたら、すごく早くて
簡単に正しい位置を決める事が出来た。
事前に用意した冶具。
以前、カムシャフトのベアリングを抜くために作ったベアリング
プーラーをロッカーアームシャフト抜きに転用してみる事にした。
ところが作った冶具をどこかへポイと仕舞ったの最後に、行方不
明になったのだ。w
結局、急ごしらえの抜き冶具を使う。
水道管の継手を40mmに切って、M6・80mmの長ボルトとワッ
シャーを適当に組み合わせた物。
これで吸気側は簡単に抜く事ができたよ。
問題は排気側のこの部分。
ヘッド固定ボルトが邪魔をして、そのまま抜けなのだ。
該当箇所のボルトを抜こうとすると・・・
上部のフレームに当たって抜けきれない。
先人の教えを参考に、工夫して抜く事ができたよ。
この様に、ヘッドを固定しているボルトを全部ゆるめてから、
ヘッドを少し持ち上げて(ダウエルピンから外れる程度)、
斜めにしながらボルトを抜く。
上部に配線ハーネスもあるので、これも少し避けながらやれば
できるはず。
やっと抜けたから、いよいよ排気側のロッカーアームシャフト
を抜く。
段差があったので冶具の筒の一部を削って真っ直ぐ抜けるように
工夫しておいた。
追記:後日別の治具でシャフトを抜く方法を実行してみた。
L字鋼材を渡しても使えた。
この方法でも抜ける。
シャフトは完全に抜かなくてもロッカーアームは自重で外れる
から、この方法でも作業は可能だと分かったよ。
ただし、スパナの操作回数が多いので疲れるから、鉄鋼材の
スチール・フラットバーで踏ん張り板を作って方が楽だと思う。
これならナットをグルグル回す事が出来て作業が早くなる。
さて、シャフトが抜けたのでロッカーアームをヘッドから抜こう
としてみたけど、今度はバルブスプリングが邪魔をして抜けない。
カムシャフトの穴から抜いてみる事にしたよ。
カムシャフトは丁度M8のボルト穴があるので、既に抜いたヘッド
固定ボルトを仮にねじ込んで真っ直ぐ引いてみたところ、スポっと
抜けてくれた。これは簡単。
大穴が開いたおかげで、ここから取り出す事ができた。
ちょっと知恵の輪みたいになるけどね。
ロッカーアームのタペットアジャスターボルトとナットを事前に
外しておくと更にやりやすい。
取り外した純正ロッカーアームと比較。
採寸比較した結果、問題は無さそうだった。
ローラーロッカーアームの取付は逆順番。
ロッカーアームシャフトはM6ボルトをねじ込んでからハンマー
で少しずつ叩き入れる。
六角穴付きボルト2か所を仮に固定しておくとやりやすい。
シャフトは意外と奥まで入るのだ。
ドン突き(突き当り)まで入れる。
無事にローラーロッカーアームが付いたよ。
後は他の部品をどんどん元に戻す。
参考トルク値
ヘッド固定ボルト 22Nm
ヘッド固定M6六角穴付ボルト 10Nm
タペットアジャスターナット 8Nm
カムシャフトリテーナ キャップボルト 10Nm
カムスプロケット固定ボルト 20Nm
カムチェーンテンショナー固定ボルト 10Nm(フタは8Nm)
エンジンハンガー 38Nm
タペット隙間調整はCBF125の例も参考に、YBR系標準でも
問題ない事を確認したよ。
タペット隙間
IN 0.1mm(標準0.08~0.12) (CBF125は0.08)
OUT 0.12mm(標準0.10~0.14) (CBF125は 0.12)
タペット隙間調整後の様子。
吸気側。
気になったのがロッカーアームとタペット間が少し狭く見える
事だが・・・
カムシャフトを回して押し状態にしてみたところ、問題無く
アジャスタースクリューのみの接触状態で開閉する事を確認した。
排気側。
こっちは見た目は普通で動作も問題無しだったよ。
タペット隙間調整が終わったら何度もマグネットローターを反時
計回りに回して引っかかりや衝突が起きないかチェックする。
大丈夫だったら最後の確認として「CDIのコネクタをいったん
抜いて」からセルモーターを回してみる。
カンカンとか衝突異音が起きなければ大丈夫なはずだ。
CDIのコネクタを忘れずにはめる。
キャブレター他を積んでから始動してみた。
一発でエンジンがかかり、異音も起きない。
なぜかアイドリングが約300回転高くなった。
これは後で摺動ロスが減った証拠だと分かった。
暖気をしながら聴診器(サウンドスコープ)で各所の音に聞き耳
を立ててみたけど、異常な音は発生していないので成功だと思う。
軽くその辺を一周してみたけど異常な動作は起きなかった。
さて一夜明けて、本格的な試走をしてきたよ。
信号の少ない田舎の国道をメインに枝道や快走路を徘徊してきた。
山奥は新緑が眩しい季節になったね。
約240㎞ほど徘徊してきて、帰りにガソリンを入れる。
結果、燃費は49㎞/lって好成績をマークした。
出発直前に入れた時の燃費は46㎞/lだったので、一応燃費向上
となったようだ。
ローラーロッカーアームの感触
・3千回転からの粘りマシマシで5速でも加速する。
・7.5千回転以上は1JP型CDI特性に邪魔されて少しダルイ。
・エンブレが軽くなったのでギアチェンジが楽。曲がり角、3速で
回れる事がある。
・主に低回転での摺動ロスが減ったおかげか、町中で4速・5速を
多用しても粘り強く走る。
・5速5~7千回転での定速走行時のエンジン音は少し静かになって
長時間でも耳が疲れにくい。
・トコトコ低燃費路線に合うだろうが高回転を好む人には不向き。
・始動直後のアイドリングが低くても不安定にならない。
交換の苦労の割りに激的な性能向上とはならないけれど、昨今
の流行りの通り、細かい積み重ねが低燃費や環境対策になってる
実情を見ると、こんな部品でも使える事は確かなようだ。
売り文句に「静音」と書いてあるのも、その通りだった。
道路事情もあるだろうが、比較的平地で信号が少ない地域などでは
省エネに役立つだろう。
実は先人が一人居て燃費は向上したらしいし、耐久試験みたいに
往復600㎞以上を走りきっていた。
【後日談 追記】
ローラーロッカーアームは少し高回転が苦手と思い込んでいたけ
れど、ずいぶん経ってから旧型YBR用CDIの5VL-11型と組み合わ
せてみたところ、苦手な感じが解消された。
純正CDIの1JP型だと7000回転付近から回転上昇が緩やかに
なって少し五月蠅かったけれど、欧二(国二)型直流CDIに
換えた途端、9000回転までストレス無しで回るようになった。
ローラーロッカーアームと5VL-11型CDIの相性は良いみたい。
最初からローラーロッカーアーム仕様に設計された中国ホンダの
CBF125をちょっと調べみてみた。
カムシャフトの山(カムプロファイル)を比較してみると、YBR
の急峻な下り形状に対してCBFは滑らかだ。山の形もなだらかで
尖がっていない。
想像ではYBRのカムプロファイルのままローラーロッカーアーム
を使うと閉じ始めの部分で高回転だと密着せずに飛び越える現象
(ジャンピング)が起きるんじゃないのかな?と思い込んでたが、
CDI変更で不安は消えた。
ワンカムOHVエンジンのCG/CGL125用で人気の改造用ローラ
ーロッカーアームもあるけれど、なぜかCG系だと高回転まで回る。
CG系は普通のスリッパー式だけれどカム山がなだらかなので、
ローラーロッカーアームに変えてもあまり影響しないみたい。
ローラーロッカーアーム仕様であるYS125/150はどうか?
