マックいのまたのMalt Whisky Distillery

モルト好きで株式公開/上場(IPO)の経営戦略,マーケティング,M&Aを支援する経営コンサルタントのプライベートブログ

CLYNELISH

2010-09-30 16:41:26 | グルメ
では、ハイランドらしいハイランドモルトとは一体どれだ?とい
うご質問をいただきそうです。

これは嗜好の観点もありますので「これ」というのは難しいので
すが、昨日書いたアルコール辛さの刺激という点では、このクラ
イヌリーシュが適当でしょう。


クライヌリッシュ 12年

初めてこのウィスキーを飲んだとき、思わずキター!と叫んで
しまいました。というのは、余市やタリスカーのアルコール強
さと共通する印象を持っていたからです。

余市もタリスカーもピーティーなモルトウイスキーですが、これ
らからピート強さを差し引いたのがクライヌリーシュとイメージ
していただくと、かなり近いのではないかと思います。

逆に言えば、余市やタリスカーでは美味しいけれども個性が強く
てキツイという方にはこのクライヌリーシュが相応しく、例えば
沖縄のアルコール度の高い泡盛にモルトの香りをプラスした印象
という観点もできるかもしれません。これも秋の夜にはぴったり
です。

秋の夜長に美味しいウィスキーを。

行政書士 医療法人設立とM&A 猪股 真公式ウェブサイト

感謝!


BALBLAIR

2010-09-29 20:04:11 | グルメ

秋雨前線も一休みで心地よい晴天が広がりました。

暑さ寒さも彼岸までと申しますが、今年の酷暑も見事に彼岸を境に
涼しさに転じ、一日の時間を感じる陽気になってまいりました。

この時間を愉しむことができるのが大人の特権です。

今日はそんなあなたにおすすめの一本。BALBLAIRです。


BALBLAIR

ハイランドと呼ばれるスコットランドでも北方にある蒸溜所のウィ
スキーですが、ハイランドは一般にアルコール辛さによる鋭さが共
通して強い印象となるところを、このバルブレアはモルトの甘みが
先に来て後からアルコールが追いかけてくるウィスキーらしいウィ
スキーです。

ウィスキーらしいウィスキーとは、ウィスキーのなかのウィスキー
と解釈していただけるとイメージしやすいと思います。つまり、演
出によって作られた味ではなく、素の原酒の持ち味がそのまま活か
されているGOOD TAISTEという味です。

この良さを飲み手に伝えたい、という造り手のメッセージが込めら
れているかのようにアルコール度数は少し高め。

強くてキツイという方は3分の1から2分の1まで加水することで、
アルコールに溶けていた香りが現れてきて、口と鼻腔にスコットラ
ンドの大地が広がるでしょう。

秋の夜長に美味しいウィスキーを。


感謝!


美味しいハイボールの作り方

2010-09-27 18:53:55 | グルメ

ハイボール人気が復活して久しくなりました。今やウィスキーメー
カー以外にもTV-CMが流れていて驚きます。

ハイボールとは、ウィスキーのソーダ割りが従来の常識で、代表的
なのは小雪さんのCMでもおなじみのサントリーの角を割ったもの
ですね。

また日本でウィスキーというと水割りで飲む飲み方が一般的だった
ためか、水の代わりにソーダで割ると飲み口が軽くなり「飲みやす
い」と流行したようです。

一方、90年代以降に静かにブームになっていたモルトウィスキー
の分野では、水はもちろん氷も入れずにそのままストレートで飲む
ニートという飲み方が一般的ですので、氷をいれたり炭酸水で割っ
たりすることはなされませんでした。

こうしてハイボールは、そういう飲み物という位置付けで安定して
徐々に忘れられていたのです。

そこに降って沸いたのが現在のハイボール人気。

出荷量低迷でマーケティングに四苦八苦していたメーカは瓢箪から
駒とばかり勝ち馬に乗り、テネシーウィスキーだってウィスキーに
は違いあるめえとバーボン仕立ても早々に登場、いやハイボールは
ウィスキーの飲み方だって誰が云った確かにそうだと日本酒をソー
ダで割る「カクテル」という考え方まで遡れるのが商売の自由自在
のいいところらしいです。

そうして、今ではどこのバーに行ってもウィスキーと一言云おうも
のならハイボールの単語が返ってくるようになりました。

が、こうなってくると、これからウィスキーならハイボールらしい
から飲んでみようかという方もいらっしゃるでしょうから、そろそ
ろ「美味しい」ハイボールについて知っておくこともよいのではな
いかと思料いたします。

上述の通り、日本でのハイボールはウィスキーのソーダ割りですが、
ソーダは炭酸水ですから刺激がありますね。刺激的な水と相性がい
いウィスキーというのは、熟成年数の浅い新樽のモルト原酒少々に
グレーンウィスキーを沢山入れた1000円前後のものでは、実はあま
り相性がよろしくありません。

相性がよろしいのはシェリー樽仕込みの甘みの香るタイプが最適で、
そうですね、サントリーでいえばリザーブにシェリー仕込みがあっ
たと思います(がWEBサイトに載ってませんでした)。

もっと美味しいハイボールが飲みたかったら、同じくサントリーは
山崎にシェリー仕込みがあったと思います。ですから同じく美味し
いハイボールを飲みたいと思ったときには、山崎で作ってもらうの
ではなくて、「山崎のシェリー仕込み」で作ってもらいましょう。


サントリー山崎 1996 12年 シェリーバット

この辺を飲んでみてウィスキーって美味いと思ったら、そろそろハ
イボールよりトゥアイス・アップという飲み方の方が美味しいので
すが、さらに今日は出血サービスで超スペシャル極上ハイボール向
きの原酒をご紹介しましょう。

それは、ボウモアのシェリー仕込みです。


ブラックボウモア42年 シェリーカスク

本当はまだまだあれやこれやあるのですが、色々言っても混乱の元
ですので、3本ご紹介してこれくらいにしましょう。

秋の夜長に美味いウィスキーを。

感謝!