菜種梅雨ならぬ菜種雪舞う寒さ厳しき夜には、アルコールの強い
ウィスキーがよく似合います。
昨日は昼頃からみぞれが降り、風がその勢いを増して吹きつける
ので、こんな日には温かい部屋でピーティでヘヴィなモルトを遣
るのが一番と洒落こんでおりました。
こんな石狩鍋でも欲しくなるようなススキノが似合う夜には、相
棒もその土地のものが一番になるのが道理です。
「余市」で知られるニッカウヰスキーは、全国の酒屋で販売され
るオフィシャルボトルというものがおなじみですけれど、あちら
は今主流の「シングルモルト」で、余市にある蒸溜所で作られて
20年”以上”熟成された原酒を混ぜてアルコール度を調整した
もの。700ml入りでアルコールは52%です。
シングルモルト余市20年
対してこちらは、同じ余市の蒸溜所で作られて”20年熟成された
原酒そのもの”を樽から濾過しただけで瓶詰めした「シングルカス
ク」もの。500mlで54~56度(瓶によってアルコール度数が違う!)。
こっちの販売はなんと余市蒸溜所限定ですので、積丹半島まで買い
に行かないといけません(笑)。
メーカの動向を眺めていると、ヘヴィピートのモルト原酒をホワイ
トオークの新樽で熟成させるのをメインに打ち出しているようです
が、私は同じヘヴィピートのモルト原酒をリフィルカスクで熟成さ
せたものの方がより美味しいのでは?と思っています。
良い製品がよい商品とは限らないのが世の常ですが、だからといっ
て良い製品を埋もれさせてしまうのではなく、きちんと手に入れる
ことができる選択肢を残しておいてくれるのが、ニッカというメー
カの良心だと思います。
その良心に甘えさせていただけるならば、以前の角瓶の方が味わい
があって良かったと欲張っておきましょう。
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