やはりカム山がなだらかで尖っていない。
YB/YBRにローラーロッカーアームは極低回転域から約6500
回転までは極めて円滑でロスが低くなった分、トルク増しになる
のは見逃せない。
純正CDIはキャブトンマフラーなどで低音ドコドコサウンドを楽
しみながら流すようなSR400的運用方法ならば、けっこう合って
ると思う。
省燃費も含めて早めのシフトアップや安全速度走行が好きならば
良い部品だ。
高回転で回すのが大好きとかなら旧型CDIの5VL-11【欧二 直流】
を一緒に使ったり、ハイカムの方が改造効果は有利だと思うよ。
今回はローラーロッカーアームを交換する目的というよりか、
一度エンジンを下ろさなくても腰上を分解整備できるか検証して
みたかった狙いがある。今後、なにかのきっかけでシリンダーや
ピストンを整備する時に慌てないようにね。w
以上、謎のローラーロッカーアーム体験記でした。
昨夜、ブログ更新してからタオバオのキャブレター関係を
徘徊していたら、なぜかネジ切り加工用のタップを売る店が
目に入った。 id=13563031996
キャブのバカネジの修正用か?
ニードルジェットホルダーを加工するためのタップだった。
メインジェットが付く筒状の部品がニードルジェットホルダー。
説明書きを翻訳機にかけながら要約してみたら、こんな説明
だった。
「ニードルジェットホルダーの内壁を螺旋構造にする事でガソリ
ンの粒子を細かくさせる。ガソリン霧化が促進されて燃料効率が
上がり、始動性や加速特性が改善される」
どうやらM3のタップを使って中にネジ山をつくり、螺旋と凸凹が
霧化を促進させるって塩梅らしい。
店の購入者コメントを見ると、こんな感想が書かれていたよ。
「好评,摩托车提速更快了!!」
(意訳:いい。バイクがさらに速くなった!!)
これはたぶん加速が良くなっただけだろう。
最高速は減速比と回転数で決定されるから、激的に上がるはずが
ない。w
というわけで手元にあるM3タップで加工できると思い立つが、
もしも逆効果が起きたら補修用ニードルジェットホルダーを入手
しなければならない。
ニードルジェットホルダー検索用語 「化油器PZ泡沫管」
5元(約110円 現在)
愛用のPZ系キャブの物が入手可能だと分かったから、もう怖いも
のは無い。
夜中に室内でコリコリとM3のタップを立てたのだ。w
ニードルジェットホルダーの内径を測ると2.7mmだったので、
M3タップの下穴径に適合する。
説明書きでは深さ18mmまでネジ山を切ると書かれていたけど、
心配なので14mmくらいで止めておいた。
切り粉をパーツクリーナーで綺麗に洗う。
今日になって帰宅後、暗い中で取付作業を行って試走してみた。
結果、すごく変化を感じ取る事が起きたよ。
・全体のトルクを太くなった。
・加速が明らかに向上した。
・濃いめの燃調と違って吹け上がり特性が緩慢になる事が無い。
・いつもの坂道で3速登坂が4速登坂で可能になった。
説明に従うとパイロットスクリューを0.5~1回転締めこんで(薄く
する)から後は微調整との事なので、吹け上がりとトルクのバラン
スを微調整した結果、PZ系キャブでは1/8~1/4回転程度の締め込み
程度で具合が良い感じ。
実はキャブの霧化促進って色々な手法があるらしく、有名なのは
ケンソー・バクダンキットやヨシムラMJNシステムなどがある。
しかし、まさかニードルジェットホルダーにタップを立てる技は
思いつかなかったなあ。
面白いし、実際体感できる効果が起きたので夢ではないみたい。w
短距離な試走だったがプラグを確認すると良好で、ジェット類
の再調整はしないで済む感じだね。
気づいたのは外輪の不完全燃焼の細かいススが無くなった事。
改造前は指で擦ると分かる程度のススが付着してたので、燃焼
促進効果は間違いないだろう。
さて、YB/YBR系の純正BS25やVM22型キャブでの応用は可能
だ。
ニードルジェットホルダーの内径は2.7mmだからM3タップで
良い。エアーブリード穴の配置から判断すると、深さは10mm
でOKな感じだったよ。
メインジェット類の交換などの燃調を必要としないので意外と
気軽な加工だ。
パイロットスクリューの微調整に関しては個体差があるので絶好調
ならそのままか、当ブログ内の「パイロットスクリュー調整」に
従って再調整すると良いだろう。
追記1:コメントで純正キャブBS25を加工して問題は出ていないと
いう報告があった。
後日、我がYB号に搭載運用しているVM22キャブの加工も効果は
出たよ。
追記2:メインジェットにタップを立ててみたらトルクアップな
効果が起きたという報告を読者様からいただいた。
乱流が起きて混合気の霧が細かくなるのかな?
両方、一応自己責任で加工してくだされ。
小物輸入に忍ばせていた物を日曜日に装着しておいたのだ。
サイドスタンド用の幅広ゲタとリアブレーキペダル用の幅広ふみ
板。
元々はYS125/150やYBR150用の踏み板で、どうせYBも似たよ
うな寸法だろうと思って博打買いしてみた。
サイドスタンド踏み板 45元
天剑YBR天戟天隼飞致125/150 id=561423335834
ブレーキ踏み板(YBR250用もある)45元
YS150飞致150/125/250 天剑150/250 id=560665936869
実は最初に付けてたサイドスタンド用は使ってるうちにボルト
が緩みやすくて、3回ほど外れて道路にカランコロンとけたたまし
い音を立てながら転がってたのだ。w
今度は足を包み込む構造だから、きっと改善されてるだろう。
旧型は押さえる面積が少なく、裏側のボルトは緩んでも見えない。
新型を当ててみたら底板はピッタリ。
第一関門突破。
上板を当ててみる。
根元が通らず、上板がほんの少し狭かった。
俺のサイドスタンドは現在YBR125用のタオバオ購入品を付けて
いるので、たぶん純正正規寸法のスタンドと少しプレス製造の
金型が違うんだろうな。
干渉箇所を探りならがら棒ヤスリで削ってみた。
アルミなので削るのが楽で簡単だよ。
結果、ちゃんと固定できたよ!
ガタが無いように少しずつ削り込んだから、しっかり固定された。
ボルトも目視できるから緩み確認も楽になったよ。
次はブレーキペダル用踏み板。
YBのペダル形状は似たような形ではあったけれど、赤線の個所が
干渉して上手くハマらない。
元がYS125/150用なのでYB系とペダル形状が少し違うのかな?
