伝授の理由(Ⅱ)
人間が自分の運命がだいたいどういうように動くかということが分かったら、ずいぶん利益がある。
むやみやたらに努力すれば成功するというものじゃない。
自分自身あるいは付き合う人の性格なりを知って、自分が来年どのような動きになるのか、再来年どういう運気になるのか、十年先どうなるのかが分かったら、わからないでむやみやたらに努力している人に比べてまるで違う。
それが分かるんです、密教占星術ではね。一寸先は闇だと言うけれど、そんなことは無いんです、一月先でも一年先でもだいたい分かる。名人になればもうはっきり分かるし、おぼろげながらにでも自分の将来が分かるということは、計画が立てられるでしょう。これが一番利益があるんです。
それから、四段掛けの秘法をやりますと、まず推理力というものが出てくるんです。それから直感力、インスピレーションが働くようになる。
それから情報力、こういったものが揃わないと、四段掛けの秘法は当たらないわけです。
だから当てようとしたら、いやでもこの三つを身に付けなきゃいけない。
これが素晴らしいんですね。
で私達が人生いろいろやるに当たって、「推理力」というものが必要でしょうね。
一つの情報を元に、これはどうなるのかこうなのかあぁかと考える。この力が大切です。
この四段掛けの秘法は、数字だけで1〜9までの数字だけで、自然、森羅万象を表しちゃう。だから、例えば、「1」という数字があるでしょう。この「1」という数字は何を表すかというと、液体、水とか、または液体に近い天地自然の現象だとか雲だとか、霧だとか雨だとか雪、氷そしてお茶なんかも「1」で表すわけです。
そうすると、この中に「1」というのが出てきた時に、それを推理しなきゃならないわけです。
例えば、1という数字が出てくる。これは酒だなと思ったとき、じゃこの酒は一体どういう酒だろうかと。焼酎なのかウィスキーなのかどぶろくなのかワインなのかブランデーなのか。
だめよ舌舐めずりしちゃ。
そういうように判断しなきゃならないわけだね、推理で。ということはね、それを飲んでいる人が焼酎を飲んでるか高級なワインを飲んでいるかで、相手の地位が分かるわけです。
焼酎を飲んでいる人が高級な1本三万も五万もするワインだと、社会的地位ということが違ってくるわけです。
で1は人間を表すけれども、どういう人間を表すかということを、咄嗟のうちに推理していく。9とは一体なんだろうか?そういうことが私の書いた密教占星術(Ⅱ)にはある。
9なら9という数字は何を表すのか、そういったものをいつも頭に入れて置かなければいけない。
だいたいこれを頭に入れておくと面白いんです密教占星術をやる人はね。今までの学問とは全く違うんです。これを覚えなきゃならないと思うと気が重いけども、面白いなあと思って読んでいると、何回も読んでいるうちに自然に身についてくる。そして、繰り返し実際に行うことによって、はっきり身についてくる。
例えば、九紫火星。九紫火星は方位でいうと南を表すんだと。それを「離」とする。離宮というしものが離れるという作用を表す。
だから、今年この宮に入った人は、今言ったような運気を持つ。運気は良い、ぱっと明るい運気である。けれども、これは新聞紙に火を付けたように、パーツと燃え上がって消えてしまう。
例えば、坤宮に入った運気の人というのは、これは運気が強く伸び上がっていくわけです。そしてここに来て芽を出していく。
(つづく)