ウィスキー好きの内では、日本一コストパフォーマンスが高いと
評判だったのが「スーパーニッカ原酒」。
ニッカウヰスキーの看板商品である「スーパーニッカ」の製造過
程で作られるモルト原酒を、そのまま瓶詰めして商品化したもの
でした。ちなみに、スーパーニッカはこの原酒を水で４０度まで
割ったものでした。
でしたと過去形なのは、昨年２月のスーパーニッカのリニューア
ルに併せて、新しいスーパーニッカでは味が変わってしまうので
しょう、スーパーニッカ原酒が終売になってしまったのです。
このウィスキーは私の常備薬のようなお酒だったので、これから
一体どうしよう？と途方に暮れてしまいました。
私が調子に乗ってスコットランドの蒸留所巡りなどにうつつを
ぬかしている間に、世の中から姿を消してしまっていました。
その途方に暮れた終売を知ったのは、なんと昨年の１０月末。
このウィスキーは、いつも酒屋で全ての在庫を”大人買い”して
いたので、販売終了の時期を知らなかったのです。
そうなると、これは困ったと思ってメーカに電話したり、片っ
端から流通在庫を探したりしたのですが、時間が経過している
こともあってほとんどなし。
知人の酒屋さんに「たとえ１００本でもありったけの在庫を買
うよ」と威勢良くお願いしましたが、結局１本しかありません
でした。
目につく限り、ネット上の流通在庫もなくなっていますので、
もう幻でしょう。ハイボールに人気が集まる昨今の市場の動向
では、スーパーニッカ原酒のような本物が評価される環境があ
るとは言えません。
このお正月には、記憶の奥に留めるように、ゆっくりと味わい
ました。
今年は、このスーパーニッカ原酒を再現するため、今までの知
識と経験を総動員してオリジナルブレンドを作ろうと思ってい
ます。
全国のスーパーニッカ原酒ファンの皆さま、首を長くして待っ
ていてください。
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