この問題に関しては車体側のペダルを1mmくらい削ってハマる
ようにしたよ。
固定用の裏蓋。
干渉箇所があったので、ここも削った。
アルミ製だから楽に削れたよ。
結局「加工すればポン付け」ではあったけれど、元々YBやYBR
125用じゃないから45元・半完成品の材料だと思えば安いもんだ。w
広くて踏みやすい。
足を少し後退させてもしっかり踏める。
ガニ股になっても踏める!w
なにか急な事が起きても踏み外ししにくくなって、けっこう安全
面で実用的だし、実際踏みやすい。
踏み板の厚み分、ペダル表面が上がったのでつま先を少し上げる
感じになった。
ペダル受けに調整機構が無いから適当なホースを切って縦割り
し、巻き付けて結束バンドで固定してみたら具合が良くなった。
これで足首に余裕ができたよ。
見た目は実に泥臭い実用車風な部品だけれど、機能改造として
は優秀だと思う中国的な改造部品である。
YBR125の時に施工していた簡易的クラッチ強化をYB125SP
でもやってみたよ。
同型エンジンのYX125や中国版XTZ125Eにも使える手法。
最初は死蔵している5枚化強化クラッチセットを組み込むつも
りだった。
フリクションプレートが5枚、クラッチプレートが4枚の組み合
わせで、プレッシャープレートやクラッチボスの当たり面が
純正と違う寸法の専用アッシーを入手していたのだ。
補修用フリクションプレートはYBR系やCG125・CG150や
APE系と同寸なので入手容易だけれど、1.2mm厚のクラッチ
プレートだけ出所が分からず、いまいち載せ替える気が起きて
いなかった。
ところが、今回試し買いしてみたCG150用のクラッチプレートが
1.2mm厚で他の寸法・形状がYBR系に完全に合致し、強化クラッ
チセットの保守用部品が入手可能だと分かって大喜び!
しかもCG150用5枚組セットが3.5元(約75円)と来たもんだ。w
もう怖いもんは無い!!
とりあえずクラッチカバーを外してみた。
この風景はYBRで見慣れているから感動無し。
純正の部品構成。
見慣れた部品なのだ。
せっかく開けたので「簡易的な」クラッチ強化を改めて紹介し
てみる事にしたよ。(YBRでやった手法)
【クラッチスプリングシム式】
M10×1.5mm厚の「小丸」ワッシャーを4枚用意する。
「平座金 M10 小丸」という規格なので普通に売られていない
のが欠点で、一般人はモノタロウなど通販で入手するしかない。
このワッシャーを4か所あるクラッチスプリングとスプリングボ
ルトの間に入れてあげるだけだ。
これで1.5mm分、スプリングが圧縮されて押しつけが増し、
中途半端なクラッチ滑りが起きにくくなる。
『長所』
・簡単で特に調整の必要が無い。
『短所』
・小丸ワッシャー入手難で多数売りが多いから4枚だけ入手が
難しい。数十枚単位で余る。
・1.5mm厚だと少しクラッチが重くなる。
可能ならば1.2厚くらいが使いやすいと思うけれど、大型バイク
のクラッチの重さよりも軽いので1.5mm厚で問題ないだろう。
後日ネジ箱を漁っていたら内径10mmの都合の良さそうなワッ
シャーを発見した。
油圧ブレーキのバンジョー部に入れる気密用のクラッシュワッシ
ャーだと記憶してる。
何の車種用だか忘れたけれど銅にメッキしてあった。
試しに手元のクラッチアッシーに装着してみた。
厚さ1.3mmで実に都合の良い大きさだったよ。
これなら入手難な小丸ワッシャーよりも手に入りやすいし、使い
古しの中古でも十分機能は果たすので良いね。
ブレーキホースをメッシュホースに交換した時のお古でも構わ
ないから、捨てずに取って置いているなら流用可能。
ほぼ規格物の寸法だからアルミでも銅でも構わないので、M10用
を新品購入しても良いし、馴染みのバイク屋さんの金属部品のゴ
ミ箱に4個くらい転がってると思うので顔出ししたついでにお願い
して、もらって来ても良いだろう。w
『長所』
・入手性が良い。
・寸法がピッタリ。
『短所』
・特に思い当たる事なし
【クラッチプレート追加式】
これもYBRで実行してみた方法。
プレッシャープレートを外してクラッチプレートを1枚追加する
だけ。
1.5mm厚クラッチプレートの場合、前出のシム式と同じ効果
と重さになる。
プレッシャープレートとクラッチボスの噛み合わせ部の距離が
短くなって少し不安になるけれど、YBRでは問題は起きなか
った。
1.5mm厚クラッチプレートよりもシム式の方が安心感はある。
さて、今回やってみたのがCG150用1.2mm厚クラッチプレート。
あたかも1.2mm厚シムをクラッチスプリングに追加した事と
同じになるのだ。
また、噛み合わせ距離も長くなって少し安心感が増す。
『長所』
・部品入手が楽。
・アルミ製プレッシャープレートの消耗が無くなる。
『短所』
・クラッチアジャスターの調整をせねばならない。
アジャスターはこんな感じになる。
追加分の距離をアジャストスクリューで調整する必要があるのだ。
2005年式YBR125のサービスマニュアルから抜粋。
クラッチケーブルが付く腕を軽く指で押して止まった所でaとb
の位置が一致するようにアジャストスクリューを調整する指定に
なっている。
今回ここまやって、このまま1.2mm厚クラッチプレートで試走
してみたくなったのだ。
結果、かなりイイ!
1.5mm厚クラッチプレートの時と比べてクラッチレバーの重さ
があまり増えず、しかも出だしのクラッチ滑りが随分減った。
山坂道で試走してきた。
・高回転で発進してもズルズル滑る事が減った。
・坂道発進時にクラッチ滑りが減った。
・シフトダウンによるエンジンブレーキの繋がりが良くなった。
・5000回転くらいでポンと繋ぐとフロントが浮くようになった。
・もう宝くじは当たらないだろう。
今回は簡易的強化の再確認になったので、次回気が向いたら
5枚化強化クラッチセットに交換してみるつもり。
いつのなる事やら・・・w
今年は桜が駆け足で咲いては散る感じだけど、山は少し残って
いたよ。
試走ついでに屋外で屋台のウドンを食べて遠くの桜を堪能した。
なおクラッチカバーの開け方や各所の指定トルク値、作業の説
明はサービスマニュアルや他の方々のクラッチ関係の記事や当
ブログのYBRクラッチ関係を漁ってみてください。
(メモ)
クラッチカバーボルト 10Nm
クラッチスプリングボルト 6Nm
クラッチアジャスターロックナット 8Nm
オイルドレンボルト 20Nm
YBのビッグキャブ化 スロットル編でビッグキャブ化時の問題と
対策を記していたけれど、一気に解決する方法が見つかったので
紹介するよ。
タオバオで入手した「旧型YBR用スロットルケース」として
売られている物。
20元(約400円)購入品id=40649444121「单油门线」
シングルワイヤー仕様。
品番ステッカーは本物ではない。
他の種類の部品も同じ部番・検査員01、バーコードも同じで
品名だけが部品に合わせて印刷してある。w
こんな事はどうでいい。物自体が使えるかどうかが重要なのだ。
確認のために細部を観察してみたら・・・
凄いぞ、これ。
純正搭載品よりも各所が優れている。
スロットルケーブルの取り付け部は?
