29とは樽番号の下2桁とのこと。熟成年数ではございません。
ニッカウヰスキーくらい大きな会社になると、樽番号は8桁とか
10桁とか、そのくらい大きな数字になる筈ですが、そうはいっ
ても反って混乱の素になるだけなので、識別が出来ればよいとい
う配慮でしょう。
ブレンダーの方が作られたリストには、こうあります。
「余市29 1988年蒸溜 熟成23年 新樽 アルコール61%
余市蒸溜所の骨太で力強い味わいが楽しめる。潮っぽく、
とてもスモーキー、とても正露丸。新樽熟成のバニラ香と適度な
渋味。余市モルト愛好家であれば、必飲の一杯。」
ニッカにおける余市というのは、蒸溜所の場所を表すと共に、
商品名でもあり、通常「ニッカの余市」といえば後者を指すで
しょう。
すると、直ちに「ヘヴィピートの新樽10年熟成」の「あの味」が
思い出される訳ですが、それはウィスキー市場におけるポジショ
ニングを意図して作られているものですので、カスクの味わいと
いう点では若干個性が丸められています。
その点、ブレンド用と称して販売されている12年熟成のピー
ティ&ソルティの方が、前者の意味から生み出される、本来の
ニッカのウヰスキーのイメージに近いと考えているのは、私だけ
でしょうか。
その私にとっての「本来の余市モルト」の王様が、この余市29
というカスクです。テイステイング・ノートの後半は、そういう
意図ではないかと意を強くします。
幸いなことに、ブレンダーズ・バーを訪れれば誰でも機会がある
ので、まさに"余市モルト愛好家であれば、必飲の一杯"でしょう。
もし青山まではとても行かれない、という方がいらっしゃれば、
アードベッグのカスクとラガヴーリンのカスクを1:1で混ぜる
と近い印象だと思いますが、コスパは青山の勝ちですね(笑)
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