なんとネジ山まで切ってあり、両方のビッグキャブ用ポン付け
ケーブルを組んでみたらまったく問題なかったよ。
回り止め用のピンをYB用の位置に変えてみた。
ピン径はこんな結果なので、社外ハンドルを使う時は穴径5mmで
OKだね。
室内で動作試験をやってみた。
PZキャブレター、純正ハンドル・純正スロットルコーン・社外ス
ロットルコーン(EN/GN125用)・ヤマハ系スロットルケーブル
・ホンダ系スロットルケーブルの組み合わせで問題なくケーブル
途中のアジャストスクリューで適切なアソビ調整が出来たよ。
これでビッグキャブ化に使える完全無加工のポン付
け部品が全て判明したわけだ。
このスロットルケースの出所は明らかではないけど、想像する
に建設モーターサイクル社はヤマハ系以外に自社製品をいくつも
開発販売しているので、スロットルケースの仕様を柔軟に対応
できるよう再設計して、それが部品市場に流通しているのだろう。
中国ヤマハ正規純正品でないがゆえの、良い意味でアタリ汎用品を
入手できたわけだ。
今日は春分の日。取り付け作業をしたいところが、関東では
降雪しているのだ。
桜のつぼみがもう少しで開花するタイミングで雪。
この調子なら、平野部では上手く土日に合わせて開花するかも
しれない。
週末は朝一にスロットルケースを組んでから出かけよう。
今日はどんより曇り空だったので遠出をせずに宿題にしていた
キャブレターPZ26の燃調を追い込んでみたよ。
PZ27とほぼ寸法互換なので10分程度で換装できた。
タオバオ輸入したジェット類がそろったので実行。
手持ちの物と合わせてかなり細かい調整ができるようになった。
一番難しかったのがパイロットスクリューの調整だった。
パイロットスクリューがこんな場所なので愛用の自作ツール登場。
ドライバービットに油性ペン「マッキー極細」のキャップを
付けただけだ。
印もつけて回転数を分かりやすくしている。
色々なジェット番数を試した結果
・MJ:#90
・PJ:#35
・PS: 5/8回転開け
・JN:上から3段(中間)または
上から2.5段(2段+0.5mmシム)
以上で下から上までスンナリ上昇するセッティングになった。
ジェットニードル段数(JN)については微妙な加減で、3段
だと全体的に力強くて登坂も純正BS25キャブよりも優れてる。
JNを2段にすると一気に薄くなったので2.5段にしてみたら、これ
がまあ良い感じにふけ上がる。電気モーターみたいにヒューンと
回転上昇するので面白い。
結局最後は好みの問題になってしまった。
最後の微調整はPSで行えば良いだろう。
PS回転数が少ないのが気になるけれど、PJを#33に下げたところで
MJを#92に上げないとバランスが崩れると思うから、このままで
行こうと思うよ。
また海外のPZ26資料のデータを参照したらPS基準が1回転で、
1/4~2・1/2の範囲外ならPJ交換を指示しているので、まあまあ
の燃調になったようだ。
PZ26は結果的にアクセルワークに対して純正キャブBS25よりもキビ
キビした反応になって面白い。
PZ27よりは力強さは減ったけれど、市街地でのストレスはかなり
減る感じになった。
PZ26
・軽い吹け上がり
・再加速がスムーズ
PZ27
・力強い
・登坂が楽になる
・再加速の瞬発力が高い
・切り返しが楽
・タンデム走行や大積載条件に有利
こんな差を感じた今回のキャブレターいじりであった。
本シリーズもいよいよ最終回。
施工時のちょっとした注意点や小技をまとめてみたよ。
【PZ系キャブレターの配管関係】
ガソリンコックからの燃料ホースやフロート室内の圧力を大気圧
と同じにする大気開放ホースはここに接続。
大気開放ポートはそのまま放置しても良いけれど、埃や雨水が侵
入すると厄介なので、ホースが太くてブカブカでも被せる程度に
差し込んでおくと良い。
燃料蒸気還元装置の接続ホース。
最初は臨時で透明の耐油ホースを使ってたが、耐久性に難がある
のでちゃんとした物に変えたよ。
キタコのフューエルライン・ホース 105-051 が丁度良い。
ドレンホースにも使える。
ずれ止めバンドは9mm用がピッタリで、バイク用品店などに
キタコや武川、キジマなどの数個セットがあるし、ホムセンの
ホースや園芸用品売り場でも見かける。
俺はカインズホームで買ったが、地域のホムセンの中で最安値の
30円台だった。
ドレンホースはエンジン後部とフレームの隙間から下へ垂らす。
キャブ内のジェット類を交換する時は、ドレンボルトを緩めると
ここからフロート室内のガソリンが排出されるので、コップで
受けてタンクへ戻すとよい。
【燃調時(空燃比セッティング)の工夫】
燃調でジェット類を交換する時は、固定ボルト2本を外してから
バンドを緩める。
横倒しにするとキャブ本体を外さずに交換可能だ。
何かの拍子に部品が落下してエンジンの隙間などに落ちないよ
に、下にウエスを敷く事を強く勧めします。
スロットルバルブの扱い。
この構造をよく観察する。
バネを縮めながらワイヤーを付けたり外したりするのだ。
初めて作業する人はここで苦労するらしいけど、分かってしまえ
ば簡単な構造だよ。
ジェットニードルの固定クリップ。
これは板バネ構造。
ジェットニードルを下から押す。
押せばクリップごとジェットニードルが抜ける。
細かい燃調時(特にスロットル1/8~1/2開け時のセッティング)
のクリップ位置変更。
5段の溝の中から選ぶ。(標準は中間位置の3段目)
写真は俺が決定した燃調時でM3小丸ワッシャーを併用した。
純正エアクリとマフラー時のセッティングデータ
・メインジェット#102
・パイロットジェット#38
・ジェットニードル段数 上から2.5
・パイロットスクリュー 1・1/2回転開け
シムはバイク用品店かラジコン模型店でも買えるだろう。
細かく気にしないなら2段か3段のうちの好みの燃調でどうぞ。
固定クリップの装着。
ジェットニードルを戻したら固定クリップを浅くはめる。
スロットルバルブのスプリングで押すとそのまま底までクリップ
が移動する。
先細なラジオペンチを使わなくても簡単にセットできるのだ。
スロットルバルブ装着時は方向に注意する必要がある。
方向を厳守しないとエンジン始動直後にいきなり高回転になって
しまうのだ。
【チョークケーブルの引き回し】
運よく純正のチョークケーブルをそのまま流用できたのは良い
けれど、キャブ側の位置が変わった関係で若干長さが足りなくな
った。
このように引き回しのルートを変更すると問題なく使う事が出来
るので、引き回し変更をすると良い。
【厳冬期の始動手順について】
ビッグキャブ化によってキャブヒーターが無くなったけれど、
まったく問題なし。
アルミインテークのおかげでエンジンの廃熱が適度にキャブを
温めるため、厳冬期でも時間が経てば超安定するよ。
そして、寒い日はチョークを使って始動した方が楽なので、以下の
手順で行えば問題なし。
1:チョークレバーを引く(効かせる)。
2:スロットルを約2mmほど開けながらスタートボタンを押す。
3:エンジンがかかったら、そのまま5秒待ってチョークレバーを
戻す。
4:2000~3000回転を維持するようにスロットルを微調整。
5:30秒から1分程度で回転が上がりだすので、スロットルから
手を離してもかまわない。
6:これからが「暖気必要時間」なので温めるかゆっくり走り出す。
コツは3のチョークレバーを戻すタイミングで、初爆(最初の点火)
が起きたらチョーク動作は用済みなのだ。
ここでいつまでもチョークを効かせていると、かえってプラグにカ
ーボンが蓄積して再始動しにくくなる。
始動性の良し悪しは初爆の良し悪しであって「暖気必要時間」では
無いから「早々に点火するなら始動性は良好」と判断すればよい。
【その他の小技】
スロットルのあそびが無い時はどうする?
あそびが多い時とは逆にアジャスターナットであそびが確保でき
ない場合、臨時にスロットルパイプ(スロットルコーン)に
5~6mmくらいの穴を追加して、ワイヤーに少し余裕を持たせ
る技があるのだ。
入手したスロットルケーブルの個体差は各自で補ってください。
別売のスロットルグリップセットも使用可能。
実はヤマハ純正以外のスロットルパイプやグリップ付きセット
も流用可能なのが多い。
検索用語「摩托车油门胶手」
緊急注文した中に入れておいた物だけど、今回ビッグキャブ化
した時に装着して遊んでみたのだ。
このレトロ感あふれるグリップセットは30元(約600円)なので、
良い買い物だったよ。 id=535743310800
感触は「健康サンダル」。
冬用グローブなら問題なく良く食いついてくれるが、薄手グローブ
だと凸凹感が少し伝わってくるし素手だと痛い。w
可能なかぎりポン付けできる部品選定をしたつもりだけど、少し
工夫は必要だったなあ。
上手に組み合わせれば特殊な工具を使わずに組めるから、楽をし
たければ部品注文はケチらない方が良いだろう。
個人輸入が頼りなので、後から買い足しするにも送料・手数料や
時間が無駄にかかるのだ。
買うなら一回で済ませた方が結局早くてお得だよ。
以上で今回行ったYB125SPのビッグキャブ化シリーズはおしまい。
時々見直して加筆や修正は行うと思う。
「週刊 ビッグキャブ」編集部です。(大嘘)
今週は待ちに待ったスロットル編をお届けします。(まだ言うか?)
YBRの時にさんざん苦労して、もう二度と同じ過ちを犯さない
と誓って中華市場(タオバオ)を徘徊しまくり、やっと見つけた
スロットルケーブル。
中国ヤマハ車を請け負う建設摩托车製のJYM125の部品。
検索用語「JYM125 油门线」
参考購入品 id=554746040922
両端の形がまさに欲しい仕様なので、YB/YBR兄弟・姉妹モデル
のビッグキャブ化にピッタリだよ。
キャブレター側はPZ系やVM系キャブ他、色々な形に対応した
極ありふれた形状なのだ。
スロットルケース側は歴代YB/YBR系の固定方法。
筒の太さが約9mmなので2007年式YBR125に時に測った穴径
にポン付けで使えると思って小躍りしたもんだ。
ところが・・・
2011年式YBR以降やYBの二線式スロットルの穴は7.3mm。
穴を広げるしかないかな?って思ったけれど、今回は工夫して
簡単な解決方法を見つけた。
ゴムカバーをカッターナイフで切って、余分な部分を取り除く。
ゴムワッシャー状に加工すれば筒の部分は6mmになって使える。
さらに穴径に合わせたいならテープを巻くなり熱収縮チューブを
被せたりすれば良い。
そのまま付けてみた。
固定板のおかげで変に偏る事もないので、このままで大丈夫だっ
たよ。
ところがキャブレターに実装した結果、スロットルの「あそび」
が異常に多くて使い物にならない事に気づいたのだ。w
原因は二線式スロットルケース(右スイッチボックス)の内部
構造。
単線式だったVM22型キャブの年式に有ったスロットルストッ
パーが無い。
ストッパーが無いのでスロットルのこの部分で止まらない。
結果、素通りしてしまってワイヤーが余計にたるんであそびが
増えたんだ。
さて、どうしよう?
【YB純正スロットルケースをそのまま使う方法】
試行錯誤の結果、工夫すれば適切なあそびが出来たよ。
まず、ケーブルの固定ボルトを交換。
純正ボルトM5×10mmよりも5mm長い15mmのボルトに取り
替える。
突き出し量を増やすとスロットル側がココに当たる。
クッション用に内径5mmのホースを切って被せる。
これでショックの緩和と共に、ホースの厚み分だけあそびが
減るわけだ。
でも、まだあそびが多い・・・
今度はキャブレターのバルブトップ穴にホースを入れる。
穴径が6.2mm程度だったので外径6mmのホースを使う。
約2mmほど短く切って入れる。
これでケーブルの位置決めを確保しつつ、あたかもアウター長が
8mm延長されたようになって、あそびが減った。
さらに微調整。
ケーブルの根元にある「あそび調整用のアジャスター」で追い込
む。
8mmのロックナットを緩めてアジャスターナットを任意の位置に
変えながら、スロットルのあそびと3~5mm程度にすればOK。
我がブログ得意の「工夫すればポン付け」なのだ。
大した道具も必要ないのでこれで済ませても構わないけれど、
なんだか負けた気がするので春節明けの3月に旧型YBR用のスロッ
トルケースを注文するつもりで居る。
【小加工でポン付けする方法】
「あっちもこっちもいじってポン付けなんてイヤだ~!」と
思う人は正常な精神だ。w
そこで旧型YBRのオーナーさんの協力の元、かなりポン付けに
近い方法を実証試験してみた。
旧型YBR系のシングルワイヤー仕様のスロッルケースの穴は
現行機種と違って穴径が9.3mmなので、JYM125用ケーブルを
そのまま付ける事ができる。
検索用語「天剑125 开关 总成」
参考購入品
・id=40649444121
・id=45542060949
「单油门线」を選ぶ事
旧型YBR純正に実装してみた。
ゴムカバーを切らずにそのまま付くよ。
4mm程度隙間が開くけれど、動作上は問題なし。
気になるならゴム板やゴムワッシャーなど何かを入れて隙間を
無くせば良い。
旧型純正にはスロットルストッパーが有る。
これのおかげでスロッルケーブル固定ボルトを延長したり、キャブ
のバルブトップに長さ合わせのホースを入れる事無く、正規の
あそびが出来るようになる。
3工程も加工を省略できるので、このスロットルケースをぜひとも
入手する事をお勧めしますよ。
ところが新たな問題を発見。
スロットルケースのフタの回り止め突起の位置が違うのだ。w
使用中のハンドルの穴位置を変更するために、新たに5.5~6.0mm
の穴を開けなければならない。
じゃあ現行型のフタを使えば良いのかと当てがってみたところ、
勘合がよろしくなかった。
比較観察した結果、合わせ目の溝に少しだけ違いがあった。
解決策は旧型に似せて溝を削ると勘合出来るだろう。
これならドリルを持っていない人でも再現可能な加工だと思う。
【無加工ポン付けで使えるスロットルケース】
後日、入手したスロットルケースが今まで説明した各種加工
や工夫をしないでそのまま使えるのが分かったので追記。
ポン付けスロットルケースが凄い(リンク)を参照。
id=40649444121 「单油门线」
正規純正品を使うにしても、旧型スロットルケースを使った方式
が一番楽なのは確かだ。
ここまでの道のりは本当に長かったよ。w
【YBR125K型用に改造する方法】
ポン付けスロットルケースにはキルスイッチが無いので、これ
をYBR125Kのキルスイッチ仕様に改造するには少し手間をかける。
K型用を分解。
スタータースイッチのネジも外す。
ここまで分解する。
K型とポン付け無印との比較。
キルスイッチ固定ボスが無いので、下部ケースは旧型用を使う
事になる。
K型のコネクター。
ロック機構の向きから見てこの配線に注目。
細いドライバーか何かを差し込んでから配線を抜く。
抜いた端子のロックベロを少しだけ起こす。
これで分離完了。
上のスイッチ蓋とキルスイッチ配線を使いたい。
分解した旧型YBR用スイッチ部にK型配線を通す。
細い針金をシースに通してからK型の端子に巻き付けて、反対側
から針金を引っ張るとキルスイッチ配線がシースの中を通り抜
ける。
通り抜けたら針金を外してまた通す。
キルスイッチ配線は2本とも通す。
K型コネクターから他の配線も抜き取り、今度は旧型YBR用に通
したキルスイッチ配線を差し込む。
端子位置や向きに注意する事。
こんな感じになる。
旧型YBRコネクターからK型コネクターへ配線を移す。
ロック機構の向きを同じにして、そのまま抜いた端子位置同士で
移せばよい。
これで配線移動は完了。
防塵カバーを付ける。
なぜだか最初からキルスイッチ配線を通す溝がある。
すごく便利なポン付けスイッチ部だ。w
結束バンドで配線の根元を縛る。
これでYBR125K仕様・ビッグキャブ用の右スイッチボックスが
完成する。
旧型YBR用シングルワイヤースイッチボックス
id=40649444121 「单油门线」
YBR125K型スイッチボックス(実機の物を使うなら不要)
id=45025909032 「右边(带灭火)」(キルスイッチ付き)
★なお初期型Kの場合はCDI変更をしないとビッグキャブの特性
が満足に発揮されないので、以下を合わせて実行すると良い。
初期型YBR125K KGの点火回路研究 (リンク)
【ホンダ系のケーブルを流用する方法】
ヤマハ系ケーブルを使えば済む話なんだけど、あえてホンダ系
を使うメリットが幾つかあるのだ。
キャブ側は同じ構造だけれど、スロットル側がM10×P1.25の
ネジ込み式。
このタイプは国産ホンダ車に多く採用されているので、社外品も
含めると色々な長さを選ぶ事が可能なのだ。
ハンドルを変えてて、長さを合わせたい時に便利。
検索用語
「SDH125-46 油门线」(100㎝長 YB/YBR純正長に適合)
参考購入品 id=8928377625
「CG125 油门线」(90㎝長 ローハンドルなどに利用価値あり)
参考購入品 id=13539091636
★安価なので数種類同時購入する方法がある。
加速ポンプ付きキャブレターPZ27B用
検索用語 「WY125 油门线」で出た一覧の中から各部が同じ
な仕様の物を見つけ出して入手すると良い。
スロットル側がネジ仕様で長さが1~1.2メーターの物。
(メーター=米 と表記されている場合が多い)
ハイスロットル化も簡単。
こんな汎用のハイスロットルセットを使って、小さなヒネリ角
で大きくスロットルを開ける仕様に対応しやすく、しかも穴位
置がいくつもあるのであそびの大まかな調整も簡単なのだ。
こんなハイスロットルを使えば現行のスロットルケースをその
まま残しておく事が可能でもある。
検索用語「手把 油门座 大扭油」
アマゾンでは「ハイスロットル」で検索
旧型純正スロットルケースの穴径は9.3mmなので、ホンダ系を
そのままねじ込んでも固定できるよ。(YBR時に実証済み)
ちょっと無理やり感はある。w
小加工でセルフタッピング化。
ヤスリで溝を切ってからねじ込むとネジ山が生まれやすい。
本格的に山を付ける。
M10 ピッチ1.25mmのタップを使って穴にネジ山を切る。
色々調べた結果、工具屋アストロプロダクツが一番安い。
こんな感じでホンダ系のケーブルを使う方法があるのだ。
YBRの時にも実際に施工してみたので、選択肢のひとつと思
っておけば良いでしょう。
モンキーなどホンダミニ系のビッグキャブ用社外ケーブルで
も構わないので、色々な長さを検討してください。
【リモートチョーク式は簡単だった】
YB125SP純正のリモートチョークケーブルをそのまま使って
リモートチョーク機構式PZ27キャブレターに付ける事が可能。
ケーブルが細いので固定部分を少し太らせるために内径5mmの
ホースを30mmほど切って入れてから固定する。
ハンドル側のチョークレバーを解除した状態でキャブレター側
の遊びが無くなる位置で固定するのだ。
ハンドル側のチョークレバーを引くとキャブレター側が動く。
ちゃんとチョーク全閉位置まで動作するよ。
ただし純正状態だとハンドルチョークレバーの中のブレーキ機構
が抵抗になって操作が重い。
何度も操作すると樹脂製レバーに負担がかかって折れる心配が
あるから、ブレーキを解除すると良い。
フタ状の金具があるので、これを外す。
中からブレーキスプリングが出て来るので、スプリングを付け
ないでフタを戻せば良いだけ。
これでレバー操作が軽くなるのだ。
以上、色々なノウハウが詰まったビッグキャブ化に伴うスロッ
トル関係のまとめでした。
次回は小技などで締めたいと思うよ。
本気でやろうとすると色々なキャブレターを使う事が出来る
ビッグキャブ化。
これを書き出したらキリがないので、本ブログで実行した範囲
内をまとめてみたよ。
【PZ27を選ぶ場合】
実はチョーク機構が2種類存在する。
左はワイヤーで遠隔操作できるリモートチョーク式。
右は手で直接チョーク機構を操作する方式で単純明快。
リモートチョーク式はYB125SP標準キャブの機構と同じなので
使ってみたいね。
ところが丁度良いポン付けケーブルを探しに探した結果、見つか
らなかったけれど後日YB純正のチョークケーブルを当てがってみ
たところ、なんとか使えそうだ。
ケーブルが細いので掴み部分を太らせるために適当な耐油ホース
(内径5mm)を入れてみたら、しっかり掴んでずれる事は無かっ
た。
後日、実装試験の結果、この方式なら純正チョークケーブルをその
まま使ってチョーク動作が可能だと分かったよ。
後で完全手動式に変更したくなったら、日本国内の部品で変更
もできる。
ホンダ 16119-440-004 プレート・ステー 約500円
実際に近所のバイク屋さんで注文入手できた。
検索用語 「PZ27化油器」または「化油器CG150」など
・リモートチョーク式は「线拉风门」を選ぶ
・手動式は「手动风门」を選ぶ
参考購入店
・id=39937667489
・id=16640200852
チョーク機構変更部品
・id=36779157997
【燃料蒸気還元機構に対応したキャブレター】
前回解説したインテークの負圧ニップルを利用した還元方法
の中でオルフィス加工などが面倒と思うなら、最初から還元ポー
トが装備されているPZ27を入手すれば解決。
徳利化油器はケーヒンの提携会社なので品質は万全。
型番はCが頭に付く「CPZ27」。
検索用語 「CPZ27 化油器」
参考購入店
・id=528601294141 (チャイナマート閲覧可能)
以下はタオバオサイトで見れば閲覧が可能なので、画像のアド
レスを手打ちで打って閲覧してください。
・id=560035254676
・id=528601294141
ゴム部品とかの補修用品の入手が心配ならばメンテナンスセット
を購入すれば解決。
id=2851007802 (約600~800円)
・「150CC普通配置PZ27修理包」は円筒形バルブなしで、他
が全てそろってる。普通の整備に最適。
・「150CC完整配置PZ27修理包」を選ぶとバルブまで買える
フルセット。
★このセットに付属のメインジェットは#102、パイロットジェット
は#35だったので、ジェット類も同時に入手する時は無駄になら
ないように選定すると良い。
1000円以下なので長期的に運用する予定な場合に、ついでに購
入すると良いと思う。
【加速ポンプ付きのPZ27Bを選ぶ場合】
元々は大雑把な操作をするスクーター系オーナーのアクセル
ワークに対応するための加速ポンプ付きキャブレター。
急激にスロットルを開けた時に一瞬空気量に対して燃料が足りな
くなって「息継ぎ」を起こすのを防ぐために「急に大きく開けた
瞬間」に燃料を少し噴射して補う機構が加速ポンプ。
この加速ポンプ機構が装備されたモデルがPZ27Bなのだ。
検索用語 「PZ27B 化油器」
参考購入店
・id=10415046359
・id=40237976900 (ケーブル「五羊125油门线」も有り)
最近、このPZ27B型がアマゾンでも見かけるようになった。
単品で欲しい時は代行会社の手数料・送料の負担が無くて済む
ので利用する手もあるけど、説明がちょっと簡素しすぎて詳しい
仕様は不明。PZ26を試し買いした時は、特に品質に欠点は無かっ
たので、各自の判断で。
問題はPZ27Bに合うスロットルケーブルの入手が意外と面倒で、
なかなかYB/YBR系に合う長さや先端形状が見つからない。
色々な経験や調査の結果、ホンダ系の加速ポンプ対応スロットル
ケーブルが一番入手容易だと分かったよ。
検索用語 「WY125 油门线」で出た一覧の中から各部が同じ
な仕様の物を見つけ出して入手すると良いでしょう。
特にスロットル側がネジ仕様で長さが1~1.2メーターの物。
(メーター=米 と表記されている場合が多い)
ケーブル関係は後で書くスロットル編でもう少し詳しく説明す
る予定だよ。
【ジェット類の入手】
PZ27系に使えるメインジェットやパイロットジェットは国内
で入手可能なケーヒンPE24、PE26用が使えるけれど、どうせ
色々輸入するなら小型軽量で安価なジェット類もついでに注文
するとかなりお得だと思う。
実際に入手した6種類が中国国内送料込みで約680円。
刻印はしっかり読めて仕上がりも大丈夫だった。
参考購入店
・id=20617199653 (メインジェット)
・id=18495410681 (パイロットジェット)
特にボアアップ車や抜けの良い社外マフラーに交換した、または
予定のある人はズラーっと適当にまとめ買いしておけば、燃調時
に役立つはず。
純正エアクリと純正マフラーや社外の静かなマフラーなら
・メインジェット 100、102、105
・パイロットジェット 35、38(PZ27付属の傾向は38が最多
だけど予備品として)
という感じで良いと思うけど、細かい判断はご自分で。
次回は一番大変で苦労したスロットル関係の話を予定。
どうせ春節明けまで入手できないから、じっくり読んでいただけれ
ば幸いです。
【エンジンとキャブレターをつなぐインテークの選定】
実は旧型YBR用のアルミ製インテークがPZ系のフランジ接続
構造にピッタリなんだけど、ちょっと事情があって本物の純正
品(刻印5VL)だと具合が悪いのだ。(穴径を広げれば可)
丸印の部分が無地か「B F28」と刻印された物がPZ27系の出力
径27mmとピッタリな内径なんだよ。
負圧用ニップルも有って利用価値がある。
これは中国国内機のJS125ってモデル用のインテークなんだけど、
幸い現在タオバオで売られてる安価な品のほとんどがこのタイプ
なので、困る事は無い。
検索用語「天剑125化油器接口」で「 欧二」や「国二」がコレ。
「国三」は昨今のBS25キャブ用なので使用不可。
参考id=7423839657
ガスケットは必須。
つなぎ目に入れるガスケットの役目は精度が低い中国部品の平面
度を補うと共に、気密性の向上と夏季の熱ダレを防ぐヒートスプ
レッダーの役目をするから、必ず使用しましょう。
なお、懸念される厳冬期のアイシングに関してはアルミ製インテー
クから伝わるエンジンの熱が固定ボルトを通じてキャブ本体に
程よく熱伝導するので、あたかも物理的なヒーターとなるから
まったく問題ないのだ。(YBRの時に実証済み)
都合の良い市販ガスケット。
厚さ1mmのガスケットシートを切り出して自作しても良いけれ
ど、俺の場合は市販のマフラーガスケットを少し加工して使って
いる。
スズキ セピアZZ等 マフラーガスケット でキタコなどから
安価に発売されている。
これを使いカッターナイフや彫刻刀で固定穴を長穴にしたり、大穴
をインテーク穴に合わせて切り出せば立派なガスケットになるよ。
もちろんタオバオ購入ついでにYBR用のガスケットを買う手も
あるけれど、穴径を27mmに広げる必要があるし、意外と高い
から日本国内のマフラーガスケットを流用した方が得だと思う。
さて純正キャブのBS25に付属していたガソリンタンクの燃料蒸
気を還元するキャニスターからのホース接続をどうするか?
社外キャブにこのニップルが付いていないのが多いので、対策
方法を編み出した。
旧型YBR用インテークには排ガス対策のAI弁へ繋げる負圧用の
ニップルがあるので、そこへ繋いで還元させるのだ。
ただし、純正キャブの還元ポートの穴径を調べた結果、極めて
細い穴径を通じて還元させているので、そのままホースを繋いで
も悪影響が出てしまい、燃調がめちゃくちゃになってしまう。
思いついたのがパイロットジェットを使って穴径を絞るオルフィ
ス。
中国ミクニVM26の時にあれこれ探った残り品で#15や#17.5。
ネジ径がM4でピッチは0.7mmのパイロットジェットなら、どん
な形でもOKだと思う。日本ミクニ製のVM24・26用。
これを還元ホースの途中に挿入すれば負圧は絞られて丁度良い。
実際この状態で運用してみたら、オルフィスの効果は出ているよ。
でもちょっとカッコ悪いと思ったので、タップを立ててみた。
外径5mm、内径3mmの真ちゅう製ニップルなのでM4の0.7mm
ピッチでタップを立てる事ができたよ。
結果、ちゃんとした構造になった。
これなら納得の仕上がり。
さて、燃料蒸気還元機構を取り払ったりする事情がある場合は
どうするか?
簡単な話、なんでもいいからフタをすれば良い。
これは耐油ホースの先端をライターであぶって溶ける寸前まで
温めてからペンチで挟んで溶着した栓だ。
ちゃんとした栓が欲しい時は以下の物を入手すれば良い。
ヤマハXJR400、セロー225用の部品
・16G-13569-00 プラグ、ブラインド
・90467-10039 クリップ
意外と安いのでわざわざホースを加工する必要は無いかも。
既にM4タップを切ってた場合はM4×5mm程度のビスをねじ込
む方法もある。
とにかく栓をすれば良いのだ。
出来るだけ加工をせずに済むような部品構成を目標に始めたYB
のビッグキャブ化だったけれど、やはり少しは工夫せざるを得
ない現実だ。
実は燃料蒸気還元機構に対応したPZ27系に近年の中国ホンダ車
用のCPZ27という還元ニップル付のキャブレターがある。
この話は次回にでも。
YBR125のビッグキャブ化は既出なので、今度はYB125SPの
ビッグキャブ化の作業内容を簡単に書いてみる事にしたよ。
現在中国は国慶節(春節)の長期休暇になったから、注文も
物流も止まっている。
ビッグキャブ化に興味があるYB乗りの他、2011年式以降のYB
R125、13年式以降のYBR125K、または同型エンジン構成の
YX125乗りにも参考になれば幸いです。
台数の少ないYB125Zも同様だと思う。
なお、初期型YBR125Kはキャブを純正以外にするとスロットル
ポジションセンサー(TPS)の関係でエラー判定されて不動にな
るから、CDIの配線改造とCDI交換をしないとダメだ。
(後日、暇な時に机上調査した改造方法を公開予定)
どうせ部品注文できないなら暇つぶしの読み物に丁度良いかと?w
【エアークリーナーボックスのコネクティングチューブ交換】
フランジ型接続のビッグキャブ PZ27やPZ27Bをポン付けする
ためには、エアークリーナーとキャブ間のコネクティングチューブ
を中国ミクニVM22型キャブを採用した旧型YBR125の物に付け
替えれば良いだけ。
入手するのはこの形で「5VL」または「2D0 」と表記されて
いる「国1」「国2」「欧1」「欧2」型用。
検索用語「天剑125接口」
注意:「国3」や「欧3」は昨今の形なので不可。
純正キャブレターを外したらエアークリーナーボックスを車体
から取り外す。
赤丸のボルトを外して箱を下に少しずらしながら吸気口をフレー
ムを避けるように手前に引けば外せる。
ちょっとコツは有るが、付ける時は逆手順。
純正コネクティングチューブを外す。
気密用のシーリング剤が塗ってあるけど、無視して押せば簡単に
剥離するから上手く抜き取れば良い。
外れたらシーラーをきれいに取り除く。
シーリングのための接着剤を用意する。
乾いても柔軟性があり、ゴムやプラスチックが付く物なら何でも
構わない。ゴム系やビニール系、シリコン系など。
旧型コネクティングチューブをボックスにハメたら接着剤でシー
リングする。
合わせ目を薄く一周する程度で構わない。
後は乾くまで一晩待つ。
ビッグキャブ搭載の前日にでも作業すると良いだろう。
固定バンドを入手すること。
元から付いているバンドは合わないので、直径40~45mmに合う
物が必要だ。
参考
・ホンダ純正部品「95018-46250」 バンド
・K-CON キタコ(KITACO)「0900-995-01060」ステンレス
バンド(37~58Φ)
・キジマ「303-604」ステンレスバンド
・デイトナ(Daytona) 「40477」ステンレスホースバンド
25mm-50mm
「面倒くさい! とにかくポン付けしたい!!」という人は、
まるごとアッセンブリー入手するのが簡単だよ!
ヤフオクで中古を探しても良いけど、年式から想像するとコネ
クティングチューブにひび割れが有る可能性も考えられるので、
各自の判断で。
輸入ならば 検索用語「天剑125空气滤总成」
選ぶのは 欧1欧2や国1国2の空气滤总成
コネクティングチューブの形が同じで固定バンドも付属している
店を選ぶのが良い。
アッシー入手の利点はポン付けの他にエアークリーナーエレメ
ントも付属しているので、まるごと新品状態の吸気になるのだ。
もしも純正キャブに戻す時も、まるごと交換だけだから簡単だね。
一応、輸入できた物や調査した店のID番号を羅列しておく。
・コネクティングチューブ 「图上左边老款,国二」
id=16959139975
・エアークリーナーボックス「欧1欧2 空气滤总成」
id=544436563166
なお輸入代行によっては上記ID番号で表示されない場合もある
ので、そんな時は以下の画像のアドレスを手打ちで打って、
閲覧してください。
当ブログは仕様上、タオバオのアドレスを直接貼る事が出来ない
事情があるのだ。
次回はアルミインテークの話の予定。
注意:部品輸入販売を行う業者様、添付資料などに本内容をその
まま転載する行為をお断りいたします。転載希望の場合はコメン
ト欄へご一報ください。
どうにか道路の雪も溶けたようなのでキャブレターPZ26の
燃調を昨日、行ってみたよ。
前回、仮決定したセッティング。
・パイロットジェット:35番
・メインジェット:98番
・ジェットニードルクリップ:上から3段目
・パイロットスクリュー:1回転開け
ちょっと全体的に薄い印象もしたので同型キャブレター搭載の
CG125のセッティングデーターを色々調べた結果、数種類の
中で共通するのがパイロットジェット#38だったので、入れ替
えてメインジェットも変更。
・パイロットジェット:38番
・メインジェット:95番
・ジェットニードルクリップ:上から3段目
・パイロットスクリュー:1回転開け
結果、全体的にトルク向上はしたものの少し吹け上りが悪い。
CG125データーの中にはメインジェット#88もあるので、
変更してみたいんだが手持ちにこの大きさは無いのだ。
追加で買う事も検討しつつ、ついでに死蔵のPZ27を使ってみる
事にした。
PZ27はPZ26からそのままポン付け交換できるから便利。
元々CG150やCG200用などひと回り大きな排気量用なので、
125ccに使えば簡単にビッグキャブ化できる。
・パイロットジェット:38番
・メインジェット:102番
・ジェットニードルクリップ:上から3段目
・パイロットスクリュー:1・1/2回転開け
YBR125に搭載して燃調を出し切ったジェット類なので、一発
始動の安定動作だったよ。
パイロットスクリューだけは再調整。
これで少し走り回った結果、軽やかな吹け上りと共にトルクも
やんわりと向上し、各ギアでの瞬発力が大変良い。
ちょいビッグキャブ化は神経質な燃調にならないのでお勧め。
でももう少し煮詰めてみたいなあ。
さて中途半端に燃調出ししたPZ26をどうするか?w
パイロットジェット#38のまま、付属の無印メインジェットに
交換してみたい。
と、思って本日PZ26の宿題とPZ27の燃調追い込みを行う予定に
していたけれど、天気が悪くなってきた。
作業予定時刻に小雪が舞ってきたので中止。
ネタが無いので今日はこんな具合で途中経過報告になってしまった。
たぶんキャブネタはつづく・・・
追記:ジェットニードルホルダーの寸法
質問を受けたのでPZ26/27のジェットニードルホルダの
寸法を採寸したので掲載します。
国産ケーヒンの品番PD22/PD24と同寸なので社外品や
ケーヒンを採用した実績が多いホンダの旧車から部品番
号を探して購入する手が考えらます。
中国製ケーヒンのコピーキャブレターで形が少し違うと
かメインジェットと一体型の時に、流用資料として活用
してください。